スペシャル対談!オープンな経営で切り拓く未来(2/3)
ダイヤモンドメディア株式会社の代表取締役 武井浩三さんををお招きしての経営対談。 第一回「ホラクラシー経営とバリフラット経営」では、お互いの紹介に始まり、なぜそのような経営に行き着いたかという話などで盛り上がりました。 今回は、給与や評価といった生々しい話題に踏み込みます! 第二回「本音で話す給与と評価」 価値ある人をどのように評価するか 中村 ちょっと話題を変えまして・・・ 意味もないのに威張っているのはムカつく的な話が先程ありましたが、実力のある人はやはり自然発生的にリーダーっぽくなっていくんだと思うんです。 ヒエラルキーではないけれども、誰かが先を歩いてそれについていく人がいるみたいな。そういう、フラット経営の中に生まれるリーダー的存在はどう扱っているのか気になります。 武井 ダイヤモンドメディアの給料はベーシックインカムを厚めにしているのですが、「実力給」という給与制度があり、その部分が変動給となります。 それを半年に1回全社員で決めなおしています。 中村 上限値とかはあるんですか? 武井 いや、ありません。 給与には職務給と職能給という2つの考え方があるじゃないですか。 職務給は仕事自体の価値を評価、職能給はその人の知識や能力を評価だと思うのですが、それだけでは正しく評価できないと思っています。 例えば「ムードメーカー」だったり「なんか物事を上手く進められるキャラ」だったり。 中村 表現が難しいけどたしかに価値がある人っていますよね。 武井 はい、そういう力の定量評価って難しくて、評価制度にしきれないと思っています。 中村 神のみぞ知る感はありますよね。(笑) 武井 360度評価なんかもやってみたのですがしっくり来ず、「他人が他人を評価する」ということ自体をやめました。 ではどうやって決めているのかというと、株価のように市場の相場に照らし合わせる形で決めています。 給料をすべてオープンにし、市場価値や個人間の格差バランスをみて決めています。 給与もオープン!その名も「お金会議」 中村 給与幅はどのくらい生まれるものなんですか。 ISAOだと350万円から1,200万円くらいで、30代前半で活躍している人は900万円台くらいな感じです。 武井 うちもそんな感じですかね。 平均年齢が28、29歳くらいで、平均年収が今500万円くらいです。 専門性が高い仕事なので、安すぎると採用ができないという実情もあります。 新卒で350万くらいから、上は900万円くらいですかね。 ただ、業務委託で働いてもらっている人は1,000万超えている人もいますね。 中村 給与の決め方が非常に興味深いですね。 みんなで「この人は700万円くらいありそうだ!」とか言い合う感じですか? 武井 給与のことは会社全体のお金の使い方を決める「お金会議」で決めています。 9年間の試行錯誤で見えてきたガイドラインをベースに決めているのですが、まずは「マーケットバリューに合わせること」ですね。 例えば、その仕事を外注化したらいくらくらいなのかとか、その仕事をする人を新規に採用したらいくらなのかとか、そういうことです。 みんなで集まって、能力の高い人がリードしながら話し合う感じです。 中村 業務委託の人も入って皆で決める感じですか。...スペシャル対談!オープンな経営で切り拓く未来(1/3)
ダイヤモンドメディア株式会社をご存知でしょうか? 不動産業界向けのWEBソリューションを提供しており、今大注目の不動産ソリューションカンパニーです。 更にこちらの会社、ホラクラシー経営をしていることでも有名なんです。 ホラクラシー経営のダイヤモンドメディア株式会社と、バリフラット経営の株式会社ISAO。 ・・・シ、シンパシーを感じる。 ということで、日本におけるホラクラシー経営の第一人者とも言える武井社長をお招き。 弊社代表の中村との対談が実現しました! それぞれの会社の経営者は、何を思いここに行きついたのか。深く話していくと見えてくる、お互いの違いとは?! ホラクラシー経営の先駆者たちが語り合う、21世紀の会社のカタチ。 全3回でお送りします。 第一回「ホラクラシー経営とバリフラット経営」 まずはお互いの組織について 中村 今日はよろしくお願いします。 まず、お互いの組織の紹介をさせていただいて、その後従来型の組織とホラクラシー組織、バリフラット組織の違いを話し、お互い学びあえればと思います。ISAOはIT業界の裏方としてB2Bでシステムや運営のリソースを提供したり、サービスをクライアントと一緒に作ったり、自社サービスを作ったり、ITの領域で多岐にわたる仕事をしています。 