シゴトたのしくを科学する~①仕事つまらないの正体とは~
「シゴトたのしく」のサービスをうみだしとどけるために、仕事をしているColorkrew(カラクル)。 もちろん、自分たち自身もどうやったらもっと仕事や職場がたのしくなるのかということを日々考えています。
実は、たのしくするためには、逆から考えて「つまらないことや、苦痛をなくす」ことがまず重要です。
今回は、僕の過去の経験から仕事や職場がたのしくなくなる、いわゆる「つまらないこと」の正体とは何かを考えてみたいと思います。
仕事つまらないの正体とは
給料が低いとか、評価されないとか、その状態をもって「つまらない」と感じることがありそうです。 でもそれは、仕事自体や職場そのものの話ではないので、ここでは除外します。
僕が考える、つまらないの正体はズバリ「意味や意義が感じられない仕事をしている」か「簡単すぎる仕事をしている」の2つです。
意味が感じられない仕事とは
いくらいい給料をもらえたとしても、「穴を掘って、また埋める」みたいな仕事はしたくありませんよね。
この「穴を掘って埋める」は、昔ヨーロッパで実在した、囚人に対する刑罰でした。 この穴掘り刑で、中には気が狂ってしまう人もいたそうです。そのくらい辛い。
なぜこの刑が辛いかというと「意味や意義を感じられない」からでしょう。
このように極端なことは現代社会においてはほとんどないとは思いますが、自分の仕事に意味や意義を感じられない人は世の中に多そうです。
過去いろいろなところで取られたアンケートなどをググってみると、多少誤差はありますが、30〜40%くらいの人は自分がやりがいを感じない仕事をしていると感じているようです。
簡単すぎる仕事とは
そしてもう一つのつまらない、「簡単すぎる仕事」について。
社会人になって、最初はどんな仕事でも自分にとっては難しいものです。
僕が新人の頃のことで思い出すのは、部署にかかってくる電話をとって、先輩に取り次ぐという仕事の難易度の高さです。
会社名は聞いたことないものがほとんど。 名前だって僕みたいに中村とか佐藤とか田中とか、ありがちな名前ではなく、聞いたこともないような苗字の人も多い。
メモ取らなければ、聞き取れても忘れるし、メモをとることに夢中になると、相手との会話ができず、用件を聞くことができない。
あまりにも聞き取れなくてよく「xxさん、なんとかという会社のなんとかさんから電話です」と取り次ごうとして怒られました。 「何にもわかんねーよ!」と。笑
聞き取れないからと言って、「すいません、もう一度お名前をいただけますでしょうか」とやってみても、また聞き取れない。 3回目は聞けないので、結局「なんとかという会社のなんとかさんです」と取り次ぐことになる。笑 ただ今度は「すいません。聞き直したんですけど、わかりませんでした」という言い訳がついていますので、先輩も苦笑いです。
だいぶ脱線しました。
言いたいことは、とにかくどんな仕事でも最初は難しい、ということです。
ただそんなに難しかった仕事でも、少し慣れると、できるようになってくる。 僕もしばらくしたら、電話番はパーフェクトにできるようになりました。
聞き取れなかった取引先は、あとで先輩に確認してどんどん覚えていく。
先輩が留守のときのメモも工夫する。 あらかじめフォーマット作って、日付を書く場所、ありがちな用件であれば(例えば「折り返し電話ください」とか)チェックマーク入れるだけでいいようなものをコピーで大量に作ったりして効率化しました。
工夫して難しい仕事を乗り越えていくのが成長です。 成長しているときは楽しい。どのレベルかはあまり関係ないような気がします。
ただ、上達すれば難しかったその仕事は「簡単な仕事」になります。
仕事には幅も深さも際限がありません。意識すれば、自分にとってより難しい仕事はゴロゴロしています。 クリアした簡単な仕事だけでなく、より難易度の高い仕事に取り組めているか。
そこがチェックポイントです。
いまの仕事はつまらない?を判断するには
僕のお勧めは、定期的に自分が「意味のない仕事」「簡単な仕事」をしていないかをチェックすることです。
仕事に意味があるか。
これに関しては、自分の基準でそう思うかどうかだけで十分な判断です。 もちろん、見方を変えれば意味や意義を感じることもありえますので、少し多面的に見てみる努力はしてみましょう。
ただ結局、自分が「意味がない」と思えばその仕事はあなたにとって意味のないものなのです。
問題は、簡単な仕事をしていないかの方でしょう。 これの判断の難しさは、同じ仕事でも自分にとっては段々難易度が下がっていくことにあります。
2年前には難しかった仕事も、いまでは簡単な仕事になっているケースは大いにあるでしょう。
短期的に仕事の難易度が低くなってしまう状態は、どんな環境でもあり得ます。 ですから、中期(2〜3年)、長期(5〜10年)で考えてみる。
中長期で、ずっと”簡単”が継続することが予想されるときは、部署移動や、転職も含めて環境を変化させるべきときなのでしょう。
自分にとっての難易度が高い仕事をしているときは、必ず感じることのできる「成長実感」を指標にするのがお勧めです。
みなさんはの仕事はどうでしょうか。
次回は、「職場の苦痛」の正体について考えてみます。