• カラクル的グローバルチームへのマイルストーン

    先日、Mamoruチームが英語でのコミュニケーションでどんな感じで苦労しているかを、リーダーの前澤が赤裸々に書いています。 ▼関連記事 「どうやって英語をうまく話せない日本人が、 サッカー大国出身者が集まったグローバルチームをリードしているのか。」 ここにくるまでに僕たちは何度も失敗を繰り返し、今もまだ苦しみもがきながらグローバルチーム作りをやっている途中です。 これまでの過程でどんなことが起こったのか、そしてグローバル化によってチームを強くすることができるのかについて書きたいと思います。 外国人採用を始めたワケ Colorkrew(以下、カラクル)が日本人以外を採用し始めたのは、5~6年くらい前からです。 当時は、海外との仕事というのはほとんどありませんでした。 そんな中、二つの目的をもって外国人採用をスタートしました。 今後の自社プロダクトの海外展開を睨んでグローバルなチームに移行していくため 日本人だけのエンジニア採用が行き詰まったため 1.はキレイな理由ですが、2.は切羽詰ってますし、泥臭い理由です。 外国人採用初期 まず「できれば、少しは日本語が話せる人」を狙って採用しようとしました。 ところが、特にエンジニアは日本語を話せる人が少ない。 思い切って日本語ゼロでも採用しようと決意し、Goalous(ゴーラス)開発チームで2名採用しました。 もちろん、カラクルの「みんなほとんど英語喋れない」という事情は説明した上で入ってもらいました。 日本人も、頑張って英語でコミュニケーションを取ろうとしていましたが、話が少し複雑になってくると、どうしても日本語の会議になってしまいます。 海外で働いたり、日本人以外の組織にいた経験のある人はわかると思いますが、世界で自分の給料を上げてくれと主張しないのは日本人だけです。 カラクルの特殊な人事制度で、どうやったら等級を上げられるのかなどの議論も十分に仕切れず、双方にフラストレーションが積もっていきました。 お互いに歩み寄る努力をして、かなり頑張りましたが、結局二人とも辞めてしまいました。チームの国際化なんてまだ夢の夢だなと僕たちは思い知ったのです。 それでもまた外国人採用に挑戦(3〜4年前) やると決めたら諦めないところが面倒くさいと言われつつ、自分自身では長所だと思っている僕は諦めません。 採用リーダーも、粘り強く採用を活動をし続けてくれました。 そして、その後のカラクルのチーム編成に大きな影響を及ぼした、ドイツ人のJanの採用が決まります。それが4年前。 彼は、社会人経験はほとんどありませんでしたが、オープンマインドで、エンジニアとしてのスキルが非常に高かったため、どんどんチームに溶け込んでいきました。 最初は、レガシーシステムの開発チームに入ってもらい、レガシーと、日本語しかないコミュニケーションに苦しみながらも、しっかり仕事をやり遂げていました。 ちなみに、Janの日本語はかなり上級なのですが、それでもドキュメント含めて日本語だけでやる仕事は結構キツかったはずです。 ▼Janのインタビューはコチラ 「開発に採用に育成に!多方面に活躍するMr.リーダブルコード」 ちなみに、彼はカラクル史上最速で9段階の昇級を4年で果たしています。 (普通は2年で一段階くらいなので、めちゃくちゃなスピードです) 外国人エンジニアが自社プロダクト開発の中心に!(2年前〜現在) こうして社内での実績を作ったJanは、次のステップとして、自社プロダクトのQRコードを使ったビジネスコンシェルジュツール「Mamoru Biz」のテックリードとなります。 そして、外国人インテグレーションに失敗したGoalousもその後加入したLi Ning(通称Spike)によってグローバルチームへ変貌を遂げていきます。 彼も日本語はペラペラです。もちろん英語はそれ以上に話すことができます。 ▼Spikeのインタビュー記事はこちら 「楽しくなけりゃ続かない!チームを愛する開発リーダー」 カラクルは、今のところ2つの自社プロダクトを持っていますが、これで両方ともテックリードが外国人になりました。 リーダーが英語でコミュニケーションを取れる人になると、チームはいきなりグローバル化できるようになります。 現に、彼らがリーダーになったことで、日本語が話せない外国人の人材がどんどん入ってこられるようになりました。 カラクルは日本企業向けの受託開発も行っていますので、そちらではエンジニアも日本語が必要とされることが多いのですが、そういったビジネスにも少しずつ外国人に入ってもらっていっています。 ビジネスもグローバルに踏み出す こうしてエンジニアを中心にチームのグローバル化を進めてきたカラクルですが、2020年からビジネスでも海外に踏み出しました。 奥さんの転勤で日本に来ていたDanielがブラジルに帰ることになり、そのままカラクルの仕事を続けたいということで、ブラジルでの営業活動を開始したのです。 ▼Danielが書いたブログ記事はこちら 「I Lived in Japan!
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  • You Need A Team and This is Why

    I once wrote an article about my about the idea of the relationship between individuals and teams. https://blog.colorkrew.com/for-the-team_en/ In the article, I explained that better results come out from the contributions of individuals who keep growing. In a circumstance where people produce good results, there is a virtuous cycle in which the conditions will be better prepared for the greater challenges, resulting in further development in the individuals.