元々はCSKとSEGAのジョイントベンチャーから始まり、2010年から豊田通商グループの一員となっています。 売上の規模は約37億円、営業利益は約4億5,000万、社員数はアルバイト含めて約250人です。 武井 ダイヤモンドメディアは不動産フィンテックを生業にしており、不動産流通のB2B2BというマニアックなIT事業をしています。 顧客は不動産仲介会社さんや不動産管理会社さん、不動産投資家、個人オーナーなどです。 設立は2007年、稼働は2008年からで、不動産領域に特化し始めたのは5年ほど前からです。 人数は正規雇用が16、17人、フリーランス等が10人位で副業も自由です。 売上は2億ほどで、外部資本を入れずに黒字経営を続けており、出そうと思えば利益は5,000万ほど出ますが、現在は投資フェーズにあり、営業利益は1,000万ほどに意図的にしています。 中村 具体的には不動産業界にどんなサービスを提供しているのですか。 武井 説明が非常に難しいのですが……。 不動産仲介会社向けにCRM(Customer Relationship Management)のためのWEBマーケティングシステムを提供しており、それが主力ビジネスで売上の7割程度を占めており、4名がそのサービスを担当しています。 残りのメンバーはみな新規事業を担当しており、1つは不動産管理会社向けのリーシングマネージメントシステムです。 このサービスは、日本で弊社しか持っていない独特なサービスで、不動産管理会社が行っている業務を管理業務と募集業務に分けて定義し、今までカバーできなかった領域にフォーカスしたサービスになっています。 簡単に言うと、マーケティングオートメーションとSFA(Sales Force Automation)が合体したようなサービスで、不動産管理業務に特化しているものです。 セールス/マーケティングの部分を可視化して不動産管理会社の「募集業務」を分析できるサービスです。 2つ目が投資家向けのもので、それが自分たちを不動産フィンテックといっている所以なのですが、不動産資産は現金や他の金融資産と違い現物資産なのでネットでの売買が難しいんですね。 中古車と一緒で実際に物を見てみないと状態が判断できないんです。 であるがゆえに、仲介業者が入った相対取引が基本で、株のようにマーケットで売買できないんです。 様々な業界においてIT改革は中間業者やマージンを破壊することが多いですが、先程の理由から不動産業業界はそれが難しいので、我々は中間業者も含めて流通を最適化させたいなと考えています。 そこで、我々は中間業者が持っている稼働率などの情報を集約し、現在提携している会社の会計アプリと繋げて頂ければ、投資家さんが他の金融資産と同じ画面で不動産資産をマネージメントできるサービスを開発しています。 中村 な、なんとなくわかりました。(笑) 非常に情報がクローズされた業界で、いかに情報をオープン化するかという事業ですね。 武井 まさにその通りで、情報をオープン化すればその市場が勝手に健全化していくであろうと考えています。 そしてこの考え方はダイヤモンドメディアの経営スタイルにも通じるものがあります。 中村 いい感じで経営スタイルの話に繋いでいただきありがとうございます。(笑) そろそろ組織に関する話をしましょうか。...シゴトたのしく!をうみだす環境とは
いまの仕事、楽しいですか? 「仕事が楽しいですか?」 この手のアンケートでは、60〜90%くらいの人が「楽しくない!」と答えるそうです。 何故でしょう? 仕事が楽しくない理由 では、仕事が楽しくない理由とはなんでしょうか? やりがいがない 人間関係や会社の環境 評価してもらえない いろいろな理由があると思いますが、僕はほとんどの理由が上の3つに集約されると考えています。 人はなぜ転職するのか 次は転職の理由を調べてみます。 リクナビで 『退職理由の本音ランキングベスト10』 を見てみると 本音トップ10のうち、上位を人間関係や環境への不満が多く占めていることがわかります。 上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった 23% 労働時間・環境が不満だった 14% 同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった 13% 給与が低かった 12% 仕事内容が面白くなかった 9% 社長がワンマンだった 7% 社風が合わなかった 6% 会社の経営方針・経営状況が変化した 6% キャリアアップしたかった 6% 昇進・評価が不満だった 4% 引用元:退職理由のホンネランキングベスト10 楽しくなくて辞めたくなるのは、人間関係 みなさんも薄々気がついていますよね。 