• 苦手でも、日本人がどうしても英語を学ばなくてはならないワケ

    ISAOの人事制度では、英語基準があり、クリアしないと給料が上がらなかったり、場合によってはランクが降格したりします。 ISAOでは、英語によって給料が上がらない人たちを**「TOEIC難民」**と呼んでいます。 *英語基準は現在TOEICで行なっています 人によっては大不評なこの制度。 ISAOがなぜ英語にこだわるのかを、書きたいと思います。 世界における日本の地位の低下 近年、世界の中での日本のプレゼンスは下がり続けています。 1994年、世界における日本の経済規模(GDP)のシェアは17.7%。アメリカに次ぎ、世界第2位でした。 その後、新興国の急速な成長、日本を除くG7などの主要国も堅調な成長を横目に、日本は**「失われた20年」**とも言われる長期停滞を経て、2017年には世界におけるGDPシェアは6.1%、20年前の3分の1まで落ち込んでしまいました。 将来に関しても日本の未来は明るくありません。 人口の減少、かつ高齢化による労働人口の減少が拍車をかけ、今後さらにシェアは落ちていく一方です。 PwCのレポートによると、2050年には、現在の3位から、インドネシアやブラジルにも抜かれ、8位になることが予想されています。 それでも、僕たち日本人は**「日本は安全だし、生活だって悪くない」**と思っている人が多いと思います。 しかし、冷静に見てみれば、失われた20年で非正規雇用が増え、貧困層は倍増しています。 少子化で、若い世代の割合がどんどん少なくなって、年金は最低でも20〜30%減ってしまうこともニュースで騒がれています。 いまの高齢者は比較的裕福な世代ですが、30年後には貧困に苦しむ高齢者が急増することが予想されています。 観光客は増えましたが、それは**「日本は安い」と感じられているから**です。 日本の平均年収450万円程度に対し、農村部を除く中国の会社員(2億人)の平均年収はもはや750万円。 日本を大幅に上回っています。 中国の大手企業の営業部長は年収3千万円とも言われています。 もはや、日本は裕福な国ではなくなってしまっているのです。 外資に人材が奪われていく 企業に目を向けてみます。 30年前には世界を席巻し、50%のシェアを誇った半導体業界は低迷し、いまや7%になっています。製造業でも自動車産業以外は、他国の後塵を拝しています。 日本の企業で時価総額トップのトヨタ自動車は22兆円。 中国のアリババは45兆円。サムソンは40兆円。 世界トップのマイクロソフトは、その5倍の110兆円。 その豊富な資金力を持って、海外の大手は日本の優秀な人材をどんどん取り込んでいきます。 IT業界では、日本企業の1.5倍、2倍の給与を提示されて外資系の企業に引き抜かれることは日常茶飯事になっています。 変化の早い今の時代は、人材こそが競争力を決定します。 特に、優秀な人材をどう確保していくかということが、いまの日本企業にとって最も重要な課題ではないでしょうか。 日本国内に留まっている会社に未来はない 優秀な人材を奪われ続け、縮小していく国内だけでビジネスをやり続けていく企業の先行きは非常に暗いと言えるでしょう。 企業にとって、これからの時代の選択肢は、一つしかありません。 チームをグローバル化し、世界に向けてビジネスを展開することです。 世界でビジネスを圧倒的に成長させ、給料を上げることで、人材をつなぎとめることです。 グローバルチーム グローバルビジネスを展開するためには、日本人だけではない、グローバルなチーム編成が必要です。 ですから、まずチームをグローバル化していかなければならないのです。 ISAOもそうですが、国内中心でビジネスを行なっている会社では、グローバル人材を混ぜると、コミュニケーションコストが倍増するため、最初は生産性が低下します。また、同質性が高い日本人だけのチームに比べ、多様な価値観を受け入れなければなりませんので、運営が混乱することもあります。 この苦しいプロセスを乗り越えなければチームのグローバル化は実現できません。 それを乗り越え、多様性のあるグローバルなチームを作り、世界の市場に打ってでることができる会社になれば、21世紀のマーケットで強く生き残る資格が持てます。 共通言語としての英語 グローバルチームの共通言語に関して。 もうこれは**「英語」**しかありません。 英語はもはや、イギリスやアメリカの言葉ではありません。 世界のビジネスの共通言語です。 逆に言えば、ビジネスコミュニケーションのための言語ですから、ネイティブになる必要もないのです。 グローバルに通用する論理的な思考と、英語でのコミュニケーション能力。 日本人であっても、これらを持つことは、これからの時代の必須条件です。
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