組織に歓迎される批判、嫌われる批判

自分が所属する会社や組織に対しての批判について、書きたいと思います。

権威主義的なマネジメント感を持っている人は「組織を批判する人を許容するなんてとんでもない」と考えがちです。
しかし、昭和や平成ならともかく、令和の時代はそういったマネジメントは通用しない時代です。

Google のピープルアナリティクスチームは、「心理的安全性」をハイパフォーマンスな組織であるための条件の中で、最も重要な因子と結論付ました。

心理的安全性とは、自分が思っていることを発言しても、組織は受け入れてくれるという確信です。

みな批判を発信してもいいし、それを組織は受け入れなけばならないということです。

とはいえ、批判ならなんでもいいのかといえばそうでもない、と僕は考えています。
批判にもいい批判、悪い批判があると思うのです。

誰でも不満や批判はあるもの

特定の会社や組織にいて、そこに全く不満や批判がない人はどのくらいいるでしょうか?

ほとんどいないのではないでしょうか。

コロナでの会食時自粛が長期化したいまや、見ることもできなくなりましたが、夜の居酒屋にいけばサラリーマンたちが自分の会社や上司の悪口を言いまくって、ストレス発散しているなどという光景は日常茶飯事でした。

そういう人たちっていまはどうしているんでしょうか。
イマドキは、オンライン飲み会で発散してるんでしょうか。笑

完璧な組織はありません。

組織の運営やルールを、尖らないように尖らないようにと設定すれば、全体として凡庸で面白くない組織になる。
つまらないという不満が常に上がるでしょう。

といって、特色のある運営をすれば、それを嫌う人も必ずでてくる。

結局、どんな組織運営をしても、少なからず不満や批判は出てくるものなのです。

批判には、嫌われる批判と歓迎される批判があるということです

僕自身も過去、会社や組織の批判を沢山してきましたし、いまは、社員の批判を受ける立場でもあります。

両方を経験して少しわかってきたことがあります。

それは、ただ嫌われる批判と、そうでなく歓迎される批判があるということです。

歓迎される批判とは

批判の内容だけでなく、批判の仕方も含めて、どんな批判は歓迎されるのかを考えてみましょう。

①前提として、組織愛があること
そもそも嫌いな対象に対しての言葉は、トゲを含みがちで、なんとなく嫌なニュアンスになってしまいます。
ベースに愛があれば、そういったことはなくなります。

②できれば記名で
理由は、批判の内容をより深く理解しようとしたときに匿名だと追いようがないことが多いからです。
記名であれば、深く話すこともできますし、誤解があれば直接説明することもできます。

③言葉が無礼でないこと
匿名のときに多いのですが、相手を攻撃しようとできるだけ嫌な言い方をする人がいます。
レベル感が低く、そういう批判は的を射ていたとしても、取り上げられなくなる可能性があるので、誰にとってもいいことは一つもありません。

ちなみにだいぶ前のことですが、Colorkrew(以下、カラクル)の匿名アンケートで僕が一番嫌だなーと思った批判を紹介します。

カラクルのスピリッツについてのアンケートへの回答でこういうものがありました。
”家族的キズナは、仲良しの人だけですよね”

この人は、会社に不公平感を感じていたのでしょう。
僕を一番嫌な気持ちにさせたかったのであれば大正解の書き方ですね。笑

こういった投げ捨て系の書き方は、往々にしてよくありません。自分自身の人としてのレベルを下げてしまう。

匿名でも礼儀を忘れずにしたいものです。

④建設的なこと
批判のための批判やただの悪口ではなく、その批判にしっかり立ち向かえば、その組織はいい方向に進むような建設的な批判は歓迎されます。

⑤代替案の提案があること
〜が悪い、というだけでなく、「こういうやり方にしたらいいのではないか」という提案までセットになっている批判は、議論をする価値のあることが多いです。

歓迎されず、嫌われる批判は、全てこの逆だと考えればいいですね。

いかがでしたでしょうか。
あなたの会社を、また組織をよくするために、これからもどんどん建設的に批判をしていきましょう!

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組織に歓迎される批判、嫌われる批判

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