結局仕事は、会社の人間関係が良くないと、楽しくないのです。 「楽しくない」最大の原因 では、会社の中の人間関係がイヤになる一番の原因はなんでしょう。 僕は主に権力から来る理不尽さだと思っています。 ISAOは、これを根本からなくすための制度・カルチャーで運営しています。 それは・・・ バリフラット&超オープンな経営 縦の人間関係 ISAOはバリフラットなので、役職がありません。 僕も含めて皆がフラットな関係であることを目指しています。 また、すべての情報をオープンにすることで、情報格差による力の差を生みださないようにしています。...正しいことを言うときは、少し控えめにしたほうがいい
正論が通じるとは限らない リーダーが、ビジネスや組織に関しての問題定義で、正論で正しいことを言っているけど、みんなの理解が得られなくて、なかなかチームとして心を一つにして力を出すことができない、という風景をよく見ることがあります。 このことは、リーダーだけに限りません。 同じことを言っても、周囲の理解・納得性の高い人、そうでない人がいます。 もちろん、言いっ放しで、行動が伴わない人は周囲の納得性が低くなるのは当たり前ですが、同じように一生懸命行動する人でも、納得性に違いが出てきたりします。 正論は傷つける なぜでしょう。 僕はこんな風に考えています。 人は誰でも議論して負けることを嫌がります。 (注:とびっきりのM気質な人は除きます) また、自分の考え方や行動を真正面から、正論で否定されたら、すごく傷つきます。 それが「どんなに正しくとも」です。 傷つくだけでなく、正論で自分のことをやっつけた相手と話すことが少しずつ嫌になります。 最悪嫌いになってしまう可能性もあります。 嫌いな人とチームでいい仕事が出来る可能性はほぼゼロでしょう。 では、どうすればいいでしょうか。 正しいことを言うときは、少し控えめに 正しいことを言うときは、控えめにすればいいのです。 控えめとは・・・ 公衆の面前で正論を持って非難しない(メンツを潰さない) 言い方に気をつける 相手をリスペクトする気持ちを持つ そして、どんなに自分が正しいと思ったことでも、相手の視線から見ればそうでないこともありますので、「絶対」正しいとは思わないことです。 相手にはどんな場合でも、あなたの知らないことがあるものです。 少なくとも、相手の気持ちは、あなたより相手の方がよく知っているのです。 逆に、正論ぶって攻めてきた相手が間違っている時に、やっつけてしまうのも同じです。 その時も、「控えめに」やらなければいけません。 「正論は控えめに」の精神と、互いへのリスペクトをしっかり持った上で、必要な議論、時には激しい議論もおこない、建設的な批判もしっかり出来るチームをISAOは目指しています。...ISAOが目指す平等:イーブンではなくフェア
世の中不平等!? 僕は世の中は基本的に不平等だと思っています。 生まれた家が金持ちの人もいるし、貧乏な場合もある。 また、人それぞれ、生まれ持った能力も違うでしょう。 世界レベルで見れば、日本に生まれれば平和が当たり前ですが、いまのシリアの人たちは平穏に生きていくことすら脅かされています。 このように、世の中は結果として不平等なことが多いのですが、それでもISAOは平等という概念を大切にしています。 機会の平等と結果の平等は違う こんな話をすると、「でも代表の中村は、社員みんなと同じ濃度で話をしてないじゃないか」とか 「自分にはなかなかチャンスが巡ってこないじゃないか」とか言う人がISAOの中にもいると思います。 でも、それはISAOが目指す平等とは違う切り口の話なのです。 ここでは僕が考える平等について説明したいと思います。 世の中一般的に『平等』には二種類あると言われています。 一つは『機会の平等』 もう一つは『結果の平等』です。 *英語では機会の平等はフェア、結果の平等はイーブンです。こちらの方がしっくりくるかも知れません。 『機会の平等/フェア』とは、誰にも同じように何かを始められたり、チャレンジする機会があるということです。 ただし、その成果次第で、結果として与えられるものはヒトによって変わります。 一方『結果の平等/イーブン』とは、どんなプロセスでどんな能力を発揮したかはあまり関係なく、 結果として与えられるものが一緒、ということです。 共産主義的な考え方ですね。 