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  • 給料はモチベーションのために上げる訳ではない

    「給料を上げても、ロイヤルティが高まるわけではない」という記事を見かけることがあります。 僕は、経営をうまくやるための一つの手段として給料を使うことには反対の立場です。 「なぜ?」を書きたいと思います。 そもそもモチベーションは給料で上がるのか もちろん、上がらないよりは上がった方がみんな嬉しい。 だからモチベーションは下がりはしないでしょう。 ただ、それは一過性のものであり、上がった給料に慣れればそれが当たり前になり、モチベーションとは関係のないものになります。 こういった文脈で「給料はモチベーションを上げないから、違う方法でやった方がいい」と言っている人がいるということですね。 では、給料はできるだけ上げない方がいいのか。 給料は、会計的には費用で、利益を減らすものですので、短期的経営効率から言えば給料上げる必要はないということになります。 本当にそうでしょうか。 経営のフェアネス 経営はフェアでなければいけません。 「できるだけ能力の高い人を、できるだけ安い給料で使いたい」というのはフェアではありません。 フェアでなければ信頼を失います。中長期でそこにいるメンバーたちは会社を離れていくでしょう。 (短期に影響を及ぼさない理由は、日本の雇用流動性の低さからくるものです。) ですから、給料においてもフェアを追求することは重要です。 それではどうすればいいのか。 それは「人材の価値が上がったときに、給料をしっかり連動させて上げる」ということです。 Colorkrew(カラクル)では、多くの会社であるような相対評価ではなく、絶対評価を目指しています。 また、給料の「原資」という考え方をなるべくせず、やはりそれぞれの人の価値に対して給料を決めるという考え方です。 もちろん資金が無尽蔵にあるわけではありませんので、原資を全く無視する訳にはいきませんが、それについては、情報のオープン化で会社としての資金の限界もみんなで理解しながらやっていくことで、給料全体の支出を納得性のあるものに近づけていく努力をしています。 人材の価値が上がるに比例して、事業による利益を向上させていくというバランスをどうとるかというのは、経営のアートと言える部分でしょう。 給料の決めかた 会社の中での人材の価値は、周りからの仕事の評価、市場での価値、経営観点での価値(会社への貢献)の掛け合わせで決まります。 人事のシステムは、それを担保するために研ぎ澄ましていく必要があります。 つまり、給料が上がるということは、自分がその組織の中で成長し、それを認められるという状態のこととなります。 「長い間いるから」という理由だけでは給料が上がらないというのは、この考え方であれば当たり前の論理なのです。 価値が上がって給料が上がれば、個人は生き抜く力を手にする 価値が上がるのと連動して給料が上がるということは、金銭的に裕福になるだけでなく、個人にとってマーケットで生き残る力を得ているということになります。 生き残る力を得ることは、社会で生きていくためにとても重要なことです。 給料はその「生き残る力」と連動するものであることが望ましいと僕は考えています。 すなわち、給料を上げる=実力を上げるという状態を作り出し、その成長環境を提供することが経営の仕事です。 成長していない状態で価値が上がらないのに、給料だけが上がっていくとどうなるのか。 まず、実力を上げていくという努力をする気持ちが薄れていきます。 ですからどんどん価値と給料が乖離してしまう。 また、いまの給料に見合っていない場合、その条件以上で転職することは難しいですので、「どんなに居心地が悪くても、いまの会社にい続ける」という、会社にとっても、本人にとってもあまり幸せではない状態が生み出されるのです。 給料を上げていくことは経営の使命 モチベーションを上げるために給料を上げるのではなく、一人一人の競争力を高め、それに連動して給料を上げていくことが、経営として社員に最も報いるための手段であり、ひいては会社全体の競争力向上にもつながっていく。 このように考えれば、給料を上げていくことは、経営の使命そのものだと言えるのではないでしょうか。 ▼組織をよりよい方向へ導くことも経営の使命です。Goalousを活用した組織改善セミナー開催中!
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  • You Don't Exist, If You Don't Speak Out

    The sin of not speaking out For anyone working in a team, speaking what s/he’s thinking out is not a ‘should-do’, but a ‘must-do’. Some people make it their rule to speak out after someone started and not to be the first one. You indeed need to be brave when speaking out first, but if everyone is waiting for someone else to start, nothing on your business will proceed.
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  • 目標管理の目的は評価ではないという話

    目標管理の目的とはなんでしょうか。 それはズバリ「チームのビジョンに向かって、より高い成果をだすこと」だと僕は考えています。 Colorkrew(以下、カラクル)は目標管理において、MBO(Management by Objectives:目標によるマネジメント)、OKR(Objectives and Key Results:目標と主要な成果)をさらに一歩進めたGKA(Goals, Key Results and Actions)を提唱しています。 MBO・OKR・GKAの違い MBOは、1950年代にピータードラッカーが提唱し、日本でも多くの会社に取り入れられています。 目標を期初に設定し、期末に振り返りで目標を達成したかと話し合う。 こういった上司との面談を行ったことがある人は、多いのではないでしょうか。 しかし多くの会社では、部下にノルマを押しつけ、管理するための道具として使われてしまったことから、うまく機能していないケースが見られました。 そんな中、2000年代に入り、Googleが採用していたOKRという、新しい目標管理の仕組みをアメリカをはじめとして取り入れる会社が増えていきます。 OKRは、Objectives(目標)をわくわくするようなタイトルとし、Key Result(主要な成果)を測定可能で、かつストレッチなものを設定します。かつその組織のトップが持つ戦略的なOKRを、ツリー型に全社でつなげていく運用をします。 MBOに比べ、全体で目的意識を統一し、より高い達成へと向かうことを目的としたこの仕組みは、日本でもメルカリをはじめとした先進的な取り組みをする会社に好んで取り入れられています。 こうした目標管理の歴史を踏まえて、カラクルはGKAをうみだします。 GKAでは、OKRの階層型の考え方をよりフラット化し、ビジョンに各目標を紐づけ、活動と進捗を日々オープンに共有していくことを必須にするという新しい目標管理の定義としています。 簡単に言えば、OKRをフラットで透明にしたものがGKAなのです。 