SXSW 2019、体験レポート #2

初めまして、アプリケーションエンジニアの堀田です。 今回は、私がSXSW(サウスバイサウスウェスト)のPitch(ピッチ)で興味を持ったカテゴリについて紹介したいと思います。

SXSW (サウスバイサウスウェスト) とは

Interactive・Film・Musicの3つで構成され、アメリカのテキサス州オースティンで毎年開催される世界的なカンファレンス&フェスティバルです。

有名なところだとTwitterやAirbnbがSXSWで賞を受賞し、現在に至っています。 この後の世界のトレンドをキャッチアップする上で、とても勉強になるイベントです。 世界のこれから流行るであろうサービスをいち早くキャッチできる、最高にわくわくするイベントです。

SXSW 2019、体験レポート2

 

SXSW Pith(サウスバイサウスウェスト ピッチ)とは

世界で先進的な取り組みをおこなう企業が、専門家と観客の前でプレゼンテーションを行いテクノロジーやビジネス価値を競い合うイベントです。 優勝すると賞金がもらえます。 賞金だけでも十分参加する価値がありますが、それだけでは終わらないのがSXSWです。 観客の中には一般参加者だけでなく投資家や企業家が交じっており、そこでの発表することで更なるビジネスの発展が期待できます。

2019年の今年は次の10種類のカテゴリで構成されていました。 * 輸送と配送(Transportation & Deliver Technology) * 社会と文化(Social & Culture Technology) * エンタープライズとスマートデータ(Enterprise & Smart Data) * 拡張現実と仮想現実(Augmented & Virtual Reality Technology) * 強く繋がった社会(Hyper-Connected Communities Technology) * ブロックチェーン(Blockchain Technology) * 人工知能(Artificial IntelligenceTechnology) * スポーツとパフォーマンスデータ(Sports and Performance Data Technology) * エンターテイメントとコンテンツ(Entertainment & Content Technology) * ヘルスケアとウェアラブルデバイス(Health and Wearables Technology)

各カテゴリごとに5社、全部で50社の取り組みが紹介されました。

SXSW19 Pitch

全体の雰囲気はこんな感じです。

 

面白かったカテゴリ

私が参加して見て面白かったカテゴリはブロックチェーン(Blockchain Technology)です。 日本でブロックチェーンと言えばフィンテック(FinTech)として仮想通貨や銀行での利用で注目している技術です。 SXSWの参加企業では、ブロックチェーンをどのように利用されていたのか紹介します。

BEXT 360

サプライチェーン(供給連鎖管理)にブロックチェーンを利用できるSaaS(サービス・アズ・ア・サービス)です。 消費者に届くまでの、工場や農家からの製品ごとにの各工程ごとにトークンを発行してブロックチェーンに組み込みます。 これによって、何か問題が発生したときの追跡が容易になるというサービスです。

BEXT 360 SXSW19

 

EGGSCHAIN

冷凍卵巣や精子などの遺伝子物資の情報を消費者が追跡できるようにするサービスです。 この会社ではアドバイザーとして多くのお医者さんが参画されていたのが印象的でした。

EGGSCHAIN SXSW19

 

KNOWBELLA TECH

このサービスでは科学者に対して、共同研究などを自由にできるようなエコシステムを提供します。 共同研究のために必要なるツールや機会を提供します。 また、研究の成果などはこのシステム上でブロックチェーンを用いてセキュアに管理されます。 ブロックチェーンから人と人のつながりを作るところが面白かったです。

KNOWBELLA TECH SXSW19

 

NEBULA GENOMICS

遺伝子のテストデータを提供するサービスです。 遺伝子情報の提供者の情報はブロックチェーンにより堅牢に守られ、テストデータ利用者には匿名性を維持して提供されます。 また、テストデータ利用者も利用開始時に自身の遺伝子情報を提供する必要があります。 このサービスはブロックチェーンカテゴリで優勝しました。

NEBULA GENOMICS SXSW19

 

STEAMCHAIN

このサービスでは機械の性能や利用状況をIoTにより集取し、集取した情報はブロックチェーンにより守られます。 サービス利用者はSDKを利用することで、データ収集プラットフォームとして利用することができます。

STEAMCHAIN SXSW19

 

最後に

いかがでしたでしょうか? SXSWならではの先進的なサービスが少しでも伝わった嬉しいです。 ブロックチェーンは近年注目されている技術ですが、フィンテック(FinTech)以外の活用方法が見つけられていないのが現実です。 今回Pitchで紹介されてサービスはとてもおもしろいモノが多いですが、本当にブロックチェーンじゃないといけないのかと疑問を感じてしまいます。 これからの技術を有効活用するためにどうすればいいか、考えていかないといけないと痛感しました。