ダイバーシティな強いチームのつくり方

Colorkrew(以下、カラクル)は、日本に留まらないビジネスを目指していますので、チームはダイバーシティ(多様性のあるチーム)が前提となっています。

そんな僕たちが、性別・年齢・国籍・学歴などの属性に関して多岐に渡るメンバーで、どう強いチームを構築していこうとしているかを書きたいと思います。

ラベリングについて

「ラベリング」という言葉をご存知でしょうか。
僕が考えるに、多様性のある強いチームつくりを阻害する最も有害なものです。

ラベリングとは、ある人物に対して、「この人は~だ」と、評価を固定する行為のことです。
ステレオタイプという言い方もできます。

世の中には、属性に関するラベリングが溢れています

例えば

  • 「日本人」は自分の意見を言わない
  • 「欧米人」は同じ会社に長く勤めない
  • 「女性」は結婚したら仕事をセーブする
  • 「学歴」が高い人は仕事もできる
  • 歳をとったら、逃げ切りマインドになって成長意欲がなくなる

などです。

世の中はラベリングが大好きです。
その理由は、それをすると簡単に理解できた気になるからでしょう。

しかし、こういったラベリングをしてしまうと、目が曇りますので、本質的で正当な評価をすることができなくなります。

ラベリングは全部間違いか

ではラベリングによる理解は全て間違っているかというと、実はそうでもありません。
上記の例なども”傾向”としては、僕は確実にあると思っています。

僕がヨーロッパで働いていたときの話です。
ヨーロッパ人から見た日本人は自分の意見を言わず、大人しいというのがラベリングでした。

でも僕自身は意見も言うし、大人しくもありません。

むしろ「日本人」のラベリングを変えてやろうと思って、思いっきりその逆をやってみたりしてました。
攻撃的すぎた時期もありました。
仕事でも、プライベートでも、ちょっとでも「日本人は大人しい」と思われてると思ったら、どこでも噛み付いてました。

当時の同僚や取引先の皆さん、申し訳ありません。
若気の至りということで許してください。笑

でも冷静に考えると、一般的に日本人は大人しくて、意見を言わない傾向は、認めざるをえませんでした。
ただ、自分は違うので、そのラベリングされたくなかったのです。

何が言いたいかというと、属性に対して「傾向」があることは否定すべきものではないということです。
しかし、全員がそうではない。だから「ラベリング」をしてはいけないのです。

どんな人を見る時も、まずはラベリングせず、その人そのものをしっかり見て判断していくことが重要です。

誰しも自分の固定観念があり、ラベリングをしてしまいがちですが、そんなときは「〇〇は、△△だ」ではなく、「〇〇は、△△という傾向がある」と置き換えてみてください。
その属性に対しての全員を決めつけなくて済むようになります。

事情を理解して、平等に接する。そしてカバーし合う。

仕事に話を戻しましょう。

多様性を受け入れて、ラベリングをしないカルチャーになったとします。
では、全員同じように接すればいいのでしょうか。

全員に同じような働き方を求めることができるでしょうか。

残念ながら、そうシンプルにはなりません。
全てのメンバーが異なる多様性を持ち、かつ置かれている環境も違います。

例えば、小さな子どもを持つ人であれば、子どもの体調で急に休んだり早退をしなければいけないこともあるでしょう。
日本以外の国から来ていれば、ときには日本人よりも長い休暇を使って自分の国に帰らなければいけないこともあるでしょう。

これらは一例ですが、100人いれば100通りのバックグラウンドがあり、個別の事情があります。

ここで重要なのは、まずは全員に対して平等な機会が与えられる環境にしていくということです。
その上でそれぞれの突発的な事情は、フレキシブルに考慮する。

例えば独身の人の方は、子どもがいる人よりも突発的な事情で休むことは少ないでしょう。

もしチームの誰かが突発的な事情でリソースが足りなくなった場合、時間がある人、体力のある人がカバーしていけばいいのです。

不公平じゃないのか

こういったことを書くと、独身の若者は体力もあるしいつもカバーしなければいけない立場で、不公平じゃないかと思われるかもしれません。

その通りです!

でも、僕らはいつまでも若者ではありません。
子どもを持つこともあるし、親の介護で忙しくなることもあるでしょう。自分が病気になることだってありえます。

長い期間を見れば、自分がカバーしていることもあるし、周りの人にカバーされることもあります。
そうやって補いあっていくのがチームです。

一定の期間、同じチームで働くことの意義

こうした、そもそもの多様性だけでなく、ライフイベントによる多様性をチーム全体でカバーしていくという考え方をすると、一定の期間同じ会社にいることの意義がでてきます。

もちろん、今は社会人になってから退職するまでを同じ会社で、というような時代ではありませんし、それをお勧めもしていません。
しかし一方で、頻繁にジョブホッピングをする人がチームの中で重要な役割を担えないことも事実です。

いい時も、悪い時も。
多様性を理解して、助けたり、助けられたり。

そうした期間を経て、そのチームにとって重要な一部になり、価値をしっかり認められていくのです。

多様性のある人材をどう包み込みながら、チームを強くしていくかという話でした。

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