GKAの詳しい解説はコチラ ▼OKRからGKAへ–目標達成への最新ツール 達成度で評価するとパフォーマンスが下がる!? MBOやOKRなどの目標管理を導入している企業では、その90%が目標管理を評価に結びつけています。 この中で、達成度を人事評価に結びつけている会社も多いと思われますが、実はそれは目標管理の罠。 達成度で評価すると、パフォーマンスは下がります。 例えばどういうことか。 AさんとBさんが同じ仕事をしているとしましょう。 Aさんは150という高い目標を設定しました。同じ仕事にも関わらず、Bさんはコンサバに100という目標にします。 二人は、大体同じくらいの実力でしたが、Aさんは野心的な目標を掲げたのでBさんよりも積極的に頑張りました。結果、Aさんは120の成果を出します。そして、Bさんは110の成果を上げました。 この場合、Aさんの方が成果を出したにも関わらず、目標を達成できず低い評価になってしまう。 Aさんは報われませんよね。そして考えます。 「次回は、低めに目標を設定しよう」 この認識が組織の中で広まると、「現状のネガティブ情報をなるべく入れておいて、目標は上司が許容する中でとにかく最低レベルに設定しよう」などというマインドセットが蔓延し、目標管理が形骸化するというメカニズムです。 せっかく、組織のパフォーマンスを上げたいと思って導入した目標管理が形骸化してしまっては本末転倒。 達成度に対してのインセンティブを給料に反映したいのであれば、それだけの仕組みを作り、目標管理とは別に運用をすることをお勧めします。 達成目標を適切に設定すればいいのでは?という意見について 「マネージャーがちゃんとバランスをとって、適切な目標にすればいいのでは?」という意見もありそうです。 残念ながらそれは至難の技です。 その達成度で評価されるとわかっていれば、多かれ少なかれ、メンバーは自分に都合のいい情報をマネージャーに伝え、なんとか目標を低くしようとしてしまうからです。 また、部署を超えてバランスを取るのも難しいでしょう。 ですから、達成目標を適切に設定することは、いい意味で諦めたほうがいいというのが僕の考えです。 自分で考えて設定することの意義 では、目標管理は意味がないのかというとそうではありません。 ワクワクする、ストレッチな目標を設定して、そこを目指すことは、より高い成果を導き出します。 カラクルが推奨するのは「自分たちで目標を決める」です。
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  • 人類の行きつく先に思いを馳せるロマンチックWebエンジニア

    こんにちは!人事&ブランディングプロジェクトの小柴です! Colorkrewのエンジニアにインタビューしてみよう、第10弾! 今回は、Colorkrew歴11年とそこそこ長い古山さんにお話を伺いました。 最近まで基幹システムのクラウド化に忙しかった古山さんなので、お仕事の話を聞かせてもらおうと思っていましたが、気づけば古山ワールドに誘われ全然違う話をしてしまいました。 [caption id="" align=“alignnone” width=“800”] 自転車にマラソンに鉄人な古山さん。つくば山を登るヒルクライム大会(年代別)で優勝した経験も。[/caption] 人類の行きつく先が見たいんです 小柴:古山さんよろしくお願いします!事前情報収集の一環で、ポッドキャストも聞いてきましたよ! 古山:え、ご存知なんですか? 小柴:はい!ゆる~い雰囲気が結構好きです。あれはいつからやってるんですか? 古山:2年ほど前ですね。もう辞めちゃったんですけど当時自分がコーチしてたメンバーがいて、彼とこういうのやってみたいねという話をしてたんですよ。コミュニケーションの機会も増やせるしいいなと思って始めました。 小柴:お、そういうきっかけだったんですね。 古山:はい。今では会社を辞めていったエンジニアとも定期的に繋がれる手段として運営し続けてます。別に会社辞めたからって繋がりがなくならなくてもいいと思ってるので。 小柴:スピーカーの名前見てると懐かしい人もいたり、逆に新卒の遼二くんもいたり、新旧入り乱れてていい感じですよね。 [caption id="" align=“alignnone” width=“800”] Podcastには様々なメンバーが登場。[/caption] 小柴:古山さんってそうやってラジオにしろQiitaにしろ積極的に情報発信するイメージがありますよ。 古山:はい、みんなの役に立つ情報を、みんながよく見る場所に置きたいと思ってます。 小柴:人によっては見せるのがこわいとか、知られたくないと感じる人もいると思うんですけど、古山さんがみんなに発信したいと思う動機ってどこから来るんでしょうか? 古山:私、人類の行きつく先が見たいと思ってるんです。 小柴:はい??? 古山:でも人生って限られてるじゃないですか。80歳まで生きたとして残り33年しかないんです。人類の進化の速度を加速してもらわないととてもじゃないけど辿りつけない。 小柴:そ、そうですねえ。 古山:宇宙の年齢は150億年くらいといわれています。ちょっと意味がわからないくらい長いですよね。 小柴:想像できない長さですね。 古山:一方でヒトってざっと70億くらいいます。今生きているヒトの時間を直列につなげると、1年で70億年。たった2年ちょいで宇宙の年齢と同じ150億年。こう考えると今人類はとんでもない量の時間リソースを持っていることになります。このメリットを活かさないといけなくて、そのためには我々の知識をものすごいスピードで共有しまくらないといけないんですね。 小柴:な、なるほど? 古山:私が一方的に情報を受けるだけじゃダメで・・・人類という大きなコンピュータがあったとして、その1つのノードとして機能していないわけです。 ちゃんと情報を受けて、自分の情報を付け加えて発信することで、人類という大きなコンピュータのスケールアウトに貢献するというか、コンピュータリソースのひとつになれるというか・・・! 小柴:発想のスケールが壮大すぎてびっくりしました。笑 [caption id="" align=“alignnone” width=“800”] 人類というコンピュータリソースのひとつになりたい・・・。[/caption] 古山:私ってエンジニア歴が長いので、インターネットが機能していない時代も知ってるんですよ。 小柴:ネットがない時代にどう働いていたかって話ですか? 古山:はい、例えばOracleの商用データベースを使おうとしたとして、今みたいにインターネット検索しても何も情報がでてこないわけですよ。だからマニュアルを読むんですけど、それが段ボール3箱分くらいあって・・・ 小柴:うわっ、読みたくない!笑 古山:その大量のマニュアルを頑張って調べて、もしそこにも載ってなければメーカーに問い合わせて・・・みたいな状況だったんです。つまり情報を得るのにめちゃくちゃコストがかかるし、スピードも遅かったんですね。 今はせっかくインターネットという情報をやりとりできる仕組みがあるわけなので、それを活かしたいんですよね。ってなんか同じこと繰り返し言ってますかね。 小柴:いえいえ、古山さんの価値観がよく伝わってきました。 古山:まあ要するに人類の進歩に貢献したくて、そのためには情報の共有が大事だと思ってます。 小柴:かつて情報オープンをこんな壮大なスケールで語る人いなかったですよ。笑 でもそういう視点で考えてみると、ちょっと悲観的なことを言いますけど、インターネット社会でありながらこのコロナの状況ってもっとうまくいかないのかなと思ったりします。
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  • ぶっちゃけ、評価と給料の公開って社員はどう思ってるの?

