能力が高くても、評価されない人について

9月に入り、そろそろ人事評価が気になる時期になってきました。
どの組織でも、誰をどう評価するのかというのは、究極に難しく、永遠の課題です。
今回は、僕の考える評価について書きたいと思います。

能力をそのまま評価してはいけない訳

評価は、その組織におけるその人の価値を表しています。
では、「価値」とはなんでしょうか?

価値とは、発揮した能力です。

逆に言えば、能力があっても発揮されなければそれは価値とは呼びません。

ですから「A君は〇〇ができる」から価値が高いわけではなく、「A君は〇〇ができる能力を発揮して、成果を出すことができる」から価値が高くなるのです。

成果とはなにか

成果というと、真っ先に思い浮かぶのは”業績”です。
(業績といっても、短期と中長期や、直接的・間接的など様々にあり複雑です。今回は趣旨と外れるので割愛します。)
それ以外には何があるでしょうか。

僕はあと2つ、重要な成果があると思っています。

一つはビジョンへの貢献です。
ビジョンは組織ごとに固有のものですが、ビジョンに向けてチームを前進させることは、成果として考慮に入れるべきです。

もう一つは、チームの価値観への貢献です。
例えばColorkrew(以下、カラクル)でいえば、オープン・チャレンジ・キズナという価値観がありますが、その価値観をいままで以上に高めるような貢献ができれば、それは成果と呼べるものだと考えています。

まとめると、成果とは・・・

  1. 業績
  2. ビジョンへの貢献
  3. 価値観への貢献

となります。

能力が高くても、評価されない人

どんな組織でも、頭が良くて能力的には抜群だけど、なんだか評価が冴えない人がいます。
その人は、業績への貢献はしているけれど、その他の2つの成果を発揮してないのではないでしょうか。

また、むしろ他の2つの成果に関しては、チームの足を引っ張っていないでしょうか。

例えばカラクルにおいて、重要な価値観の1つにある”オープン”に対して、徹底的にクローズドであり続けたいという行動をする人。
いくらいい業績を出したとしても、価値観への貢献でマイナスになってしまいます。

評価こそが、最も重要なマネジメントの仕事

組織にはビジョンがあり、ビジネスがあります。
これらを成功に導くことを最上位の目的として、会社は作られています。

そして、それを実行するのはチームであり、それを形成するメンバーです。
よって、メンバーおよびチームこそが、その組織そのものであり、何よりも先立つものです。

こういった観点で考えると、メンバーを確かな基準をもって評価することは、最重要課題であることがわかってきます。

その最重要課題である評価を、自分たちの価値観の元でフェアであると理解・納得している状態を作り出すことがマネジメントの最も重要な仕事だと僕は考えています。

個人が悪いのか、組織が悪いのか

ここまで組織的な観点からの評価について書いてきました。
でも僕は決して評価されない個人が悪いとは思っていません。

人にはそれぞれの価値観があり、それが折り合える組織の場合もありますし、ときには自分の価値観とは合わない組織もあるでしょう。
また、組織のビジョンに共感できないということだってありうるでしょう。

組織の考え方と合わないけれども、もっとしっかりと評価されたいと思っている人の選択肢は以下3つあります。

  1. 組織の価値観を自分が変えていく
  2. 価値観の合う組織に移籍する(転職する)
  3. 自分で会社や組織をつくる

最悪なのは「自分はもっと評価されていいはずなのに、組織が悪いので評価されない」と長年ウジウジしていることです。
そういう場合は、周りのせいにするのを止めて、自分の価値を評価してもらえる環境に身をおける方法を考えることを僕はお勧めします。

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