TOP 10 information of Google Cloud Next '18 @ San Francisco 後編
はい。 では、飛行機で来た(San Francisco まで)後編です。 ネタが古すぎますが気にしないでください。
我社は一応パートナー枠での参加ということで、GCNextの前日に開催されたパートナーサミットからの参加でした。 内容は要約すると、Google Cloudはいいプロダクトだからじゃんじゃん売ってくれ、という感じでした。 もうこれは売るしかないですね。
半分会場の空気にのまれつつパートナーサミットを終えると今度は隣接した公園でのパーティです。 会場は広いがそれ以上に人がたくさんということで、自然と相席になったのですが、ビールの力を借りて対面のハンサムガイに話しかけてみると、イタリアから12時間もかけて来ているとのこと。スゲー!
素直にすごいと言ったら、いやあなたもでしょ、と返されました。 そりゃそうか。我々も地球の反対側から10時間かけて来てますな。酔狂なことです。
我々も含めて世界中にわざわざサンフランシスコに来ちゃうほどのGoogle Cloudファン、そして商売しようという人がいることに不思議な感動を覚えました。みんな一緒じゃん!
It’s a small world!
さて、それではお待ちかねの4位から1位までの発表です。 若干分割の比率がおかしい気もしますが気にせず進めます。
4位: CloudSQL for MySQLのライブマイグレーション機能
これはキーノートではなく参加したセッションネタです。 最近PostgreSQLばかりで知らなかったのですが、CloudSQL for MySQLはオンプレや他のクラウドで稼働しているMySQLからのライブマイグレーションをサポートしている模様。いやほんと知らんかった。
オンプレ上のシステムをクラウドに移行しようとする時、ダウンタイムを減らしたい、できればゼロにしたいというのが人情です。 その際にネックとなるのが、大量にデータを溜め込んでいるデータストアであり、それをダウンタイム無しで移行できるのであれば、システム全体をダウンタイム無しでクラウドへ移行する道が開けたと言えます。 セッション内ではプロダクト固有の話だけではなく一般的にダウンタイムを短くするためのノウハウの話もありました。
曰く、データ移行はデータのエクスポートとインポートで構成されるわけですが、注目すべきはインポート時間とのこと。 インポート時間を短くするための戦略は3つ。
インポート先のインスタンスタイプをなるべく大きくする インポートが終わってから適切なサイズにすればいい。
絶対必要なindex以外はあとで追加 index構築時間の削減。
絶対必要ではないロギングもインポート中は停止 インポートが終わってから開始すればいい。
なるほどな内容です。 特にインスタンスタイプをでかくしておくというのはクラウドならではのソリューションですね。
なお、セッション最後の質問タイムで、PostgreSQLへはライブマイグレーションはくるの?と質問されている方がおりました。 考えることは世界共通みな一緒ですね。 対する回答は
YES.
でした。 なるべく早くきてほしいものです。
3位: BQMLの衝撃
BigQuery Machine Learning, 略してBQML。なんと!BigQueryでMLができる、というサービスです。
このYoutubeがわかりやすいです。3分43秒と短いのもポイント高し。
AutoMLもそうですが、やはり敷居が高いML。 あの手この手でその敷居をフツーのエンジニアがまたげる高さまで下げようというGoogleの心意気が感じられます。 分析用のデータをBigQueryに投入している会社は多いと思いますが、そのデータを他の場所へ移動する必要なく、まさにそのBigQuery上で学習モデルを作成することができる。分析結果も取得できる。しかもSQLライクな文法のクエリで、というのはなかなかの衝撃ではないでしょうか。
BigQueryという使いやすさに定評があるデータストアを用いてMLができるとなれば一気に利用範囲が広がりそうな気がします。 これは要チェックですね!