    会社が持つ情報を公開していく「オープン」をColorkrew(以下、カラクル)ではとても大切にしています。 何がオープンかといえば、財務情報、事業の数字、給料や評価に至るまで、考えうる多くの情報はほぼ全てオープンになっています。 透明性は是か否か。 中でも給料情報の透明性は、多くの会社で難しいと思われているものです。 やってみたカラクルの体験から言うと「やる前は怖い。でもやってみたら圧倒的にオープンの方がいい。」というものです。 過去ブログも併せて読んでみてください。 【関連記事】なぜ給料を公開すると、社員が成長するのか https://blog.colorkrew.com/open-management03/ 給料の透明性はいざこざを助長する!? 自分の給料が人にわかりますし、人の給料もわかるので自分と比較してしまいそう・・・ 実際やってみたカラクルではどうだったでしょうか。 はじめは、自分の給料が人と比較して見合わないと思っている人は反感を持ったかもしれません。 ただ、価値が上がったと周囲に認められればどんどん給料をあげられる仕組みとセットにしたことで、大きな混乱には至りませんでした。 今では、給料が公開されている状態が当たり前すぎることと、自分の成長にもオープンが貢献することを実感しているため、ほぼ誰も「クローズにした方がいい」などと思わなくなっている感覚です。 アンケートとってみた ここまで書いてこの感覚が間違ってないか「本当にそうか聞いてみよう!」と思い立ち、Goalousの投稿で、アンケートをみんなにお願いしてみました! 気兼ねなく本心で答えて欲しいと思ったので今回は匿名にしてみました。 *アンケートは、マイクロソフトのFormsを使っています。 最近は英語でコミュニケーションを取らなければならないメンバーも増えてきたので、英語と日本語がごっちゃになった投稿です。笑 英語のクオリティは気にしないで投稿してます。伝わればいいと思わなければ、ノンネイティブのコミュニケーションは成立しません! アンケートの内容はコチラ。 ちなみに、カラクルでは等級内の階段はありませんので、等級=給料だと理解していただいて大丈夫です。 (これ以外は、半期に一度表彰されるアワードはありますが、そちらも都度公表されています。) 果たしてアンケートの結果は!? アンケート依頼をして3時間経ったので、結果を発表します! 回答数21。正社員が80数人ですので、1/4くらいがサクッと答えてくれました。 1番の、等級の公開について「公開しない方がいい」と思っている人はなんとゼロ。 どちらでもいいという少数派もいますが、ほぼ全員が「公開したほうがいい」と感じているようです。 2番。評価内容の公開については… これもほぼ全ての人が、「公開している方がいい」と答えています。 大多数がオープンの方がいいだろうと思っている感覚はありましたが、正直なところ、さすがにちょっと驚きました。 こんなにほぼ全員がオープンの方がいいと思っているとは… 僕らはオープンが普通になっていることもありますが、日常当たり前のようにある情報を「クローズにすることの利点はなさそう」という感覚なのかもしれません。 Colorkrew社員の評価に対するリアルな意見とは? 意見も色々あったので、一部を紹介します。 評価内容もオープンにしていることで、ネガティブなことや厳しいコメントが書きにくい。厳しいフィードバックも成長には必要だと思う。 現状の上限7人だと被評価者としては少なく感じる一方で、評価者としては負担が大きいです。より多くの人からもっと低コストで評価してもらえるようにした方が良いと思います。 各等級の市場価値とか比較できるものあると良いかもですね。例えば、「君は市場(同規模他社)で言うとこれくらい」とか 人を評価するという行為はとても難しいですし、評価する人にとっての成長機会であったり、人に対しての強い関心を抱かざるを得ない機会であったりすると思います。現状7人まで評価者を選ぶことができますが、評価者にはシニアが選ばれがちなので、評価機会が偏ります。これをもう少しならしたいなと思います。シニアの評価機会を減らすというよりは、評価機会が少ないメンバーの機会を増やしたい。例えば、「全員少なくとも5人は評価しようぜ」的な感じですかね。 Goalous上でも見える様にして欲しい いまは半期を締めてからだけしか評価ができないが、通年できるようにして欲しい ごもっとも! 評価もGoalous上で行うため、仕様的にできないこともあるにはありますが、今後の評価制度のブラッシュアップにぜひ取り入れていきたい意見が多いですね。 どう実現していくかというHOWを考えて、やっていきます。 いやー当たり前だと思っていることも、改めて聞いてみるっていうのはいいですね。 <大人気コンテンツ>組織やマネジメントに関するセミナー開催中!
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  • Communication is important! But how?

    Halli Hallo, I am a Designer! I’m Luisa, a 26-year-old UX / UI Designer with good communication skills, additionally I was born and raised in Germany, so I’m not a native English speaker. During college I studied Communication Design, which is about solving problems and expressing information that is easy to understand.