ISAOでは**『機会の平等/フェア』**を大切にしています。 チャンスはどのポジションからでもつかめる、という状況を常に維持することをとても重要だと考えています。 チャンスをつかむには では、チャンスは誰にでも平等にやってくるものでしょうか。 答えは残念ながらNOです。 チャンスは放っておくと平等にはやってきません。やはりつかみ取らなければいけません。 つかみ取る方法はその人の立場、また時期もそれぞれですが、基本となるスパイラルがあります。 それは・・・ 一生懸命に有言実行 ⇒チャレンジを行動に盛り込む ⇒自らキャリアアップの意思を示す ⇒それによってチャンスを与えられたらまた一生懸命に有言実行 この繰り返しです。 言い換えれば、ISAOスピリッツの『オープン』と『チャレンジ』を繰り返すとも言えると思います。 チャンスをつかめる環境をつくる ISAOはバリフラット組織運営を行っています。 バリフラットでは、誰とでも垣根無く話が出来ます。 制約がないだけでなく、勇気ランチや、TGIF、事業レビューの解放など、コミュニケーションのきっかけを制度としてもたくさん作るようにしています。 ISAOではオープンとチャレンジの意思を持って、毎日を過ごしていれば、必ずチャンスが巡ってくる。 そんな環境を作り続けていきたい、そう思っています。...勇気を持ってはじめよう。権限委譲は、信頼の証。
シゴトにやりがいを感じるとき みなさん、どんなとき仕事にやりがいを感じますか? 自分が好きなことをやっているとき 成長実感があるとき チームワークが機能しているとき これらは重要な要素ですが、自分に任せてもらっている状態が、最もやりがいを感じられるときではないでしょうか。 権限委譲が進まないワケ ということは、みんながやりがいを感じて、バリバリ仕事をするためには、権限委譲をしまくればいい!ということなのですが、実際には、権限委譲が進んでいない組織は多いですよね。 なぜでしょう? 「権限委譲」とは、そもそも権限を持っている人 (上司) が、他の人 (多くの場合、部下) に決済権限を渡すということです。 上司が部下に権限委譲できない理由ってなんでしょう。 自分の仕事が取られてしまうから渡したくない 面倒くさい なんとなく 部下を信頼できていない(渡すのが不安) などなど。 上の3つは論外ですので、こういう人はもっとちゃんと考えてもらうか、ラインから外れてもらいましょう。笑 結果、マトモな人が上司になったと仮定して、最後の「信頼できていない」さえ解消すれば、権限委譲はどんどん進むこととなります。 ちなみに、ISAOは「バリフラット」という、ヒエラルキーのない組織運営をおこなっており、上司部下という関係がありませんので、権限委譲はすべての仕事において、日常的に発生します。 バリフラットモデルについてはこちら 信頼できるようになるためには では、信頼できるようになるためにはどうしたらいいでしょうか。 スキルとか、経験が足りないから信頼できない? 違います。それは重要ではありません。 もっとも重要で、唯一必要なのことは、価値観の共有です。 ISAOの流儀 ISAOにとって価値観とはMVS(ミッション・ビジョン・スピリッツ)です。 ミッション:たのしい!をうみだしとどける ビジョン:日本発!億人を熱くするサービス実現! スピリッツ:オープン、チャレンジ、キズナ MVSを共有できている仲間であれば、ガンガン権限委譲する。それがISAO流です。 「活動をオープン」で失敗をカバーする 先ほど、スキルや経験が足りないと(失敗するから)信頼できない!?と書きましたが、 MVSをしっかり共有した上での失敗は、どんどんすればいいんです。 失敗しても、すぐに修正できれば、致命傷にはなりません。 ガンガン修正して、ガシガシ進む。 これがISAO流。 そのために必要な考え方が「活動をオープンにする」です。 ISAOでは、自分の活動をGoalous(ゴーラス)ですべてオープンにしています。 そのため、どんどん権限委譲して、どんどん失敗して、どんどん修正しながら突き進むことができるのです。 まとめ 権限委譲を推進し、やりがいのあるチームにするためには 価値観を共有し、権限委譲を進め、活動をオープンにして、ガンガン進む。 シンプルですが、これができればどんな組織も、ビジョンに向かうスピードを画期的に上げることができます。 活動をオープンにするのが難しい!? そんな方にはオススメサービス「Goalous」(宣伝)を紹介いたしますので、ぜひお問い合わせください!...最強のチームはリマインドなし!
