• 二択を迫られたら要注意!

    僕の社会人としてのキャリアは、ほぼ営業です。 特に20代、30代は、海外の製品を扱ったため、不具合が多く、追い込まれる形での顧客との交渉を数多く経験しました。 また、ドイツに駐在したり、カラクルにきた当初は親会社からいきなり出向できたりと、社内で味方がゼロな状態も何度か経験しました。 そんな経験から、**「相手が二択を迫ってきたら要注意」**という話を今回はしたいと思います。 二択を迫ってくる人 皆さんの周りにもいるのではないでしょうか。 二択を迫ってくる人。 例えば最近であれば、”ゼロコロナ”で、経済活動を大幅に止めるのか、全く止めずに自由に経済活動をするか、みたいな選択肢を言う人がいれば、これも二択を迫るパターンです。 「この保険に入るか」それとも「そういった保険に入らないか」なんていうのもそうでしょう。 こういう人、世の中に沢山います。 本当に二択なのか 多くの場合、選択肢は無限にあります。 もちろん、無限の選択肢の全てが検討するに値するものではないかも知れませんが、大抵の場合、選択の種類もいくつかありますし、それぞれの項目について、強弱のグラデーションがありますので、かなり多くの選択肢がある場合が多い。 ですから、基本的に**「選択肢は二択ではない」**のです。 うまいデートの誘い方 あるモテ男に聞いた話です。 女の子をデートに誘う、上手いやり方は「美味しい中華と、素敵なイタリアンがあるんだけど、どっちがいい?」というように二択で聞くそうです。 よく考えてみたら「いや、あなたとはディナーにいかない」という選択肢があるはずなのに入っていません。 ランチでもいいはずですよね。 うまいトリックです。笑 社内で二択を迫る人 やるかやらないかの二択を迫ってくる上司、逆に事業の進め方について、二択を迫ってくる部下。 よくあるのではないでしょうか。 常習的に二択を迫ったくる人は、相手に十分な情報を与えず、自分の思う通りに物事を進めようとする人です。 実は、カラクルにきたばかりの、事業がよくわかっていないときに、僕に対して必ず二択を迫ってくる人がいました。 最初はうまく対処できず「なんか違う気がするなぁ」くらいだったのですが、ある日気づきました。 「選択肢は二つじゃない!」 それ以降、僕は「いつも二択を迫ってくる人は信用しません」と伝えるようにしたので、その人は僕に二択を迫らなくなりました。笑 二択には要注意、というお話でした。
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  • 絶対は絶対にない

    (注)今回、結構マニアックな話を含みます。 「絶対」という考え方は危険、という話をしたいと思います。 やっぱりすごいぞ、日本の自動車メーカー 時価総額トップにテスラが躍り出た自動車業界。でもやはり日本の自動車産業はまだまだ底力があります。 ホンダ(車体はレッドブル)は今季、世界最高峰のカーレースのF1で絶好調。これを書いている7月8日時点、9戦目までで6勝です! 多くの日本の産業が、世界的な存在感を落としている中で、2020年世界販売トップのトヨタ、F1でトップを走るホンダと、自動車産業は一人気を吐いています。頑張って欲しいですね。 F1に話を戻します。 去年までのF1挑戦第三期で思うように勝てなかったホンダは、今季撤退を表明しているにもかかわらず、莫大なコストがかかる新エンジンを投入するという執念で、この好調を勝ち取っています。 30年以上前、僕が高校生の頃。 ホンダはF1挑戦第二期で、圧倒的強さを誇っていました。 好きが高じてホンダに入ってF1のエンジンを作りたいと考えた僕は、大学では機械工学科に入りました。 (結局、ホンダでエンジニアにはならず、トヨタグループの商社に入って、営業になるというオチがつきましたが・・・) 去年までのホンダを見ていたら、ラストイヤーとなる今年の躍進は絶対ないように思えましたが、やはり絶対は絶対ないですね。 思い込みは恐ろしい 自分では絶対的に自信を持っていたことでも、それが覆ることがあります。 知識も同様。 記憶として間違いないと思っていたことでも、よくよく調べてみると勘違いだったということがよくあります。 またF1の話をします。 ホンダが最強だった1980年代。(マクラーレン)ホンダの2人のドライバーは、アイルトン・セナとアラン・プロストでした。この2人が16戦で15勝した年があったのですが、僕はつい最近まで、1勝を取りこぼしたのは最終戦の鈴鹿だったと記憶していました。 最終戦に、ポイントでリードしていて、2番手スタートだったプロストが、第一コーナーで先行するセナに突っ込んで、両者リタイア。結局プロストがチャンピオンになった。。と僕は記憶していて、これを信じ込んでいました。 F1でいかにホンダが強かったか語る時に「ホンダは1988年に16戦15勝。唯一負けたレースは、両者の維持の張り合いで自滅。だから16戦16勝みたいなものだった」と、訳知り顔で説明してました。 F1に詳しい人には、突っ込みどころ満載のこの話。 事実は・・・ 1988年は、セナが最終戦より前にチャンピオンを決めていた。そして最終戦に接触はなく、プロストが勝利。 翌89年は、ホンダは16戦10勝。最終戦は、プロストがセナに突っ込んで両者リタイア。結局プロストがチャンピオン。 翌90年、プロストは、フェラーリに移籍。この年はマクラーレン・ホンダに残ったセナがチャンピオンに。 要は、88年から90年までの出来事をぐちゃぐちゃに混ぜて、面白い感じに自分で加工して記憶していたという話です。 これを「それって、ちょっと違うよね」と数年前ColorkrewのF1に詳しいエンジニアに突っ込まれて、「そんなはずはない!!」と思いましたが、調べたら全く間違ってました。恥ずかしい。。 昔の記憶は怪しい このように、昔の記憶はどこまで正確なものなのか怪しいものです。 人間は、自分の記憶を割と都合よく変えて覚える習性があるケースはよく見られるそうです。 シニアが仕事の武勇伝を語るときは、疑ってかかりましょう。笑 絶対は絶対にない 物事を決めつけることも、同様に危険です。 「これは絶対に成功する」 または、 「そのやり方では絶対に失敗する」 両方とも危ない。 過去成功していたことでも、環境が変われば、同じようにやっても失敗する可能性がありますし、逆もまた然りです。 「絶対は絶対にない」 これを肝に銘じて、コミュニケーションすることが常に重要です。 そう考えれば、自分とは違った意見も謙虚に聞くことができるようになります。 特に役職者など、会社の中でパワーを持った人はこれを心がけていきましょう。 <大人気コンテンツ>組織やマネジメントに関するセミナー開催中!
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