2位: KNative
KNativeのKはKubernetesのK!とということで、若干バズワードになりつつある気がしないでもないServerless、AWS Lambdaに代表されるアレを、コンテナベースで実現するためのサービスです。
なにが嬉しいのか、をまだ使ってないなりに説明すると、人類にはまだ難しすぎるんじゃないか、とも思えるkubernetesでのコンテナ運用を、もっと簡単に楽に、それこそLambda並にしてくれるもののようです。 私自身はKubernetesはまだ学習中で、本番投入した実績はないのですが、現時点でも複雑さは感じております。Ingressのあたりとか。
最強のServerlessプラットフォーム? Knative登場 も見てみました。 あまり簡単になっていない気がするのは気のせい? 現時点ではその意気やよし、でももっと簡単にしてほしい、というのが正直なところではあります。 どんどんコンテナが楽に扱えるようになっていくといいですね。
なお同時に語られるプロダクトとして、 - Istio - Apigee
がありました。 Istioは異なるプラットフォームで動作しているマイクロサービスを統合的に扱うもの、Apigeは異なるプラットフォームで動作しているAPIを統合的に扱うもの、という理解です。
なんとなくスタックを図式化すると
[Istio]------------+-------------+
| | |
[Knative] | |
| | |
[kubenetes] [apigee] [other micro services]
|
[Docker]
|
[GKE vm cluster]
こんな感じでしょうか。 かなりスタックが複雑になるのでエンタープライズ向きなイメージです。 引き続きウォッチしていきます。
1位: ライブデモをやった黒人のにーちゃん
キーノート3日、25分45秒あたりからです。
ぜひ視聴してみてください。 にーちゃんこと、Kelsey Hightowerさん。 この複雑な手順のライブデモを、デモやったことある人ならだいたい途中でネットワークエラーとかリソースの問題とかで失敗することが目に見えているデモを平然とやってのけるッ!そこにしびれる、あこがれるぅぅッ!
というわけで、すごいです。
冗談もかなりブラックかつ面白くて
If you haven’t heard of StackOverFlow. You have no clue what’s going on. This is high quality code that you can find on this thing,man. Trust me.
とか、StackOverFlowしらないエンジニアなんていないしwww そこのコードを信用しちゃいけないって常識だしwww 検索して出てきたコードの質問者が、デモやってる本人とかもう完全に仕込みwwww
こんなんエンジニアだったら笑わないわけにはいかないじゃないですか。 んで、当然のごとく会場はどっかんどっかん大爆笑なわけですよ。 **StackOverFlowネタは世界共通なんだな〜**という貴重な気づきを得ることができました。
続いて
So one thing is, “Good programmers copy”. Great programers paste.
コピペプログラミングかよ〜wwww
またしても会場大爆笑。
とはいえネタだけかと思いきや、流れるようにPostgres内でテーブルを作成しデータを流し込み。 続いてkubernetesクラスタ上でAPIコンテナ起動。
kubernetesクラスタを構成する一部は、envoy経由で別サーバーで動作しているものをぶら下げているという。 GKE-on-premなのか、Istioの力なのか、Googleのスーパーエンジニアなら当たり前なのかもしれませんが、さらっといかにも簡単なように複雑な構成のものを見せつけられるとしびれますね。 DaemonSetって説明してたのもenvoy経由の場合のポイントなんでしょうか。 ちなみにDaemonSetは、1nodeあたり1podしか起動できない制限があるやつです。
プレゼンやっているマシンがPixelbookなためか、コンテナのビルドも全部Cloud Buildまかせ。 ローカルにはDockerもインストールしてないとのこと。 いやそもそも、ChromeOS用のDockerはないですよねwww
あっという間にAPI経由で天気情報を取得して定期的にDBに格納するCronJobが、続いてフロントエンドのAPIサーバーが起動してしまいました。 OpenCensusでつないでメトリクスはStackDriverで監視。
音声UIがcoolだということで、DialogflowでさくっとGKE上で動作しているAPIサーバーと繋げてついに動作テスト開始。
**_Google Assistant:
Looks like you have pretty large crowd here. I hope the demo gods are on your side.
Kelseyさん:
_**
I hope so too!
もう仕込みだとわかっていても感嘆せずにいられない出来です。
ロサンゼルスの現在の気温を聞くと、バッチリな回答と、ちゃんとPodがログを吐いて動作していることを証明。
最後に Assistantが
Okay, I gotta admit. That was pretty dope.
拍手、拍手、拍手。素晴らしい出来栄えのデモでした。
いずれ私もこんな出来のライブデモをやってみたいものです。 十中八九失敗しますが…
というわけで独断と偏見も甚だしいですが、GCNextの話題TOP10でした。
その他にも、GCPUG広島(間違っていたらすみません!)の方々との出会いや、お医者さんの方とお話させていただいたり、なにも話さなくていいはずのUberで毎回、運ちゃんと雑談しようとして英語力のなさを痛感したりと盛りだくさんな内容でした。 この辺も機会があれば紹介したいです。
ではまた来年のGCNextでお会いしましょう〜。
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