リマインド、してますか? いきなりですが、みなさんはチームで仕事するときに、他の人に「あれやってくれた?」とリマインドすることありますか? 他の人にリマインドするのが習慣になっているチームは、最強にはなれません。 なぜでしょう? なぜリマインドするチームは最強になれないのか 例えば、自分が持っているタスクが5つあるとしましょう。 もちろん、チームは連動して機能しているはずなので、自分と関わりのある他の人のタスクは10個くらいはあるでしょう。 リマインドするのも、されるのも当たり前のチームではどうなるでしょう。 まず、個人が管理しなくてはいけないタスクは15になります。 かつ、リマインドされるのが癖になっているので、「誰かがリマインドしてくれるだろう」と自分自身のタスクの納期のコントロールが甘くなります。 では、リマインドなしのチームではどうなるでしょう。 個人が管理しなければならないタスクは5つのみです。 そして、リマインドされないことがわかっているので、皆が自分のタスクに対して責任感をもつことになり、納期を守る意識が高まります。 リマインドなしの利点まとめ まとめると、リマインドなしチームの利点は3つあります。 個人が管理するタスクが減って、自分のやるべきタスクに集中できる 個人個人が責任を持つことで、納期を守れるようになる グレーゾーンがなくなり、より効率のいい連携ができるようになる どうすればリマインドなしチームになれるのか 実は、リマインドなしチームになるのは簡単です。 常にタスクが誰にあるのかを、はっきりすること。 そして、タスクを持っている人以外は、そのタスク管理をしない。というよりタスクそのものを忘れてしまえばいいのです。 チームで仕事をしていると、タスクは少しずつ進化をしながら引き継がれていきます。 他の人にタスクが渡っているときは、思い切って忘れてしまいましょう。 それが、最強のチームへの第一歩となるのです。...生産性こそすべて
生産性とは 『無駄な会議をなくす』とか、『効率的なホウレンソウを』とか 組織運営の効率化を目指す記事をよく目にしますが、最終的には**「生産性」がすべて**だと僕は思っています。 生産性とは何か。 付加価値を生みだす活動です。 付加価値とは、それに対価を払ってもらえる価値です。 100の活動をして120の価値を生み出せば、20の利益になる。 100の活動をして80の価値を生み出せば、▲20の利益、すなわち赤字です。 そして社員全員の付加価値の総量が会社の利益というわけです。 ちなみに日本は、世界の先進国の中でも、生産性が低いことで有名です。 長時間労働 無意味な会議 官僚的な社内手続き これら全てが生産性を阻害するものです。 ISAOの生産性 少しISAOの話をすると、2009年度は経常利益マイナス6億円でした。 自分たちの活動の総量に対して、お客さんに払ってもらった対価が、圧倒的に少なかったといえるでしょう。 2015年度は、+4.5億円でしたので、活動の総量より、お客さんが払った対価が大分高くなったということです。 その差は10億円以上。 ISAOは昔から200人程度の会社ですので、一人あたり年間500万円の付加価値を上げた計算になります。 では、2009年と2015年では何が変わったのでしょう。 実は2009年の方が残業も多かったですし、いまと同じく一生懸命働いていたはずです。 そうです。 生産性が悪かったんです。 木こりと斧 (オノ) ではどうやって生産性を上げるのか。 木こりと斧の話を知っていますか? こんな話です。 ある村に新しい斧を手に入れた木こりがいた。1日目、その斧で森の木を10本切り倒した。日を追うごとに彼はより長時間、より懸命に仕事に精を出すようになっていったが、それに反して、切り倒す木の数は日増しに少なくなっていった。 それを見た仲間が「なぜ斧の刃を研がないのか? ボロボロになっているから切り倒せないんだ」と彼にアドバイスをした。 すると働き者の木こりはこう答えた。「そんなことをしている暇があったら、もっと多くの木を切らなければいけない」と。 生産性を上げて最強チームを目指す 人ごとだと笑えますね。でも自分を振り返って見てください。 木こりにとっての斧、ビジネスに置き換えると「知識」や「スキル」をしっかり上げられているでしょうか。 自分にとっての斧は何かを見定め、しっかり磨きながら、生産性を上げ、 価値の高い個人が集まる、最強チームをISAOは目指していきたいと思います。...Change or Die 〜チャレンジと失敗はワンセット〜
