【最終回】ジャック・ウェルチの教え ”See Change as an Opportunity”
ジャック・ウェルチ追悼シリーズ最終回です。
”See Change as an Opportunity”
「変化を機会と見なせ」
いま世の中は新型コロナウィルスの影響で劇的に変化していますので、その真っ只中にいるものとして考えてみたいと思います。
変化は加速していく
最近、講演やセミナーで話す機会のあるときに、僕が好んで紹介するスピーチがあります。
それは、カナダのジャスティン・トルドー首相が2018年のダボス会議での発言です。
「今ほど変化のペースが速い時代は過去になかった 」
さらに彼は続けます。
「だが、今後、今ほど変化が遅い時代も二度と来ないだろう 」
以前と比較して、変化のスピードが圧倒的に速い世界に我々は生きています。
確かに僕が社会人になった27年前に比べて、物事の進むスピードも格段に違います。
僕は営業職だったので、当時は書き物でのコミュニケーションはFAXでした。
FAXを送ったら、その返信は早くて当日、遅ければ次の日以降が普通です。
その後、PCやメールが導入され、いまではスマホがあり、チャットを含むSNSなどで、やり取りは即時行われるようになりました。
感覚としては10倍くらいの速さです。
次の世代にはもっと進んだテクノロジーが出てきて、きっと**「あんなにゆっくりしてた時代があったんだね」**といまの時代を振り返るのでしょう。
変化は加速していくのです。遅くなることはありません。
テクノロジーによって「進化していくこと」は幸せなのか
テクノロジーは、人の生活をよりよくするために生まれます。
でも、早くなりすぎて疲れることもあるでしょうし、スマホもメールもなかった時代と比べて、必ずしも幸せかどうかは、今の社会を見ていると疑問も湧いてきます。
ビジネスにおいてという前提で話すと、僕はこう思います。
進化は必ずしも幸せではないかもしれない。でも、周りが進化する以上、その進化に合わせて進化しなければ、ビジネスにおいては敗北することになる。
要は、好むと好まざるに関係なく、ビジネスをしていく以上、この進化や変化を受け入れていかなければならないのです。
変化を受け入れるかどうか
10年前、ISAOで社内コミュニケーションにSNSを取り入れようとした時の話です。
どんな時でも新しい変化には抵抗する人がいます。
「メールで十分じゃないか」
「新しいツールはめんどくさい」
「自分の満足のために、適当に色々やるな。みんな嫌がってる」
等々。
でもSNSを使うことで、コミュニケーションが大きく進化すると信じていたので、多少無理やりにスタートしました。
結果は、業務のスピードが上がり、社内のコミュニケーションは何倍にも活性化し、チーム力は飛躍的に上がりました。
その上、Goalousというさらに進化したコミュニケーションサービスを生み出すきっかけにもなったのです。
誰でもいままでと違うことを始め、変化することには抵抗があります。
でも思い切って変化すれば、新たなものが見えてくることが、この経験でもわかりました。
コロナによる変化と
では、現代はどうでしょうか。
コロナによって、急激にそして強烈に様々な変化が起こっています。
- 面談はオンラインに
- 友だちとも会えないので、飲み会もオンラインに
- 買い物に行きづらいので、できるだけインターネットでモノを購入する
- 普通に暮らしていくと運動不足になってしまう
大雑把に言えば、人とリアルに接触しなければならないことができなくなり、非接触でできるオンラインサービスなどに急速にシフトしているのです。
会社のマネジメントも変わりました。
いままでは、同じオフィスにいたので、声を掛けやすいですし、仕事の進捗確認もしやすい。
労務管理もできました。
リモートになった瞬間に人が接触することはできないので、仕事の進め方もオンライン前提で組み立て直すという変化が必要です。
一方ポジティブな面に目を向けると、移動の時間がなくなったので、その分の時間の余裕がうまれました。
その時間を使って、必要あればもっと仕事もできますし、より多くのプライベートの時間を持つこともできるようになる。
僕個人的には、以前は一年に一回くらいしか集まれなかった昔からの友だちと、ほぼ毎週オンラインで飲み会を開いて話すことができるようになりました。
**「次の世代はもっと速くなる」**と書きましたが、すでにいまそれが始まっているのかも知れません。
変化による機会
僕はいま、ちょうどいい機会でもあるので、全社員とオンライン面談をしています。
リモートワークに関しては、概ねみんな好意的ではあるものの、労働過多になったり、健康が気になる人も多いようです。
一方で、ISAOでは多くの会社で問題になっている**「他の人の仕事が見えない」「進捗がわからない」**といったことは全く問題になっていません。
それはGoalousを使っているからです。
Goalousは、目標と活動を可視化する社内SNSなのですが、自分たちは当たり前のように思っていた「活動が見える」ということが、多くの会社にとって大きな課題だということが、このコロナで浮き彫りになって見えてきたのです。
これは、ISAOにとっては大きなビジネス機会です。この変化を捉えてチャンスに変えようとすることが、僕たちにとっては**「変化を機会とみなす」**ことなのだと考えています。
皆さんの会社はこの変化でどんな機会がうまれていますか?
オンラインでパッと集まれますので、思いついたらすぐブレストしてみたらいかがでしょうか。