• ハンコ2つルールで、社内向けの仕事を激減させる

    組織の情報公開(オープン化)は、個人の成長を促し、チーム力を上げます。 なぜ、オープンが必要なのか。どうしたらオープンになるのか。 本気で自分の組織を変えたい、メンバーを成長させたい人に向けた超オープンな経営方法をお伝えします。 社内向けの仕事をどう減らすか 前回の「管理職を戦力化する超オープン経営」で 「その仕事は社外への活動か?」とそれぞれの仕事に問いかけること 社内向けの仕事を高く評価しないこと この2点を徹底することで管理職の人たちの働き方が変わると書きました。 これで、社内から社外に意識を向かせることができます。 それでも社内の仕事は残りますよね。 これも最低限にしましょう。 今回はその方法を書きたいと思います。 たった一つのプロセスを変えるだけで、社内向け仕事を激減 ISAOではたった一つ、社内プロセスを変えることで、社内向けの仕事を激減させました。 それは「ハンコ2つルール」です。 ISAOでは全てのワークフロー(稟議)がハンコ2つで回っています。 「ISAOはバリフラットなのでできるんでしょ?」なんて声が聞こえてきそうですが、実はこれはバリフラットにする前からやっています。 *バリフラットについてはこちらから↓↓ 「バリフラット組織のつくりかた」 ハンコ二つは誰が押すのか 一つ目は、起案者。当たり前ですね。 二つ目は、承認者。これも当たり前ですね。笑 要は、中間承認者がいない。ということです。 ちなみに僕の社会人人生で見た最もハンコの多い稟議書は24個でした。それもなんとA4の紙です! ここまでくると、その紙に内容が入っているのか心配になってくるレベルですが、ここまでではなくとも、普通の会社では、担当者→チームリーダー→課長→次長→部長→取締役 とハンコが押してある稟議書はよくあります。 沢山のハンコを押すと、よりよいアイデアになるのか? どうでしょう? 上述の例で考えて見ましょう。 担当者がチームリーダーに持っていくと「うーん、課長はこれでは納得してくれないね」とか言われて少し書き直したりします。チームリーダーが納得してくれたら今度は課長です。 課長は「なるほど。でも部長はこの件よく知らないから、もっと説明を入れた方がいいな」とか言ってきます。 それを手直しして今度は部長に持っていくと「取締役は、そんなクドクド書くと嫌がるから、もっとスッキリとシンプルに書いた方がいいね」とか言います。そうやってようやく承認者の取締役に持っていったら、取締役は海外出張で1週間待たされる、なんてことになったりします。 そこまでやって、ようやく承認された稟議書は、よく見たらほぼ最初に書いたものと同じじゃん!なんてことだって極端ではありますが、ありえます。 また、元々は挑戦的なアイデアだったとしても多くの人の承認を通すと、角が取れてしまうものです。 これでは挑戦的なことはできませんし、みんなで承認するので誰にも責任感が湧かない。 いいことは一つもありません。 ハンコ2つでどう変わるか では、ハンコを二つにしたらどうなるでしょう? 上の例でいけば、担当者は承認者である取締役に直接稟議を持っていきます。 メリットを見てみましょう。 承認プロセスが圧倒的に早くなる アイデアの角が取れず、担当者の思いと承認者の知見を直接ぶつけ合うことができる この件に関わる中間管理職の人たちの仕事はゼロになる 担当者は緊張しますし、取締役にとっては予定調和がなくなり、直接指導しなければならなくなります。 でもメリットの方が圧倒的に大きいことがお分かりになると思います。 承認プロセスを「ハンコ2つ」に変えるだけで、中間管理職のムダな仕事を圧倒的に減らす。 社内規定を変えることなく、明日からできる簡単な改革。超オススメです。
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  • 管理職を戦力化する超オープン経営

    組織の情報公開(オープン化)は、個人の成長を促し、チーム力を上げます。 なぜ、オープンが必要なのか。どうしたらオープンになるのか。 本気で自分の組織を変えたい、メンバーを成長させたい人に向けた超オープンな経営方法をお伝えします。 日本の労働生産性は、主要先進7カ国で20年以上最下位 日本の主要産業である製造業の生産現場は、トヨタのカイゼンや、カンバン方式など、生産性向上において、世界をリードしてきました。 しかし、総合的に見ると様子が変わってきています。 OECD(経済協力開発機構)のデータによると、2016年の日本の時間当たり労働生産性(就業1時間当たりの付加価値)は、OECD加盟35カ国中20位、主要先進7カ国では1994年以来ずっと最下位です。 組織の官僚化が管理職の生産性を阻害している 日本が総合的に生産性が低いことの大きな理由として「ホワイトカラーの生産性の低さ」が多くの記事で取り上げられています。 私がアメリカやアジアの国々の企業と仕事をしたり、ドイツで6年間働いた経験から言うと、多くの日本企業は、アジアや欧米の企業と比べ中間管理職の仕事の生産性が非常に低いと感じています。 では、日本企業の中間管理職が、アジア・欧米のマネージャーたちに比べて能力が劣っているのでしょうか。 私はそうではないと思っています。 問題は、組織の官僚化です。 報告のための報告。 複雑な承認プロセス。 多すぎる”根回し”と言う名の社内政治。 これらから管理職を解放すれば、圧倒的に生産性を上げることができるのです。 キーワードは「社外への活動か?」 ”官僚的”な仕事と、生産をうみだす仕事を簡単に区別できる方法があります。 それは「その仕事が社外に向けての活動かどうか」です。 資料作成や、報告業務を最低限にして、どれだけ外向けの仕事をしているか。 逆に言えば、「社内向けの仕事は”成果”と認めない文化」をつくる必要があります。 個人として、組織として「社外」を意識することで、管理職の働き方は圧倒的に変わります。 次回のテーマは「ハンコ2つルールで、社内向けの仕事を激減させる」です。
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