若手社員が「ロジカルシンキング研修」を受けたら何を学んだ?

Colorkrewには様々な研修がありますが、今回は「ロジカルシンキング研修」についてご紹介します。 新卒2年目・3年目の社員による研修レポートです。

Colorkrew名物、ロジカルシンキング研修を受けました!

こんにちは! エンジニアの堤と営業の青木です!

私たちはColorkrewの貴重な新卒メンバーズの2、3年目社員として、今月ある研修を受けました。 Colorkrewには、社員の成長を促す研修や学習制度が揃っていますが、中でも一番有名な研修があります。

 

その名も、「ロジカルシンキング研修」

 

物事を分解・整理し道筋を立てて結論を導き出すという論理的思考を養うトレーニングです。 ロジカルシンキング研修についての詳細はこちらをご覧ください。 (ISAO流・プロフェッショナルな人材の育て方 〜ロジカルシンキング研修〜

 

全社員必須の研修で、先輩からもよく話を聞いていたので楽しみにしていました。 興味は持っていたものの、ロジカルシンキングをどれくらい理解しているかというと、正直聞いたことがある程度でした。

堤「本で読んだことはある。MECEって言葉は知ってるよ。」 青木「コーチが(研修講師を務める)吉岡さんだから、指摘されたことはあるけど、どれくらい理解できているか自信はないなー。」

始まる前はこんな感じでした。

ただ、終わってみると、受けてよかったと思える学びが多々ありました。 今回はその中でも、それぞれ一番印象に残った学びをお伝えします。

新卒2年目エンジニア、堤の学び

ロジカルシンキング研修の受講

2日間朝から晩まで濃い研修を受けて学んだことは山ほどあるのですが、その中でも特に印象に残ったことこと。

それは**「物事の全体を捉えるのはとても難しく、すぐ一部分に固執してしまう」**ということです。

 

研修では、「とあるテーマパークの来客者数が減っているのでどうにかしたい。現状を調査して、どこに原因があるのかを特定しよう。」というテーマに対して、 「テーマパークの提供サービス」と「客層」の2軸で顧客満足度を整理するような演習がありました。

私はこの2軸で整理することに何の疑いもなく演習に取り組みました。 しかし演習の最後に「来客者数の減少について、他に考えるべきことはないでしょうか?」と問われ、

  • 軸の項目が足りていないこと
  • そもそも顧客満足度を調べるだけでは足りていないこと

を指摘されてしまいました。

「テーマパークの提供サービス」と「客層」の2軸 全体像の中の一部でしかないことを示す図

言われてみれば確かに……と思うのですが、実際に演習している時には全く気づきませんでした。

大学生の時にロジカルシンキングに関する本は読んだことがあったので、MECEに(漏れなくダブりなく)考えなければいけないこと自体は知ってはいました。 しかし、実際使うとこうも簡単に抜け漏れが発生してしまうとは思ってもいなかったです。 そしてもっと悲しいのが、漏れがないようにしようと意気込んだこれ以降の演習でも、同じようなことを繰り返してしまったことです。 さすがにこれには「またやってしまった」とショックでした。

 

今振り返ってみると、分析や整理を目的に作業をしていると当初の目的を忘れこのような漏れが起きてしまうのではないかと個人的には思っています。 あくまでも問題解決するのが目的であり、ロジカルシンキングは手段でしかないことを念頭に置いて今後使いたいです。

 

エンジニアとしてMECEが実際の業務で使える場面としては、バグの発生箇所の特定でしょうか。 例えばWebアプリケーションにおいて、バックエンドのX機能を開発中にエラーが発生したとします。 基本的にはエラーメッセージを読めばよいのですが、それを読んでインターネットで検索しても原因が分からないこともあります。 その場合、X機能に関連する他のY機能のコードについても調べてみます。そこでも見つからなければ他に関連する機能を調べていきます。

 

