自発型組織のススメ 〜管理から自発な組織へ~

過去にも手を変え品を変え、「管理を脱却し、自発で回る組織」について書いてきました。

今回はそのマトメとして、「なぜ管理ではダメで、なぜ自発がそんなにいいのか」を書きたいと思います。

時代は変わった

 

現代は工業化により、輝かしい成長を遂げた20世紀とは時代が大きく変わったことは、管理から自発へを語る上で、重要な前提条件です。

 

特に日本は、バブルの時代に製造業で世界トップレベルの国になったので、その成功体験に囚われがちですが、時代は変わりました。

 

製造業・ハードウエアは、もはや主役ではなくなりました。

21世期の主役は、サービス・ソフトウエアです。

 

20世期は「マニュアル通りにやること」が重要な時代でした。

みんながそれぞれ思う通りにモノを作ったら製造業は成り立たないからです。

もちろん「改善活動」などもありますが、働くことの大部分はマニュアル通りにという時代でした。

 

一方、21世期の現代では「マニュアル通りに動く人間」の価値はどんどん低くなっています。ITがそれを肩代わりし始めているからです。

 

この流れは、加速することさえあれ、止まることはないでしょう。

カナダのジャスティン・トルドー首相の2018年のダボス会議での発言はそれを象徴しています。

「今ほど変化のペースが速い時代は過去になかった 。だが、今後、今ほど変化が遅い時代も二度と来ないだろう 」

 

この時代の変化の中で、管理 vs 自発について以下僕の考察です。

管理すると自分で考えなくなる

 

いつも自分がやるべきことを、上司が命令してくる組織は、命令がなければどうしたら良いかわからなくなります。

個人が考えなくても、マニュアルがあって、それに従えばいいだけの仕事であれば、それでいいかもしれませんが、現代ではそういう仕事はどんどんコンピューターに奪われていっています。

 

人間がやらなくていい仕事を、人間がやり続ける組織もあると思いますが、そうした非効率は競争力低下を招きますので、いずれ滅びていくでしょう。

 

ここでは滅びない組織を前提に考えます。

 

人間のやる仕事はマニュアルではできない仕事になる。

ということは、自分で考え、行動できる人の集団にならなくてはならない。

 

自発型組織でないと生き残れないと僕が考える理由はそこにあります。

 

これからの組織では、自分で考えて行動できなければ、仕事はなくなります。

 

「管理を放棄して自分で考え、行動する」というマインドセットが個人にとっても、組織にとっても、今後より重要になっていくことは間違いないでしょう。

命令されたことでは、100%の力が出ない

 

もう少し違った観点で考えてみます。

 

これは、自分の身に当てはめると全員が理解できると思うのですが、基本的に、人は他人から命令されたことでは100%の力は出ません。

 

100%、もしくはそれ以上の力を引き出すためには、自分自身が考えたことを実行していくことが必須条件なのです。

管理されて楽しい人はいない

 

前時代では必要だった管理ですが、これを「楽しい」と思っていた人は少ないと思います。

みんな子どものときは、束縛されるのが大嫌いだったはずです。

 

なのに社会にでて、管理されるのが当たり前だという刷り込みが長い間行われると、それに苦痛を感じなくなってきます。

 

でもそれは「楽しく」なったわけではないでしょう。

苦しみに鈍感になっただけです。

 

管理ではなく、自発で仕事ができれば、本来こんなに楽しいことはないはずです。

 

 

以上、自発の方がいいというよりも「自発しかない」という僕の考え方についてでした。

次回は、どうしたら自発型組織に向かえるのかなどについて書いていきたいと思います。

 

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