役職・階層がないバリフラットのColorkrew(カラクル)ですが、会社の経営に関する重要な方針の話し合いに関しては、経営プロジェクトのメンバーが決めていく仕組みになっています。
この経営プロジェクトとはどうやって運営されているのか、そして経営プロジェクトメンバーを僕がどう選んでいるのかを書きたいと思います。
経営プロジェクトのリーダー
経営プロジェクトの、プロジェクトリーダー(PL)に関しては、現状僕がやっています。
バリフラットシステムでは、複数のプロジェクトに入るのが基本ですので、もちろん僕も他のプロジェクトに入っています。 そしてその場合は、メンバーとしての参画です。
PLとして、僕の最も重要な役割は、そのプロジェクトにおいて必要な人材に声をかけ、参画してもらうことです。
僕がメンバーに求めること
僕が経営参画するメンバーに求めることですが、基本的にはたった一つです。
それは、「なにができるか」ではなく、「なにをすべきか」を考えて発言するということです。
経営プロジェクトで決まったことは、実行に移されます。
現実的に実行を担当する自分を想像すると、「この課題は、理想としてはこうすべきだけれど、それは現実問題として社内からの抵抗があったり、オペレーション的な課題も大きいので、言わないでおこう」とか、「ちょっと妥協して違う提案をしよう」なんて思いたくなることは多いものです。
こうやって「なにをすべきか」を避け、「なにができるか」に発言が向かってしまう人は経営メンバーとして失格です。
すべきことを、100%できるわけではない
こういう話をすると、「そんなのは理想論で、現実としては、理想通りできないことは沢山あるんじゃないか」と反論したくなる人もいるでしょう。
その通りです。
ただ、経営プロジェクトのメンバーが肝に銘じなければいけないのは、”すべきこと”と定めたことが、できないとき、それは**「自分たちはできていない」と内省し続ける**ことです。
内省しつづけるのは、苦しいことです。 多くのことで、”すべきこと”ができていなければ「自分はいい感じでやっている」と自分たち自身に言うことはできなくなります。
カラクルでも「すべきこと」と認識していても、できていないことはたくさんあります。
大切なことは、できていないことをごまかさず受け止めて、いつかできるようにするというコミットメントを持ち続けることです。
「なにをすべきか」はどんな仕事にも通用する考え方
実は、この考え方はどんな立場の人にも同じように重要なことです。
特に若くて、組織の中での影響力がまだ小さく、自分の正しいと思ったことを仕事を実現しづらい立場の人。 多くの職場では、会社や部署の都合で、本来すべきこととは違ったことを不本意ながらしなければならないことも多いでしょう。
そんなときでも、まずは自分が”すべきこと”と思っていることを相手に正直に話しましょう。 その上でそれを実現するための努力を100%してください。若くて、組織の中でまだ自分の考えを通す力がない人でも、正直にコミュニケーションをし続けることは可能なのです。
そして、結果としてできない場合は、申し訳ない気持ちとともにそれを相手に伝える。
これを愚直にし続ければ、社内外に価値観を共有する仲間が増えていく。 価値観を共有する仲間を増やすことは、自分の実行力のレベルアップに直接的にインパクトするのです。
そうやって真摯に物事に取り組み続ける。 そのうち自分の実力が上がり、組織の中での存在感も強くなっていけば、”すべきこと”が段々できるようになっていきます。
こういった姿勢は、経営プロジェクトに参画するようになってからいきなりできることではありません。 やり続けることで基本動作にまで昇華することが重要です。
「なにをすべきか」を積み重ねてきた人を、今後も経営メンバーに入れていきたいと、プロジェクトリーダーとしての僕は考えています。