What’s your Plan B? プランBの話
以前ヨーロッパの組織で働いていたことがあるのですが、その時に頻繁に使っていた「プランB」という言葉があります。
日本語で言えば「代替案」ですがもう少し深い意味があります。
最近ふと気付いたんですが、日本の組織ではこの「プランB」は言葉的にも、実質的にもあまり使われない。
結論として**「プランBはいつも持っとけ」**が僕の考え方です。
プランBとは?
冒頭に書きましたが、プランBは代替案です。
そして、プランBというからには、プランAがあります。
プランAはいわゆるオリジナルの計画です。
「プランAがうまく行かなかったときにどうする?」は「What’s your Plan B?」です。
これは計画の段階でも使いますし、プランAが進行中で、うまくいかなくなってきたときにも使えるフレーズです。
どうして日本の組織はプランBを話さないのか
ぼくは以前、比較的大きな日本の会社に勤めていたのですが、そこでの経験から、なんとなく日本がプランBを話さない理由を理解しています。
その理由は・・・
**「失敗する可能性を話しづらいから」**です。
プランBを話した時のありがちな上司のツッコミは「失敗を前提にして話をするな」です。
「そもそもの計画に自信がないのか」なんて言われるかも知れません。
だったらプランAにコミットし、自信があるフリをしていたほうが処世術としてはラクなのです。
じゃあ、プランAがダメだったらどうするの?
それは「一生懸命やりましたが、うまくいきませんでした」と言う。
最初からプランBを持ち、「プランAがダメだったら、プランBに切り替えます」よりも、「このプランと心中します」の方が精神論のマネジメントにはウケがいい。
玉砕思想です。
最初からプランBを作り、語れ
そもそも不確実性のある、挑戦的な仕事をするときに、絶対に最初のプランで成功するとは限りません。 当たり前ですよね。
ですから、不確実性の高い仕事では、うまくいかないと判断したときにとにかく素早くプランBに切り替えた方が成功の確率は上がるのです。
そして、プランBもプランAと同様にしっかり議論しておいた方がいい。
時にはプランC、Dくらいまで用意するべき場合もあるでしょう。
玉砕するつもりでなく、あくまで成功にこだわる
プランAは一番最初の計画ですから、もちろんコミットして必死にやるというメンタリティは重要です。 でも、やり始めれば常に想定外のことは起こりますし、計画を柔軟に変えていかなくてはならない。
メンツにこだわれば、計画を変えられません。
でも成功にこだわるのであれば、それがプランAだろうが、Bだろうがなんでもいいはずです。
そういうターゲットオリエンテッド(なにがなんでも目的を達成するという目的志向)な考え方であれば、プランBを持つのは自然なこととなります。
プランBを問いかけろ
レビューをする立場の皆さん(マネージャー的な役割)はぜひ以下の質問をしてみてください。
「それがうまくいかなかったときにどうする?」
もっと簡単に言うなら
「プランBは?」
プランBを話すのはたのしい
実際に使ってみるとわかるのですが、詰めるのではなくフラットに、What’s your Plan B?と聞くと、思った以上にカジュアルで楽しい会話にもなります。
このブログは英語のことを話すものではありませんが、あんまりうまいプランBがないときは**”It’s a good question!”**(困ったな〜という感じ)と言えば和みます。
いまどきの日本語で言えば**「それな!」**です。
あ、これ上司には言えないか・・・
ともあれ、この会話によって他の人から「こんなのはどう?」というようにアイデアも出てきたりします。
やりとりがクールな感じにもなるのでオススメです。笑
いかがでしょうか。
ターゲットオリエンテッドなチームにしたければ、プランBを語り合う。 シンプルですが、チームの挑戦に対するメンタリティも変わっていくはずです。
**「プランB」**使ってみてください。