言うは易し、行うは難し ISAOスピリッツの一つ**、チャレンジ:あたらしきに挑み拓く**ですが、 **”言うは易し、行うは難し”**だと思ってます。 チャレンジなんて簡単だよ!という人はよっぽどの天才か、よっぽどチャレンジを甘く見ているかのどちらかでしょう。 なぜチャレンジすることは難しい では、なぜチャレンジすることは難しいのでしょうか? チャレンジとは、個人にとって、チームにとって、今までに経験したことのない領域や、レベルに挑むことです。 経験したことのない領域・レベルですから、「失敗」の可能性があるのは当然。 必ずできるとわかっていることをやるのはチャレンジではないのです。 失敗の可能性を考えることで、身がすくんでしまうのが、 チャレンジすることが難しい最大の原因ではないでしょうか。 チャレンジを後押しする環境をつくる ISAOでは、チャレンジすることを猛烈に後押ししています。 言葉で推進していくことはもちろんですが、環境をつくっていくことも重要です。 それには、評価において チャレンジして失敗 > チャレンジしないで失敗しない を徹底します。 理屈はわかっていても、多くの会社はそうなっていないのではないでしょうか。 失敗を許容する。 さらにもっと言えば、果敢にチャレンジした失敗を賞賛する環境をつくる。 そんな会社をISAOは目指しています。 チャレンジすることが認められた場合、あとは思い切ってやりきることだけ考える。 全員参加で、億人を熱くする! 認められたチャレンジにおける失敗を認め、 かつチャレンジしなければ認められない文化が浸透していけば、 少数のリーダーシップで運営されていくチームから、全員がドライブする組織に変わっていきます。 そうすれば、大きな成功を手にする可能性も格段に上がる。 ISAOの目指す「億人を熱くするサービス」の実現はその先に見えてくる。 そう信じて僕らはこれからもチャレンジを積み重ねていきます。...新卒採用担当のヒトリゴト〜私はお祈りメールが嫌いです〜
皆さん、こんにちは!人事の市橋です。 本日6月1日、大手企業の内定解禁日ですね。 今日から数日、悲喜こもごも色々あると思います。 お祈りメール 昨年「オワハラ(就活終われハラスメント)」という言葉が話題になりました。 いわゆる就活ワードですね。 もう一つ大きな就活ワードがあります。 それが「お祈りメール」です。 いわゆる企業からの不採用通知の俗称。 メールの末尾に「今後の活躍をお祈り申し上げます」といった感じで締められていることが多いので、そう呼んでるみたいです。 自分が学生のときはこんな言い方しませんでしたが、いつの間に!?という感じです。 企業と学生 さて、企業がなぜお祈りメールを送るのか。 時間の短縮 何も考えずに送れるので楽 などの理由があると思います。 では、逆にお祈りメールを受け取る学生はどのように感じているのだろう。 世間には色々な声があるようですが、総じてネガティブですね。 悲しい気持ちになる 心がない どの会社も同じで怒りすらこみ上げる ちなみに最近はメールすら送らない「サイレントお祈り」も結構あるとか。 ISAOの場合 さて、ISAOの新卒採用デッドラインは5月31日。 色々悩んだけど、今回縁がなかった学生へお祈りメールを・・・ いや、ちょっと待て。何か違う。 今まで遠くから何度も足を運んでもらい、何度も話をした結果、 「お祈り申し上げます」ってメールで終わるのは何かおかしい。 確かにメールは何も考えず、一方的に送ることができるので送る側は楽かもしれない。 ただ、やっぱりこんなときは、しっかりと電話で気持ちを伝えたい! 私は「お祈りメール」が嫌いです。 ISAOは最後までオープンに、学生と腹を割って話をします。 昨日も全員と電話でコミュニケーションをとりました。 結果、ISAOには入社しなかったけど、その後もSNSで繋がって、定期的に連絡を取り合うなど良い関係を築いている方もいます。 会社それぞれのスタンスはあるかもしれませんが、ISAOは今後も世界のシゴトを楽しくするビジョナリーカンパニーを目指し、 既成概念をぶっ飛ばしていきたいです。 世界一声がかけやすい人事(を目指す)市橋...仕事は成果!恒常的長時間労働は悪!
