• カラクル的グローバルチームへのマイルストーン

    先日、Mamoruチームが英語でのコミュニケーションでどんな感じで苦労しているかを、リーダーの前澤が赤裸々に書いています。 ▼関連記事 「どうやって英語をうまく話せない日本人が、 サッカー大国出身者が集まったグローバルチームをリードしているのか。」 ここにくるまでに僕たちは何度も失敗を繰り返し、今もまだ苦しみもがきながらグローバルチーム作りをやっている途中です。 これまでの過程でどんなことが起こったのか、そしてグローバル化によってチームを強くすることができるのかについて書きたいと思います。 外国人採用を始めたワケ Colorkrew(以下、カラクル)が日本人以外を採用し始めたのは、5~6年くらい前からです。 当時は、海外との仕事というのはほとんどありませんでした。 そんな中、二つの目的をもって外国人採用をスタートしました。 今後の自社プロダクトの海外展開を睨んでグローバルなチームに移行していくため 日本人だけのエンジニア採用が行き詰まったため 1.はキレイな理由ですが、2.は切羽詰ってますし、泥臭い理由です。 外国人採用初期 まず「できれば、少しは日本語が話せる人」を狙って採用しようとしました。 ところが、特にエンジニアは日本語を話せる人が少ない。 思い切って日本語ゼロでも採用しようと決意し、Goalous(ゴーラス)開発チームで2名採用しました。 もちろん、カラクルの「みんなほとんど英語喋れない」という事情は説明した上で入ってもらいました。 日本人も、頑張って英語でコミュニケーションを取ろうとしていましたが、話が少し複雑になってくると、どうしても日本語の会議になってしまいます。 海外で働いたり、日本人以外の組織にいた経験のある人はわかると思いますが、世界で自分の給料を上げてくれと主張しないのは日本人だけです。 カラクルの特殊な人事制度で、どうやったら等級を上げられるのかなどの議論も十分に仕切れず、双方にフラストレーションが積もっていきました。 お互いに歩み寄る努力をして、かなり頑張りましたが、結局二人とも辞めてしまいました。チームの国際化なんてまだ夢の夢だなと僕たちは思い知ったのです。 それでもまた外国人採用に挑戦(3〜4年前) やると決めたら諦めないところが面倒くさいと言われつつ、自分自身では長所だと思っている僕は諦めません。 採用リーダーも、粘り強く採用を活動をし続けてくれました。 そして、その後のカラクルのチーム編成に大きな影響を及ぼした、ドイツ人のJanの採用が決まります。それが4年前。 彼は、社会人経験はほとんどありませんでしたが、オープンマインドで、エンジニアとしてのスキルが非常に高かったため、どんどんチームに溶け込んでいきました。 最初は、レガシーシステムの開発チームに入ってもらい、レガシーと、日本語しかないコミュニケーションに苦しみながらも、しっかり仕事をやり遂げていました。 ちなみに、Janの日本語はかなり上級なのですが、それでもドキュメント含めて日本語だけでやる仕事は結構キツかったはずです。 ▼Janのインタビューはコチラ 「開発に採用に育成に!多方面に活躍するMr.リーダブルコード」 ちなみに、彼はカラクル史上最速で9段階の昇級を4年で果たしています。 (普通は2年で一段階くらいなので、めちゃくちゃなスピードです) 外国人エンジニアが自社プロダクト開発の中心に!(2年前〜現在) こうして社内での実績を作ったJanは、次のステップとして、自社プロダクトのQRコードを使ったビジネスコンシェルジュツール「Mamoru Biz」のテックリードとなります。 そして、外国人インテグレーションに失敗したGoalousもその後加入したLi Ning(通称Spike)によってグローバルチームへ変貌を遂げていきます。 彼も日本語はペラペラです。もちろん英語はそれ以上に話すことができます。 ▼Spikeのインタビュー記事はこちら 「楽しくなけりゃ続かない!チームを愛する開発リーダー」 カラクルは、今のところ2つの自社プロダクトを持っていますが、これで両方ともテックリードが外国人になりました。 リーダーが英語でコミュニケーションを取れる人になると、チームはいきなりグローバル化できるようになります。 現に、彼らがリーダーになったことで、日本語が話せない外国人の人材がどんどん入ってこられるようになりました。 カラクルは日本企業向けの受託開発も行っていますので、そちらではエンジニアも日本語が必要とされることが多いのですが、そういったビジネスにも少しずつ外国人に入ってもらっていっています。 ビジネスもグローバルに踏み出す こうしてエンジニアを中心にチームのグローバル化を進めてきたカラクルですが、2020年からビジネスでも海外に踏み出しました。 奥さんの転勤で日本に来ていたDanielがブラジルに帰ることになり、そのままカラクルの仕事を続けたいということで、ブラジルでの営業活動を開始したのです。 ▼Danielが書いたブログ記事はこちら 「I Lived in Japan!