ただ、忘れてはいけないのは目的です。

「バックエンドのX機能のコードを調べる」のが目的ではなく、あくまでも目的は**「発生しているバグの発生箇所を特定する」**ことです。 バックエンドに原因があると決めつけてはいけません。もしかするとフロントエンドやインフラに原因があるかもしれないからです。 目的を見失って一部に固執すると、このようなことが起こります。 だから目的を意識し、一部ではなく全体で漏れなくダブりなく考えることが大切です。

 

また、MECEに整理することは相談や報告をする時にも役に立ちそうです。 例えばバグの報告をする際、 「自分は調査する時にフロントエンド、バックエンド、インフラの3つに範囲を分けました。」 「調査の結果、フロントエンドは〇〇で、バックエンドは〇〇で、インフラは〇〇でした。」 と伝えれば、聞いている側も理解がしやすいのではないでしょうか。

新卒3年目営業、青木の学び

ロジカルシンキング研修での発表

講師の吉岡さんは、営業の先輩でもあり、コーチでもあります。 日頃から、ロジカルシンキングに関する指摘も受けることがありました。 その中でも研修を受けて学びが深まったと感じるのは**「要約力」**です。

 

要約力で大事なポイントは以下の3つです。

  • 共通の要素に注目して分類するグルーピング
  • 分類されたグループの特徴を一言で要約するキーワード
  • キーワードのレベル感を合わせること

 

私の仕事だと、お客様との打ち合わせの内容(議事録)を体系化し、社内のメンバーにも理解できるように整理し、情報を共有するという一連の流れで要約力が求められることが多いです。 しかし、「議事録がまとまっていない。整理してわかりやすく話せるようになろう。」と指摘を受けていました。

自分なりに毎度試行錯誤していましたが、何が正解かいまいちわからない、何となく自信がないという状況が続いていました。

 

そこで今回の研修です。私にとっては初めて「要約力」にフォーカスを当てて学ぶ機会でした。 そのおかげで、要約力に大切なことは何かだけでなく何が難しいのかに気付くことができました。

これは自分なりの解釈ですが、特に「キーワード」や「キーワードのレベル感合わせ」はそのあとの目的を意識すると要約がうまくなると最近は考えています。 これまでは、目的を意識せずメモした内容と向き合い、それっぽく自己流で要約していました。 その結果、いざ議事録を振り返ると、大切な情報が抜けていたり、わかりにくい内容となっていました。

 

実際、「お客様への次のアプローチを考える」、「社内メンバーに共有する」、「社内の協力を仰ぐ必要がある」などの目的を意識すると、 そこから逆算して、どう話したいか>どう議事録をまとめるか>何をお客様に聞きたいか、と情報を整理しやすくなりました。

ちなみに同じく営業で「要約力」が課題となっている人にこの話をしたところ、かなり反応が良かったので、僕の理解はあながち間違いではなのではと思っています。

ロジカルシンキングの鍵は「目的を意識すること」

ここまで二人それぞれの気づきをまとめてみましたが、共通して感じたことはロジカルシンキングは手段であり、目的を意識することが重要だということです。

研修では、テーマごとに細かくワークショップ、演習が用意されていました。 そして毎回のフィードバックでは、なぜそう考えたのかという説明が求められました。 それを繰り返していく中で、だんだんと目的を考えるクセがついてきたのかもしれません。

 

ロジカルに考えるフレームワークだけでなく、それを活用する際に忘れてはいけない目的というポイントを学べたことは大きな収穫でした。 この辺りは、本にによる勉強だけでは気づけなかったことかもしれません。 ただ方法を学ぶだけではなく使うことを想定した研修だったからこそ、ここまで理解を深めることができたと思います。

 

何のためにロジカルに考えるのか。考えた結果を用いて何をしたいのか。 このように常に目的を意識して、実務に向き合いたいと思います。 そして後輩が悩んでいたら、研修で得た気づきを共有して手助けしたいです。

ロジカルシンキング研修受講の様子