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  • 心理的安全性をうみだす組織のつくり方

    組織研究で有名なグーグルのピープルアナリティクスチームが行った研究で、チームのパフォーマンス向上のために最も重要な要素だと結論づけられた「心理的安全性」。 組織人の多くが願ってやまない、この心理的安全性について書きたいと思います。 心理的安全性とは 毎月一度開催している組織改善セミナーで、「心理的安全性を知っていますか?」というアンケートをとると、3分の1から半分くらいの人は知っているようです。さすがグーグル。 さて、元々心理的安全性という概念は、ハーバードビジネススクールで、組織行動学を研究しているエイミー・エドモンドソン教授(Amy C. Edmondson)が1999年に論文の中で提唱したものです。 彼女は、心理的安全性を以下のように定義しています。 「チームにおいて、他のメンバーが自分が発言することを恥じたり、拒絶したり、罰をあたえるようなことをしないという確信をもっている状態であり、チームは対人リスクをとるのに安全な場所であるとの信念がメンバー間で共有された状態」 **”信念が共有された状態”**という部分に、プロフェッショナルな匂いを感じます。 なぜ心理的安全性が重要なのか 〜個人編~ 組織に所属する個人としては、心理的安全性が確保され、拒絶されたり、バカにされたりしないことは日々の精神衛生上重要です。 恐れのない組織はまずなんといっても居心地がいい。 また、思ったことを言える環境というのは、間違えることのできる環境です。 どんどんトライして失敗を繰り返すことができるので、成長スピードが格段に上がります。 なぜ心理的安全性が重要なのか 〜組織編~ 組織として、心理的安全性があるべき理由は大きく2つです。 一つは、間違ったことを修正できる可能性が高まること。 恐れのある組織では、上司が明らかに間違っているときの反論や、事業が当初の予定通りになっていないからと反対意見を言う事は難しい。結果として、間違ったことがそのまま進んでしまいます。 間違いをどれだけ素早く修正できるかは、マーケットでのその組織の競争力の源泉になります。 もう一つは、挑戦が生まれてくることです。 不確定要素が多く先の見えない現代において、未知の領域への挑戦がなければ縮小均衡へ向かい、その組織は弱体化していくと、みなさん感覚的にわかっていると思います。 生き残りをかけて挑戦するチームになるためには、失敗が許される環境は必須です。 組織の中の恐れとはなにか では、組織の中で心理的安全性がない、平たくいうと発言することが怖いという状況は、なぜ生まれるのでしょうか。 まず短期的には、相手が圧倒的に組織上のパワーが上、かつパワハラなどの事態を周りが修正してくれない環境の場合、どんな理不尽なことを言われても我慢するしかありません。 理不尽な会話にならないように、思い切った発言はできなくなります。 中長期には、上司に対して強い反対意見を言うことで、社内でのキャリアに影響がでる(出世が遅れたりする)こと。 キャリアアップを諦めた人や、その組織に拘らなくても生きていける人は例外にはなりますが、大多数の人にとってはその組織でのキャリアは最重要事項の一つでしょう。 心理的安全性を担保するカルチャーとシステムをつくる方法 心理的安全性を担保するためには、制度としてのシステムと、組織のカルチャーづくりが必要です。 カラクルでの取り組みを一部紹介します。 カルチャーづくり 「どんなことを言っても安全だし、安心だよ」と発信するだけでは、安心はできません。 無礼講と聞いていたのに、自由に振舞うとあとで無茶苦茶怒られる飲み会みたいなものです。 ではどうしたら大丈夫だと信頼できるようになるでしょうか。 それは、実際に予定調和ではない、思い切った発言しても”大丈夫だった”という実績を数多く目にすることです。 その人の立場に囚われず、正しいと思ったことを思い切って発言する人を大切にする。 その発言が明らかに間違っていたとしても、思慮が足りなかったとしても、「正しいと思ったことを発言した」ことをリスペクトするのです。 もちろん、見当違いの発言は、それに対してしっかり対応しなければならないのですが、その時もリスペクト。 どんな状況でも礼儀正しいコメントをする。 これを社内SNSなどのオンラインでやるのです。 少し話が逸れますが、礼儀正しいといっても、慇懃無礼になると逆に怖くなるので、できるだけカジュアルにするのがオススメです。 オンラインでやる理由は、オフラインでは一人の人の体験にしかならないものを、同時に多くの人が目撃し、体験することができるからです。 それを積み重ねることで、チームに心理的安全性があることを心から理解できるようになります。 カラクルが提供する目標と活動をオープンにしチーム力を向上させる「Goalous(ゴーラス)」は、こうしたカルチャーをつくるために、最適なサービスです。(宣伝) システムづくり 上述した通り、多くの組織で起こっている恐れは、役職による絶対的な権威の差が起点になっています。 そうしたこともあり、カラクルの場合は役職というヒエラルキーをなくすことで、権威をできる限りなくしています。
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  • 経営のシゴトの9割は人事!