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  • 開発に採用に育成に!多方面に活躍するMr.リーダブルコード

    こんにちは!人事&ブランディングプロジェクトの小柴です! Colorkrewのエンジニアにインタビューしてみよう、第7弾! 今回は、QRコードを使ってヒト・モノ・カネに関する名もなき仕事を減らすビジネスコンシェルジュツール「Mamoru Biz」の開発を行っているJanに話を聞きました! プロダクトの開発リーダーとしてチームをけん引するWEBエンジニアです。 今では様々な国籍のメンバーが働いているColorkrewですが、入社当時はColorkrew初の外国人エンジニアでした。 [caption id="" align=“alignnone” width=“800”] 在宅勤務中のため、今回もリモートインタビュー。[/caption] 旅行先でColorkrew紹介 小柴:Janと言えば旅行ですね。イベント先や旅先で知り合った人によく会社を紹介してくれてましたよね。 Jan:そうだね。 小柴:今年入社したLuisaもJanの紹介ですよね。 Jan:そう、伊東の旅館で知り合いました。インターン探してるって言ってたから声かけてみたよ。 小柴:ありがとう!そうやって気軽に会社を紹介してくれるのはうれしいです! [caption id="" align=“alignnone” width=“800”] 海外イベントにも積極的に参加。知り合った人にColorkrewを紹介してきてくれる。[/caption] 1年したら国に帰ろうと思っていたけれど・・・ 小柴:ところで、Janが日本に来たのは2015年の終わりでしたっけ? Jan:はい、大学卒業後にワーキングホリデーで来日しました。でも実は、1年くらいしたらドイツに戻るつもりでした。 小柴:えええ?!そうだったの?! Jan:あともう1年くらいいてもいいかな、まだもう1年いてもいいかなって思ってるうちに・・・ 小柴:4年たったんだ。笑 Jan:そうだね。笑 小柴:どうしてそうなったんですか? Jan:色々経験を積んで成長できたし、これからも成長できると思ってるから、かな。 小柴:いいですね。 Jan:それに周りの人たちや会社からも認められていると感じるから。 小柴:たしかに、JanはColorkrewで一番昇級してる人かもしれない! (※Colorkrewでは様々な情報をオープンにシェアしており、その中のひとつに等級(給与)も含まれています。) 小柴:成長しながらチームに貢献できて、その結果も認められているって最高のパターンですね。成長できたと感じるのはどういうところですか? Jan:ひとつはもちろん開発のスキルです。でもそれ以外の成長も感じています。 小柴:入社当時は課金プロジェクトがメインでしたよね。 Jan:はい。オンライン決済のシステム開発をしていました。お客様の重要な部分を担っていて、ミスが許されない緊張感のあるプロジェクトでした。 小柴:そのあとは自社プロダクトのMamoruプロジェクトに軸を移して、Mamoru PUSHやMamoru Bizの開発をしてますよね。 Jan:Mamoru PUSHでは、それまで経験がなかったAndroidの開発に挑戦したり、Mamoru Bizではゼロからサービス開発を行いました。 Mamoru Bizは最初は小さく始まっていてPayment機能だけでしたが、座席管理やスケジューラーなどどんどん機能が増えていき、1つのサービスの中でも様々な経験ができています。 [caption id="" align=“alignnone” width=“800”]
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  • I Lived in Japan!

    HOW DID I END UP IN JAPAN? For those who have come to Japan on vacations, this title might seem silly. So what? Well, living isn’t like taking vacations. Not at all. Especially when you talk about Japan and Brazil, two completely opposite countries (in every aspect). Let me start with how I ended up here.
