画像引用:Wikipedia
こんにちは。今日も鉄道だいすき情シスのプロジェクトリーダー、すがピーです。
冒頭の写真で、「おいおい今回は鉄道関係ないんじゃないのか?」と思った皆さんご安心ください。 これは新幹線車内の公衆電話なので、しっかり鉄道関連です(笑)
もはや公衆電話のかけ方を知らない世代が台頭してきており、公衆電話のかけ方のPRも兼ねた、ミニチュアのガチャガチャまで登場する世の中ですが、数は少なくなれどもまだ列車の公衆電話は生き残ってたりします。
とはいえ、昔はあった新幹線に電話をかけるというのは既にできなくなってるんですけどね。 ちなみに冒頭の写真は東海道新幹線の車内です。
ちょっと気になるわというあなた! いつまで使えるかわからないので、ぜひ探してみてください。
さてさて、本題に行きましょう。電話です。
みなさんの会社にも当然電話ってありますよね。
きっとどの会社も代表電話番号・各部門・担当者直通の電話番号などがあるのではないでしょうか。
そして、代表電話番号は電話帳(そろそろなくなりそうですが)や、ホームページやパンフレット、与信や信用情報会社の情報から入手できますので、さまざまな方から電話をいただくこととなります。
ちなみにColorkrewでは代表電話番号のほか、必要なプロジェクトや個人に直通番号を用意しており、お客様から直接代表電話番号にかけていただく必要がない状態です。 代表電話番号にかかってくる電話のほとんどが、さまざまな商材の売り込み営業電話となっていました。
こういった営業電話は、直接必要な担当者にかかってくる分には、ありがたい場合も多いです。 しかしあてもなく代表電話にかかってくると、受けるのはだいたいどの会社も、コーポレート部門の方だったりしませんか?
これが1日に何十件とかかってくるので、受け続けるコストもばかになりません。
しかも、Colorkrewは2020年12月現在も全社でテレワークとなっております。
テレワークだと、会社の代表電話にかかってきた電話をどうするかは悩みの種でした。 結局はたまたま必要があって出社している人(たいていコーポレート部門の誰か)が受けることになり、しかもテレワークで代わる相手もいないという、だれも幸せになれない状況でした。
今回は、Colorkrewで電話に関する悩みををどう解消したのか、ご紹介したいと思います。
自動応答をやってみよう
世の中、電話も様々なサービスがありますよね。 コンシェルジュみたいに電話を全部受けてくれて、必要な人にお知らせしてくれるサービスとか、特定の電話番号に転送してくれるサービスとか、いろいろあります。
そんな中Colorkrewでは、Amazon Connectというサービスを使ってみました。
これは、ざっくりいうとコールセンターのシステムをクラウド上で作れる仕組みです。 電話番号の用意からはじまり、電話を受け付けて、音声アナウンスを再生したり、番号入力で目的ごとにフローを分岐させたり、担当者を割り振ったり、問い合わせフローの進捗状況を管理したり、AWSの他の仕組みと連携して、プログラムを呼び出したり通知したりということができます。
今回の目的は電話の自動応答なので、一部の機能を使ってみました。
Amazon ConnectはAWSのサービスの一部なので、AWSから設定していきます。
Amazon Connectの初期登録を行った後、電話番号をとります。 どうやら1契約で取れる電話番号の数が限られているようなのですが、とりあえず番号取得。 ※ちなみにこれは、お金がかかりますのでご注意を。
そして、電話番号が取れたら、フローを作っていきます。
左側のメニューから機能を選んでドラッグし、矢印で繋いでいくという感じです。
機能のブロックを開くと、詳細設定ができます。 例えばプロンプトの再生では、実際に再生させるメッセージを設定したりしています。
合成音声なのでちょっと自動音声っぽさがあるのですが、日本語も英語も対応していて、本当にコールセンターの自動応答システムそのものが、クラウド上で作れちゃうのです。
単純に音声を再生させて終了であれば、ここにある機能だけで完結できると思います。
『〇〇の方は「1」を、□□の方は「2」を押してください』といったこともできます。 発信番号通知がされている場合は、発信番号も取ることができます。
そこで、発信番号をどうやって誰に通知するかで少し悩みました。
いろいろ調べた結果、Amazon Connectの仕組みだけでは自由にいろいろなところに通知はできないので、AWSのLambdaという仕組みでプログラムを作り、その中で通知を行うこととしました。
通知を受けるのは、ColorkrewではMicrosoft 365のTeamsにし、Teamsで電話番号通知用のチャネルを作りました。
チャネルの設定で「コネクタ」というものがあり、これは他のサービスから情報取得する仕組みです。 この中の「Incoming Webhock」というものを構成することで、Amazon Connectと連携したLambdaのプログラムから通知を受けられるようになります。
代表電話転送する
Amazon Connectで電話番号を用意したので、この電話番号に直接かければ、上記の仕組みで電話の自動応答ができます。
しかしこれだと、代表電話番号にかかってきた電話を受けられません。
そこで、現在契約している代表電話番号の電話会社の仕組みを利用して、代表電話番号にかかった電話はAmazon Connectの電話番号に転送するようにしています。
これで、Colorkrewの代表電話番号にかかった電話はAmazon Connectの仕組みで自動の音声メッセージが流れ、電話番号がTeamsのチャネルに通知される仕組みが完成しました。
仕組みは完成した。さて、用件はどうやって受けるのか?
残念ながらAmazon Connectの仕組みだけでは留守番電話はできず、AWSの別の仕組みと組み合わせて開発がいるみたいです。
そこまでのことが必要か考えてみます。
冒頭にも書いた通り、代表電話番号にかかる電話のほとんどが営業電話なのと、お客様からのご連絡は、担当者直接の電話、あるいはメール、コミュニケーションツールがあります。 代表電話で受けないと困るというものがほぼないのです。
それでも無視はできませんので、音声メッセージのなかに「メールまたは弊社ホームページのお問い合わせから」とご案内しています。 新規でColorkrewにお問い合わせいただく際は、お手数ですがお問い合わせページにある入力フォームからお問い合わせいただければと思います。
Colorkrewお問い合わせページはこちら。
まとめ
ということで、Colorkrewの代表電話を自動応答メッセージが流れるようにした経緯をご紹介しました。
テレワーク中心だからというのもありましたが、業務と関係ない電話から解放されたいという必要性からも効果があったと思います。
実際、自動応答化後は代表電話番号にかかってくる電話の件数が激減し、数少ない通知されてくる電話番号も、ほとんどがあきらかに必要性のない営業電話という状況になりました。
なので、代表電話番号を無くすのは難しいが、不必要な電話に時間を取られたくないという、コーポレート系ご担当者のみなさんにもご参考になれば幸いです。
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