    バリフラットという普通の会社とは違う企業経営をしているColorkrew(以下、カラクル)ですが、僕が考える経営のシゴトで、最も比重が高いのは人事です。 もちろん、これは90%の時間を使うということではありません。でもそのくらいの比重で、人事をよりその会社らしくしていくことは大切なことだと僕は思っています。 ではあとの10%は何か。それはビジョンへのリーダーシップです。 リーダーシップは、先の道を照らし先頭を走ることですが、走りながら課題を解決していくのはチームであり人材ですので、結局はそこでも人事は重要だということになります。 人事の9割は評価制度 人事に関わるものは、給与水準の決定や、目標登録、福利厚生など多岐に渡ります。 その中でも評価制度は、最も重要だと僕は考えています。 自分のやっている仕事が正当に評価されることは、もちろん重要ですし、もし相対的に不当な評価だと感じてしまえば、どんなにその会社の給与水準が高くても、不満が溜まっていくものです。 すぐに離脱とはならないかもれませんが、きっかけ次第で常に人材流出となり得る危険な状態です。 100%正解な評価制度は存在しない カラクル社内ではよく言っているのですが、100%みんなが納得する評価はありません。 人はそれぞれ主観があり、少しずつ違った価値観を持っているからです。 もちろん、その会社ごとの共通の価値観を持つことで、一定のレベルで価値観を共有はできますが、限界はあります。 評価制度を決めていくマネジメントは、それを謙虚に理解しておく必要があります。 そして当然のことながら、今ある評価制度は常に批判にさらされますので、それに耐えるメンタリティも重要です。 納得性を高めるカラクルの評価制度の取り組み カラクルでは、以下のような取り組みをしています。 自分で評価者を選ぶ360度評価 全ての評価内容を全社に公開 毎月、昇降級可能なリアルタイム昇降級 もちろんGoalous(ゴーラス)による評価機能で、その期の取り組みを確認しながら評価していますので、印象だけに囚われず、実際の活動を見ながらの評価ができるようになっています。 Goalousを利用すると、評価者は誰がどんなゴール(目標)を持って、どんな活動をしていたのか一目でわかるので、評価しやすくなります。 被評価者も自分のアクション(活動)をきちんとアピールした上で評価されるので、評価に納得感をもつことができます。 ▼評価者のコメント(Goalousデモ画面より抜粋。実際の機能を確認したい方は、こちらよりお問い合わせください。) 自分で評価者を選ぶ360度評価 まず自分で評価者を選びますから、とにかく相性が悪いだけで評価が悪いなどという事態は避けられますし、納得度はあがります。 全ての評価内容を全社に公開 そして、評価の内容を実名入りで全社公開することで、吐き捨てるような失礼な内容はほとんどなくなりました。 (以前匿名で本人だけに公開していたときには、言い方がまずいコメントが散見されていました。) 毎月、昇降級可能なリアルタイム昇降級 これによって「まだ少し課題が残ってるけど、来年まで待てないから今年昇級させよう」という中途半端な評価がなくなりました。 ▼カラクルの評価制度や評価についての考え方については、こちらでも書いています。 バリフラットができるまで ⑧〜評価制度をぶっ飛ばす~ 能力が高くても、評価されない人について 評価制度は変わり続けなければならない宿命 カラクルの評価制度を紹介しましたが、実は毎年少しずつ変化していっています。 今は、とにかく自分で評価者を選ぶなど、本人の納得性を高める方向のやり方ですが、それによって全体のバランスが悪くなってくるようであれば、評価者選びに経営が介入する必要が出てくる可能性もあると考えています。 評価に限らず、同じことを長く続けると必ず制度疲労を起こします。 ですから、常に最高に機能するようにブラッシュアップを続け、時には大変革する必要があるのです。 ▼SNS型目標管理ツールGoalousを導入して、納得感のある評価制度に変えましょう
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  • オンライン入社式 ~September 2020~

    オンラインで入社式 こんにちは!採用プロジェクトの小柴です。 この季節、内定式の準備をされている会社さんも多いかと思いますが、Colorkrewは先日再び入社式を行いました! COVID-19の影響により現在も在宅勤務推奨な私たちなので、もちろん今回もオンラインです。 更に、今回は全編英語で行いました。 事前のアナウンス まずは事前のアナウンス。 4月の入社式同様、社内SNSのGoalousでみんなに呼びかけました。 そしていよいよ始まった入社式。 今回は2名のお迎えをしました。一人は新卒の河野くん、もう一人は第二新卒のJoniです。 河野くんは昨年大学を休学している間にColorkrewでインターンをしていました。彼が書いたインターンに関する記事もあるのでぜひ読んでみてください! Joniは日本の製造業の会社でソフトウェア開発をしていましたが、新たなチャレンジのためにColorkrewに転職することを決めました。 Welcome to Colorkrew! さあいよいよ入社式。 80名ほどのメンバーが集まってくれました。 まず最初は、代表の中村から2人に向けてメッセージです。 その時の様子を録画して動画にまとめているのでぜひご覧ください! 【Zoom入社式】オンラインで入社式をやってみた2020夏 〜Colorkrewに入社した人たちへ〜 新入社員の自己紹介 次に、新入社員の2人からそれぞれ自己紹介をしてもらいました。 Ryoji 過去に過ごしたことのある秋田やスウェーデンの思い出や、インターン中の学びについて、流暢な英語で話してくれました。 色々なプロジェクトにかかわって、様々な角度から物事を見られるようになりたい。エンジニアとして開発力を上げていくだけではなく、ビジネスサイドにも深く関わっていきたいと、今後の決意について発表。 インターン期間中からしっかり者で頼りになる存在だった河野君。みんなが彼の帰りを待ちわびていました!おかえりなさい! Joni Joniはウズベキスタン出身のエンジニア。ドイツ、イタリア、オランダ、ブラジル、韓国、中国、マレーシアなど多国籍メンバーが働いていますが、ウズベキスタンは初! 家族の話や大学での話など、Joniのバックグラウンドを説明してくれました。 コロナが落ち着いたら、みんなでサッカーをしたり料理を作ったりしたいですね。 Mamoruプロジェクトでグングン成長してくれることを期待しています! ブラザーからのメッセージ 次に、入社したメンバーの成長を支えてくれるブラザーからもお祝いの言葉をもらいました。 ふたりのブラザーはMamoruの開発リーダーのJan。 Janはインターン生含め入社したメンバーを何人も受け持ったことがある受入れのプロです。 Jan、ふたりのことをよろしくね! センパイたちからのメッセージ 次は、4月に入社したVincenzo、Luisa、堤くんからのウェルカムメッセージ。 リモートワーク時の工夫や、Colorkrewで働くうえでのアドバイスをまとめて発表してくれました。 悩むことも大事だけど質問してみよう 遠慮せずにどんどん発信しよう コーチやチームとは密にコミュニケーションをとろう 自分の部屋で植物を育てるのがおすすめ 整理整頓されたデスクを保って働く環境を整えよう アイデアを出すときは歩き回ってみよう などなど、それぞれがこの数カ月を通じて感じた体験をもとに語ってくれました! Let’s Go Inspire the World! 最後はみんなで記念スクショを撮って、オンライン入社式は無事幕を閉じました。 河野くんもJoniもColorkrewに来てくれてありがとう! これから一緒に世の中を驚かせるサービスをうみだしとどけていきましょう!