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  • 「空気読めない」を排除の危うさ

    ハイコンテクスト文化の日本 日本は**「ハイコンテクスト文化」**だと言われています。 「コンテクスト」というのは、慣習、知識、価値観などの我々が持っている文化の背景のことを言います。 その背景が共通認識になっていて、**「言葉で言わなくてもわかるよね」**というのがハイコンテクスト文化です。 日本は、ほぼ単一民族で、長い間クローズに文化が作られてきた歴史もあったため、みんながなんとなく同様の認識を持っているので、言葉ではっきりと伝えなくても意思疎通ができるというのが常識でした。 一方、アメリカのように多民族で価値観も多様な人が集まる社会は、ローコンテクスト文化であり、言葉で直接的に伝えないと、意思疎通が不十分になります。 グローバル時代は、ローコンテクストが大前提 ビジネスの現場ではどうでしょうか。 今までほとんどの日本の会社は、「世界第2位のマーケット」「日本語の特殊性」に守られ、日本人だけ、もしくは日本人中心の会社作りが行われてきました。 ところが、国内市場が先細りし、労働人口もどんどん減っていく今のような状況になり、会社もビジネスも、グローバル化が余儀なくされてきています。 グローバルチームは、**「ローコンテクスト」**が大前提。 「なんとなくわかるよね」は通用しない。 「言葉で」「はっきりと明確に」「敬意を払いつつ、ストレートに」 古き良き日本のやり方では、グローバルチームは運営できないのです。 「空気読め」という発言は禁止 「KY」と言えば「空気読めない」ですが、チームの中で誰かが少しわかってなさそうな話をした時に「空気読めよ〜」という感じになるのは良くありません。言いたくなる気持ちは理解できますが。 なぜかというと、「空気読めよ」を許容すると、今度はコンテクストを理解していない人が、怖くて発言できなくなり、結局同質性の高い人たちだけが中心で物事を進めていくことになってしまうからです。 疑問があれば、誰でも素直に質問したり、異議を唱えたりする。 そこに遠慮や不安はないようにしていかなければなりません。 「空気読め」がうみだす忖度による弊害 空気を読まなければいけないチームで発生するもう一つの大きな問題は、**「忖度」**です。 チームの中で、偉そうな人に忖度すると、説明するにしても先回りして色々なことを準備しなくてはいけなくなる。 そうやって、結局必要ないことまで準備すると、効率は格段に落ちてしまいます。 ですから、何かをお願いするときは、明確に言葉にしなければいけませんし、逆にそれ以上のことを忖度してやりすぎることは効率やスピードを上げるためには絶対にやってはいけないことなのです。 僕が感じる同質性の高い組織の弱さ 同質性は、国籍が一部に集中していると起こりやすい現象です。 例えば、日本にある、日本人がほとんどを占める会社など。 その点では、現在ISAOは、日本人以外はまだ10%程度で、国籍集中型で、同質性の高い組織と言えると思います。 ISAOは、基本的に**国籍を問わず「いい人採用」**というふわっとした採用方針もあり、意地悪な人がいないのが特徴で、僕たちはそれをとても気に入っています。 ただ一方、たまに少し強めのKYキャラが入ってくると、お互いに分かり合えないことがあってもダイレクトに話をせずに、なんとなく「あの人付き合いづらいな〜」と言って、その人を遠巻きにしてしまう傾向もあり、それを僕は問題だと思っています。 様々なタイプがいなければチームは強くなりません。 サッカーで例えれば、みんながフォワードだけのチームとか、みんながディフェンダーでは勝てないというところでしょうか。 もちろん多様性があれば、最初からは分かり合えないことは多くなります。 当たり前です。そして、分かり合えなかったら、直接言い合えばいいのです。多少の軋轢は織り込まなければなりません。 「チームの発達段階」という有名なモデルがあります。 そこでは、最強のチームになるまでには4段階が必要と言われています。 フォーミング(形成期) ↓ ストーミング(ぶつかりあい) ↓ ノーミング(規範形成期) ↓ パフォーミング(チームのパフォーマンスが最大化) 同質性の高い組織は、ストーミングが苦手な傾向があり、ぶつかり合わず**「排除」**してしまおうとする傾向があると僕は思っています。 多国籍のチームだと、単純に「排除」するということはあまり起こらず、多少揉めたとしてもまず正面から話し合い、わかり合う努力をします。 それはきっと**「元々の価値観が違っているので、はっきり話さなければ分かり合えないことが前提」**なのだからでしょう。 多国籍、多様性、忖度なしのプロフェッショナルチームを目指す ISAOのビジョンは、「世界のシゴトをたのしくする」。 ですから今後、日本人の比率は益々下がっていって、10年後には日本人は一部、みたいな形を想像しています。 様々な国籍の人が集まる場所の会話はきっと**普通に「英語」**になるでしょう。
