レビューは重要! ISAOのバリフラット経営(オープン&フラット)は、権限委譲を進めるので、各個人の裁量が大きくなります。
意思決定のプロセスをぎゅっと縮めて、とにかくスピードを上げることが重要だと考えているからです。
担当者がどんどん判断して進めていくからこそ、逆に、自分では見えなかった客観的な視点をもって、周りがレビューをしっかり行うことが重要になってきます。
バリフラットと階層型組織の意思決定プロセスの違い よく誤解されるのですが、この仕組みは「自分勝手になんでも決める」ということではありません。 必要な人と、協議したり、協力を仰いだりして、しっかり決めていくというのは、従来の階層型組織と変わりはありません。
ですから、ISAOでは必要に応じてそこら中で、小さなミーティングが行われています。
今までの組織と大きく違うのは、決まった役職者ではなく、本質的かつ客観的な視点で事業に貢献できる人をレビュワーにすること。そして決定者はあくまで担当者である、というのがバリフラットでのやり方です。
世の中の多くのレビュワーは、貢献していない!? 多くの企業で、役職者は自動的にその部門のレビュワー兼決定者となります。
しかしながら、担当者や、事業に貢献しているかどうか、要はレビュワーとしての本来の役割を果たしているかを問われないことが多いのが現状です。
むしろ、マイナスの貢献をしていることすらありえます。
貢献しないレビュワー3つのタイプ 以下のような場合、レビュワーはマイナスの貢献をしているといえるでしょう。
判断する物事にたいしてリテラシーが低すぎるタイプ このタイプのレビュワーの口癖は「オレにわかるように、簡単に説明しろ」です。 多くのレビュワーは、社会経験が担当者よりありますので、一般的なビジネスの損益に対してや組織についての知見はあります。
ただ、ビジネスそのものを概念的に理解できるだけの「最低限」の専門知識がないので、レビュワーとしての機能を果たすことは非常に難しい。
「専門的なことを含んだ判断は担当者に任せる」と権限委譲できればいいのですが、リテラシーが低いまま、レビュワーが決定者になろうとすると、間違える可能性は高くなります。
担当者より立場が上だというだけで、役職者であるレビュワーが質の低い決定をし、それを押し付けるようなことになれば、競争力も、皆のやる気も失われます。
もちろん担当者と同じレベルで専門知識を持つ必要はありませんが、専門的な部分も含めて判断をしたいのであれば、一定レベルにリテラシーを上げてから臨むことが必須条件になります。
「レビュワーが理解するだけ」のために、とても時間のかかる資料を作らせるタイプ レビューできるだけのリテラシーがないと、「理解するための資料」が必要になります。 ビジネスに貢献することのない、理解するためだけの資料は時間の無駄遣いです。
しかも「資料の作り方が悪い」などといって、重箱の隅をつついて、なんども作り直させるパターンは・・・言わずもがなです。
権威により、有無を言わさず、余計なオーダーを出すことで時間とエネルギーを浪費させるタイプ 本当に必要なことであればもちろんやるべきですが、社内手続きなど、うまく立ち回れば短縮できるものはたくさんあります。
ただ、社内で権力のある人が、工夫すれば短縮や省略できる社内手続き的なことを、正論を振りかざして、やらせようとすれば、担当者は対抗する手段を持ちません。
これにより組織としては、無駄な時間が浪費され、社外に対しての競争力を失っていくことになります。
良いレビュワーとは 逆に「良いレビュワー」とはどんな人でしょうか。
ある程度の専門性を持って、ビジネスについて担当者と対等に話し合える また、レベルが足りなければ、それにキャッチアップする努力をする 担当者には見えづらい、客観的な観点から指摘をし、新しい戦略を一緒に考えることができる レビューの中で、定点観測可能で適切なKPIを見つけ出し、共感させ、共有することができる 煩雑な社内手続きなど、対外的な競争力を削ぐことを、その力を使って、低減させてくれる レビューをすると担当者のやる気が倍増する これら全てをカバーしている上司(レビュワー)が自分に関わってくれているという人、あなたは幸せです!
良いレビューをするシンプルでたった一つの秘訣 良いレビューをするために心がけなければならないことはシンプルにたったひとつしかありません。
それは**「担当者の仕事に貢献する」**という一点です。
レビュワーがこれを肝に命じておけば、無駄な仕事が生まれることもありませんし、権威を振り回して、担当者のやる気を削ぐこともありません。
それではみなさん、良いレビューを!
...