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  • 360度評価に偏重する評価制度は機能しないという話

    Colorkrew(以下、カラクル)の評価制度は、普通とは少し違ったやり方です。 一番の特徴は「自分を評価する人を”自分で選ぶ」ということです。 本質的にこれはフェアな360度評価を目指す考え方なのですが、単純に民主的っぽい360度評価をしているだけだと、その会社の評価精度は破綻すると僕は考えているので、今回はそれを書きたいと思います。 日本の評価制度の変遷 日本では年功序列的な評価制度や人事が、バブル崩壊まで主流とされてきました。 これは、製造業中心で高度成長を成し遂げた日本には非常にフィットするモデルでした。 企業の成長は「改善の積み重ね」であること、社員が日本人という共通のバックグラウンドを持っていることを前提とし、着実に仕事をすることが有効な時代。 バブル崩壊後、多くのプロダクトが成熟期を迎えたことで、よりイノベーションが市場から要求されることになりました。 そこでは、単純にそれまでの日本企業の成長モデルは世界で通用しなくなり、人事においても成果評価などが取り入れられるようになりました。 現在では、目標登録による評価が大半の企業で行われています。 アメリカの評価制度 20世期以降の世界経済は常に欧米が世界をリードしてきました。 その中でもアメリカはスーパーパワーであり、評価制度に関するイノベーションの牽引役でしたので、アメリカの評価制度も見ていきたいと思います。 アメリカでは、なんと既に1940年代には半数以上の企業で業績に基づく評価が取り入れられていたそうです。 そして、日本でも多くの会社が取り入れている目標登録のMBO(Management by objectives)は、マネジメント理論の巨匠ピーター・ドラッカーが1954年に提唱しています。 その後、インテルの3代目CEOのアンディ・グローブがOKR(Objectives and Key Results)を提唱し、2000年代にGoogleなどのテック企業がこぞって導入したことで、評価制度の主流となっています。 いき過ぎた評価制度を訂正する動き 一方、MBOやOKRでのいき過ぎた評価を廃止しようとする動きもあります。 「ノーレイティング」という考え方で、いままで点数やランクで評価をつけていたことを止めるということです。 ノーレイティングというと「評価しない」ように聞こえますが、実は人材評価はします。 点数やランクをつけることを止めるということが肝で、あとは相対評価から絶対評価にしていくことなどが特徴です。 それでも結局評価するのは上司 これまでの評価制度の変遷を見てきましたが、一つだけ変わらないことがあります。 それは「評価は上司がする」ということです。 評価を上司がするというのは、ある程度理にかなっていると僕は考えています。 その会社の中で過去に評価された人がマネージャーとなり上司となるので、上司は部下より会社の価値観を理解している傾向があります。 人事や評価制度は会社の価値観に基づいて行われるべきですし、また上司はビジネスパーソンとしてもシニアであることから、評価担当者を選ぶのであれば、上司は妥当な選択肢でしょう。 ただ、一つだけどうしても避けられない問題があります。 上司のレベルに評価のクオリティが依存してしまう 僕にも経験がありますが、上司が変わると評価が180度変わってしまうことがあります。 個人の価値が一瞬で変わってしまうことはないにも関わらず、そういうことが起こります。 それは良かれ悪しかれ、評価が上司の個人的な判断に依存することが原因です。 判断といえば聞こえはいいですが、そこには個人的な感情、平たく言えば好き嫌いや嗜好が影響するのです。 評価で大切なのは納得感 僕は「人を評価するというのは究極的に難しい」と常々思っています。 完璧はあり得ません。 正しい評価とは、もはや神の領域ではないかとも思います。 評価制度はどこまで行っても正解のないものです。 様々な要素を考えてブラッシュアップしていく必要があるのですが、その中で僕が最も大切に考えているのが「納得感」です。 カラクルでは、先日人材評価に関してのアンケートを取りました。 納得度に関しては**85%の社員が「自分の評価に納得している」**と答えました。 これは高い方ではあると思いますが、「納得していない」「全く納得していない」も15%いましたので、全員が納得する評価制度というのはまだまだ遠いなと感じました。 カラクルの評価制度 カラクルの評価制度に関しては、過去いくつか書いているので、興味ある方はそちらを見ていただければと思います。 ▼評価制度について https://blog.