日本の働きかたは効率が悪い!? 先日、JB Pressの記事にこんなのがありました。 だらだらと残業する社員には「マイナス残業代」だ/効率が悪い社員ほど出世していくのが日本の会社 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46523 最近、機会があれば周りの人には話すようにしているのですが 残業して成果を出そうとするのは、間違っている可能性が高いことが多いです。 僕たちISAOはインターネットのサービスを仕事としていますので、 トラブルの時など『いざ!』というときは、長い時間張り付いて成果を出すことを要求される宿命があることは否定できません。 ただ『いつも長時間労働して成果を出す』というのは、やはり何かおかしい。 仕事の仕方が間違っているか、そもそも自分が任された仕事に対して、実力が足りていないか。 何か間違っています。 労務的な問題は大きく、最近これは社会的に取り上げられているのですが、 もっと根本的に『本当に生産性の高い仕事をしているのか』という観点で見ても多くの場合は問題がありそうな気がします。 定時に帰る! 高度成長期の日本は、お父さんが家のことを顧みずに働いて、お母さんが家事を完全にカバーする働きかたが標準でした。 しかし、現代では共働きは当たり前ですし、育児だけでなく介護を仕事と両立して働かなくてはならない人が増えてきました。 いまを生きる僕たちの働きかたも、いまの時代にあったものにしていかなくてはなりません。 以前ISAOのエンジニアが、強い意志で定時に帰るという記事をQiitaで書いたのですが、 その中で彼は、「本当に集中してゾーンに入れる時間は一日3~4時間位」と言っています。 まさに喝破していると思いました。 成果を評価する 冒頭のJB Pressの記事にもありますが、 短時間で成果を出している人 < 残業しまくって成果が乏しい人 という評価を会社がしてしまうと、将来にわたって間違ったメッセージを与えてしまう結果になると考えています。 もちろん、心情的には『あいつ、頑張ってるからな・・・』という部分はありますが、 ISAOでは決して成果が乏しい人を評価はしないことにしています。 新しい組織のカタチ 僕らは、バリフラットという、新しい組織のカタチにチャレンジしていますが、 こういった成果や評価に関しての考え方も、旧来型の日本の悪しき伝統を打ち破っていきたいと思っています。 では、定時間である一日7〜8時間どうやって過ごすのか。 これは、また別の機会に書きたいと思います。...Be Professional〜プロフェッショナルになる~
プロフェッショナル化と市場価値の関係 会社、組織には、様々な職種の人がいます。 技術系、営業系、管理系、事業系など。 ですが**「プロフェッショナル」**であることに関して、あまり職種とは関係なく意識しなければならないことがあります。 そして、どの職種であっても**「プロフェッショナル」であることが自分自身の市場価値を高めること**に密接に結びついています。 プロフェショナルとは何か では「プロフェッショナル」とは何か。 会社やチームが行っている「事業」に、尖った専門性を持って貢献すること。 この一点です。 どのように貢献するかは職種によって違いますが、自分の仕事がどういうルートでどのようにチームと事業に貢献しているかを考えることがまずは第一歩です。 そのためには、まず収益を含めてビジネス概観を知る必要があります。 そして、そのビジネスがどんな構造で成り立っているかを知る。 その構造の中で、自分の仕事はどこにどのように、どんなインパクトを与えているか、これを考える。 技術力が高い 交渉がうまい 事務作業がはやい これらはそれそのものが評価されるべきものではありません。 その高い技術力、そのうまい交渉、その素早い事務作業、これらがチームや事業によい影響を与えている事が、その人の価値と言えるのです。 視点を上げて、専門性を高める 視点を高くしてチーム全体の仕事を考えていきながら、自分の専門分野を高めていく これがプロフェッショナルへとつながる考え方、キャリアを作る第一歩になるのです。...いつも上機嫌のススメ
上機嫌、していますか? いきなりですが、みなさんはいつも上機嫌でしょうか? ISAOリーダー訓の1つ目に挙げているように 「上機嫌」であることはリーダーに限らずビジネスパーソンの**”スキル”**として非常に大切だと考えています。 ISAOリーダー訓 いつも上機嫌 メンバーの成長に執念を燃やすこと 成長の為に変革を恐れないこと 思考停止しない 明るく、ポジティブ サボらない、率先垂範 クリーンであること 厳しく、やさしいこと 常に高い視点で判断する できない理由ではなく、できる方法を考える 作業に埋もれない 毎日組織を前進させる 間違ったら素直に認め、すぐ修整 業績向上に執念を燃やす 起こったことは全て自分の責任とする覚悟を持つ 手柄はメンバーやチームのもの、のメンタリティ ISAO全体のことを常に考える 常に短期、中期、長期のビジョンを持って行動する 「いつも上機嫌でなんかいられるか」 「なぜ上機嫌でなければいけないんだ」 なんていう意見もあるとは思います。 