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  • 苦手でも、日本人がどうしても英語を学ばなくてはならないワケ

    ISAOの人事制度では、英語基準があり、クリアしないと給料が上がらなかったり、場合によってはランクが降格したりします。 ISAOでは、英語によって給料が上がらない人たちを**「TOEIC難民」**と呼んでいます。 *英語基準は現在TOEICで行なっています 人によっては大不評なこの制度。 ISAOがなぜ英語にこだわるのかを、書きたいと思います。 世界における日本の地位の低下 近年、世界の中での日本のプレゼンスは下がり続けています。 1994年、世界における日本の経済規模(GDP)のシェアは17.7%。アメリカに次ぎ、世界第2位でした。 その後、新興国の急速な成長、日本を除くG7などの主要国も堅調な成長を横目に、日本は**「失われた20年」**とも言われる長期停滞を経て、2017年には世界におけるGDPシェアは6.1%、20年前の3分の1まで落ち込んでしまいました。 将来に関しても日本の未来は明るくありません。 人口の減少、かつ高齢化による労働人口の減少が拍車をかけ、今後さらにシェアは落ちていく一方です。 PwCのレポートによると、2050年には、現在の3位から、インドネシアやブラジルにも抜かれ、8位になることが予想されています。 それでも、僕たち日本人は**「日本は安全だし、生活だって悪くない」**と思っている人が多いと思います。 しかし、冷静に見てみれば、失われた20年で非正規雇用が増え、貧困層は倍増しています。 少子化で、若い世代の割合がどんどん少なくなって、年金は最低でも20〜30%減ってしまうこともニュースで騒がれています。 いまの高齢者は比較的裕福な世代ですが、30年後には貧困に苦しむ高齢者が急増することが予想されています。 観光客は増えましたが、それは**「日本は安い」と感じられているから**です。 日本の平均年収450万円程度に対し、農村部を除く中国の会社員(2億人)の平均年収はもはや750万円。 日本を大幅に上回っています。 中国の大手企業の営業部長は年収3千万円とも言われています。 もはや、日本は裕福な国ではなくなってしまっているのです。 外資に人材が奪われていく 企業に目を向けてみます。 30年前には世界を席巻し、50%のシェアを誇った半導体業界は低迷し、いまや7%になっています。製造業でも自動車産業以外は、他国の後塵を拝しています。 日本の企業で時価総額トップのトヨタ自動車は22兆円。 中国のアリババは45兆円。サムソンは40兆円。 世界トップのマイクロソフトは、その5倍の110兆円。 その豊富な資金力を持って、海外の大手は日本の優秀な人材をどんどん取り込んでいきます。 IT業界では、日本企業の1.5倍、2倍の給与を提示されて外資系の企業に引き抜かれることは日常茶飯事になっています。 変化の早い今の時代は、人材こそが競争力を決定します。 特に、優秀な人材をどう確保していくかということが、いまの日本企業にとって最も重要な課題ではないでしょうか。 日本国内に留まっている会社に未来はない 優秀な人材を奪われ続け、縮小していく国内だけでビジネスをやり続けていく企業の先行きは非常に暗いと言えるでしょう。 企業にとって、これからの時代の選択肢は、一つしかありません。 チームをグローバル化し、世界に向けてビジネスを展開することです。 世界でビジネスを圧倒的に成長させ、給料を上げることで、人材をつなぎとめることです。 グローバルチーム グローバルビジネスを展開するためには、日本人だけではない、グローバルなチーム編成が必要です。 ですから、まずチームをグローバル化していかなければならないのです。 ISAOもそうですが、国内中心でビジネスを行なっている会社では、グローバル人材を混ぜると、コミュニケーションコストが倍増するため、最初は生産性が低下します。また、同質性が高い日本人だけのチームに比べ、多様な価値観を受け入れなければなりませんので、運営が混乱することもあります。 この苦しいプロセスを乗り越えなければチームのグローバル化は実現できません。 それを乗り越え、多様性のあるグローバルなチームを作り、世界の市場に打ってでることができる会社になれば、21世紀のマーケットで強く生き残る資格が持てます。 共通言語としての英語 グローバルチームの共通言語に関して。 もうこれは**「英語」**しかありません。 英語はもはや、イギリスやアメリカの言葉ではありません。 世界のビジネスの共通言語です。 逆に言えば、ビジネスコミュニケーションのための言語ですから、ネイティブになる必要もないのです。 グローバルに通用する論理的な思考と、英語でのコミュニケーション能力。 日本人であっても、これらを持つことは、これからの時代の必須条件です。
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