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  • どうやって英語をうまく話せない日本人が、 サッカー大国出身者が集まったグローバルチームをリードしているのか。

    チーム紹介 リベロ(プロジェクトリーダー)日本人 FW(担当営業)日本人、イタリア人、ブラジル人×2 MF(UI/UX フロントエンジニア)日本人×2、ドイツ人 DF(バックエンドエンジニア、インフラ)日本人×3、ドイツ人、オランダ人、韓国 GK(カスタマーサクセス)日本人(Kumiko) 私は、サッカーを強くするためにサッカー大国のメンバーを集めたわけではなく、「世界のシゴトをたのしくする」サービスを作るために活動していたら、いつしかグローバルなチームのリーダーになっていました。 このチームでは、プッシュ通知&QR認証サービス Mamoru PUSHと、その認証技術を活かしたビジネスコンシェルジュツールMamoru Bizを展開しています。 自己紹介 軽く私、前澤俊樹の紹介をします。 私は英語が苦手です。ISAO(現Colorkrew)に入った直後に受けたTOEICは400点。 英語嫌い。留学経験はもちろんなし! そんな状態だったのに、今ではグローバルなチームをリードしています。 今このブログを読んでいるあなたも、きっとある日突然グローバルチームを率いていかないといけない日が来るはずです。そんな日が突然きても対処できるように、少しでも役に立てれば幸いです。 このあとの流れです。長いので目次にしておきます。 目次 序章:英語は突然やってくる 1章:カオスな状態でも英語の会議を続けてみた 2章:英語ミーティングにボイコットし始める日本人プレイヤー 3章:粘り強くやってたら、徐々に光が見えてきた 4章:更に新メンバーが追加し、会議以外も英語化 5章:今後の展望 序章:英語は突然やってくる はじまりは突然やってきます。 Colorkrewの代表KEIJIさんの名言の一つ、”英語は突然やってくる。”。 2019年4月に、英語しか話せないドイツ人のLuisa、ブラジル人のDaniel・Thiagoがチームに加入しました。 それまでは「一応グローバル目指しているし、会議も英語でやってみるか。だけどうまく説明できないものは日本語でいいよ。」という感じで、ゆるく英語にトライしてました。 この時点では、英語が話せないメンバーはそのルールも無視して、全部日本語で説明している状態でした。 その状況が、新メンバーの加入によって大きく変わります。 1章:カオスな状態でも英語の会議を続けてみた 新メンバー加入後、ドイツ語やポルトガル語で話すくらいなら英語で話すしかないので、一気に会議を英語化しました。 最初はカオスです。 英語が話せるグループと、英語が分からないグループと、英語を分かったふりして司会する私に分かれました。 ぶっちゃけると、全体の30%くらいしか理解していませんでしたが、天性の気持ちを汲み取る力でなんとか会議をしていました。 当時の会議を振り返ると恐ろしくて、みんなよく我慢してついてきてくれたなーと思います。 一度決めたことはやりきりたいタイプだったので、日本語で話してしまうメンバーには、「Could you try to speak in English again?」と何度も言い、諦めませんでした。 2章:英語ミーティングにボイコットし始める日本人プレイヤー しかし、そんなことを続けている時です。日本人メンバーのボイコットがはじまります。 しかもそのボイコットは静かに行われます。ブーイングのような反抗的な態度は一切見せてきません。みんな大人です。 人間、不快なことからは逃げたいものです。 なにかとアポがあるやら、忙しいやら理由をつけて、週に1回の大事な定例に参加しない日本人が増えてきました。
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  • 能力が高くても、評価されない人について

    9月に入り、そろそろ人事評価が気になる時期になってきました。 どの組織でも、誰をどう評価するのかというのは、究極に難しく、永遠の課題です。 今回は、僕の考える評価について書きたいと思います。 能力をそのまま評価してはいけない訳 評価は、その組織におけるその人の価値を表しています。 では、「価値」とはなんでしょうか? 価値とは、発揮した能力です。 逆に言えば、能力があっても発揮されなければそれは価値とは呼びません。 ですから「A君は〇〇ができる」から価値が高いわけではなく、「A君は〇〇ができる能力を発揮して、成果を出すことができる」から価値が高くなるのです。 成果とはなにか 成果というと、真っ先に思い浮かぶのは”業績”です。 (業績といっても、短期と中長期や、直接的・間接的など様々にあり複雑です。今回は趣旨と外れるので割愛します。) それ以外には何があるでしょうか。 僕はあと2つ、重要な成果があると思っています。 一つはビジョンへの貢献です。 ビジョンは組織ごとに固有のものですが、ビジョンに向けてチームを前進させることは、成果として考慮に入れるべきです。 もう一つは、チームの価値観への貢献です。 例えばColorkrew(以下、カラクル)でいえば、オープン・チャレンジ・キズナという価値観がありますが、その価値観をいままで以上に高めるような貢献ができれば、それは成果と呼べるものだと考えています。 まとめると、成果とは・・・ 業績 ビジョンへの貢献 価値観への貢献 となります。 能力が高くても、評価されない人 どんな組織でも、頭が良くて能力的には抜群だけど、なんだか評価が冴えない人がいます。 その人は、業績への貢献はしているけれど、その他の2つの成果を発揮してないのではないでしょうか。 また、むしろ他の2つの成果に関しては、チームの足を引っ張っていないでしょうか。 例えばカラクルにおいて、重要な価値観の1つにある”オープン”に対して、徹底的にクローズドであり続けたいという行動をする人。 いくらいい業績を出したとしても、価値観への貢献でマイナスになってしまいます。 評価こそが、最も重要なマネジメントの仕事 組織にはビジョンがあり、ビジネスがあります。 これらを成功に導くことを最上位の目的として、会社は作られています。 そして、それを実行するのはチームであり、それを形成するメンバーです。 よって、メンバーおよびチームこそが、その組織そのものであり、何よりも先立つものです。 こういった観点で考えると、メンバーを確かな基準をもって評価することは、最重要課題であることがわかってきます。 その最重要課題である評価を、自分たちの価値観の元でフェアであると理解・納得している状態を作り出すことがマネジメントの最も重要な仕事だと僕は考えています。 個人が悪いのか、組織が悪いのか ここまで組織的な観点からの評価について書いてきました。 でも僕は決して評価されない個人が悪いとは思っていません。 人にはそれぞれの価値観があり、それが折り合える組織の場合もありますし、ときには自分の価値観とは合わない組織もあるでしょう。 また、組織のビジョンに共感できないということだってありうるでしょう。 組織の考え方と合わないけれども、もっとしっかりと評価されたいと思っている人の選択肢は以下3つあります。 組織の価値観を自分が変えていく 価値観の合う組織に移籍する(転職する) 自分で会社や組織をつくる 最悪なのは「自分はもっと評価されていいはずなのに、組織が悪いので評価されない」と長年ウジウジしていることです。 そういう場合は、周りのせいにするのを止めて、自分の価値を評価してもらえる環境に身をおける方法を考えることを僕はお勧めします。 ▼組織の価値観を変える!無料のオンラインセミナーはこちらから↓
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