でも、ボクは「上機嫌でいること」というのはISAOの中で理屈抜きにとても大切にしていきたいし、そういう人を評価もしていきたいと思っています。 上機嫌がうみだすポジティブなスパイラル 上機嫌は周りのメンバーの笑いを作り出す。 笑いがあればいい雰囲気になる。 ポジティブになる。 どんどんチャレンジしたくなる。 ポジティブ、チャレンジ、笑い・・これらは僕がISAOの中で追求し続けたいものなのです。 リーダーこそ、上機嫌 特に、リーダーは**”いつも”**上機嫌であることは重要。 なぜならば、リーダーは不機嫌なメンバーに対して注意をすることは可能ですが、リーダーに周りのメンバーが注意することは難しいからです。 自分がリーダーで「もしかして不機嫌なこと、あるかも」と思った人、どうしたら上機嫌になれるか考えてみましょう。 楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ これは、アメリカの心理学者ウィリアム・ジェームス氏の言葉だそうですが、要は努力することで上機嫌になれるんだ、ということだと理解できます。 どんな上機嫌を目指すのか それはただニコニコしているという受身の上機嫌ではなく、 周りの人とどんどん関わり、どんどん一緒に熱中していく、という能動的な上機嫌。 周りの人と楽しく関わっていく為には、ジョークを言える能力も含めたコミュニケーションスキルがとても重要で、これは意識してスキルアップしていくべきものです。 ここで誤解して欲しくないのは「能弁でなくてはならない」ということではない、ということです。 言葉が少なくても上機嫌なコミュニケーションができればいいのです。 上機嫌な人には人が集まってくる。情報も集まってくる。相談もされる。 なぜなら、みんな楽しく仕事をしたいから。 そうやってみんなの中心になれる人はより大きな素晴らしい仕事ができるステージが用意される。 世の中そんな仕組みになっています。 まとめ ビジネスパーソンは自分自身の仕事の能力だけで評価はされません。...今日からやめよう。組織が陥る権威主義
権威主義、反権威主義者とは? 株式会社ISAO代表取締役、中村圭志です。 突然ですが、僕は**”反”権威主義者**です。 これまでいろいろな組織の中で仕事をしていて、個人的にも違うと思っていて、 且つこれからもそういうことのないチームで仕事をしていきたいと思っています。 「権威主義」の定義から見ていきましょう。 権威主義(けんいしゅぎ)とは、権威に服従するという個人や社会組織の姿勢、思想、体制である。 権威を強調する体制は、権威を軸にしたヒエラルキーを形成してエリート主義を持ち、実質的な権力や階級として固定化する場合もある 引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/権威主義 要は、強者やポジションのある人を無批判に受け入れる、という意味ですね。 組織における権威主義とは? 大企業だけでなく中小企業でもありがちなのが、こんな文化、先入観です。 役職や上位の肩書がある人(代表・役員・部長・課長など)の意向が絶対であること 部下に対して、反論を許さない”雰囲気”がある 上位のポジションにある人がその権威を持って、優越的に部下に接している 一言で言うと、威張ることです。 みなさんの会社、組織でもありませんか? もしくは、ご自身がそういった振る舞いをしていませんか? 身近にもある不必要な"威張り" いつもは会社で腰が低くて丁寧なのに、タクシーの運転手や飲食店の店員とかに、なぜか高圧的な話し方する人がいますよね。 自分は若いのに、自分の親くらいのタクシーの運転手さんに「xxx 行ってくれる?」みたいな人を見ると、お前は何者だよ!って思います。 年下相手ならいいということではありませんが、特に人生の先輩に対して礼を失した態度はまったくもってダメだと思います。 仕事でもこちらが発注者(優位な立場)のとき、発注先の人にぞんざいな口の利き方をする、 これも同じです。 そういう人は、相手そのものではなく、相手のポジションしか見ていません。 上司が部下に度を超えた偉そうな態度を取るのも同じことです。 相手が自分より立場が弱いので、上から目線で話をするのです。 部署の立場が弱い人とか、後輩に必要以上にきつくあたったり、ひどい口の利き方をするのも同じ。 そういう人に会った時、どう思うでしょう。 きっと、その人の機嫌を損ねるのは得策ではないので、適当にオアイソはしますが、その人と一緒に仲間になって成功しようとは決して思わないでしょう。 ”反”権威主義者のススメ ISAOでは、こういった権威主義がないように運営していきたいと強く思っています。 これは、バリフラットモデルを導入する前から宣言しています。 フラットで、でもお互いにリスペクトのある関係。 余談ですが、ISAOスピリッツのオープンとキズナはこういったことも表現しています。 ISAO Spirits(価値観) 新しきに挑み拓く 自分の仕事を愛し誇る オープンにつながる 見えないものを見る 家族的キズナ 誰にも遠慮せず、みんながどんな立場であろうと堂々と発言をする。 と同時に、お互いへのリスペクトを忘れない。 そんなチームでありたいと強く思っています。 ▼組織を改善する無料オンラインセミナー開催中...