VUIデザイン・スプリント ワークショップ事例:オルビス株式会社様

こんにちは、VUIデザイン担当の中嶋あいみです。

オルビス株式会社様向けに、スマートスピーカー・VUI関連のお仕事をさせていただいたので、紹介したいと思います。

2日間にわたって以下のプログラムを組みました。

  • スマートスピーカー・IT活用をテーマにした講演
  • Amazon Alexaのスキルを題材にしたVUIデザインスプリント ワークショップ

ORBISについて

オルビスユー

オルビスさんと言えば、2018年多数のメディアでベストコスメを受賞した『ORBIS u (オルビスユー)』シリーズが話題に。
最近では飲むスキンケア『ORBIS DEFENCERA (オルビス ディフェンセラ)』が、日本初の肌トクホとしても注目されています。
TVコマーシャルをご覧になった方も多いのではないでしょうか。

1.スマートスピーカー・IT活用をテーマにした講演

オルビス AlexaスキルVUIワークショップ

スマートスピーカーを持っている人も持っていない人も、まずは知見を高めていただくことが目的に、
11月某日、オルビスさんの広ーいセミナールームで講演をしました。

対象は全てオルビス社員の方々なので、コスメ業界のスマートスピーカー参入状況など、独自調査した内容をお話させていただきました。

ヘルスケア、筋トレなどのスキルは複数出ていますが、美容・コスメ領域ではまだまだ参入が少ない現状。
可能性を感じます!

オルビス AlexaスキルVUIワークショップ

2.VUIデザイン・スプリント ワークショップ

オルビス AlexaスキルVUIワークショップ

12月某日、朝から夕方にかけてISAOオフィスでデザイン・スプリント 1DAYワークショップを実施しました。
講演に参加された方の中から有志の18名で、3つのチームを結成。

アイデアの拡散と収束を繰り返す、デザイン・スプリントのプロセスをVUI (音声ユーザーインターフェース)にカスタマイズしたプログラムです。

オルビス AlexaスキルVUIワークショップ

Design Sprint (デザインスプリント) とは?

デザイン・スプリントとは、アメリカのGV (旧Google Ventures) が提唱するデザイン・シンキングのフレームワーク。
約7名のチームを結成し、3〜5日間などの限られた時間で、課題の抽出〜試作品を使ったユーザーインタビューまでおこないます。

過去記事で詳しく紹介しているので、初めて目にした方はよかったらこちらをご覧ください。

VUIデザインスプリントワークショップのゴールは?

『ORBISのスマートスピーカースキル企画を、各チーム1つづつ、プロトタイプを作りコンセプトを検証する』

をゴールに、たった1日でゼロの状態から現状理解〜アイデア出し〜企画決定〜VUIデザイン〜プロトタイプ制作〜テストまでおこないました。

オルビス AlexaスキルVUIワークショップ

具体的にどんなプロセスを経たのか見てみましょう。

フェーズ1:現状理解

参加者は様々な部署や役割の方々の混合チーム。

顧客とのチャネルも様々なので、フロー図の形で整理したあと、各役割のリーダーの方から
オルビスユーシリーズでリブランディングをしたあとの反応や状況をシェアしていただきました。

ワークショップを効果的なものにするために、知識のレベルを合わせる大事なプロセスです。

オルビス AlexaスキルVUIワークショップ

フェーズ2:アイデアスケッチ・決定

ここからは個人のアイデアを発散するフェーズへ。

フェーズ1で整理した顧客との接点を見ながら、誰のためにどんなことをスマートスピーカーで実現すると価値があるのか?
頭を使いながらスキルの企画と概要を書き出していきます。

オルビス AlexaスキルVUIワークショップ

オルビス AlexaスキルVUIワークショップ

デザイン・スプリントの醍醐味でもあるサイレント投票から、各リーダーが最終的に1つへ絞り込み。

3チームそれぞれ、全く違った視点のスキル企画が決まりました。

オルビス AlexaスキルVUIワークショップ

フェーズ3:企画・設計

午後からはいよいよVUIデザインらしさが出てくる工程へ。

スキルのハッピーパス(成功例の対話)を作り、Alexa役とユーザー役に分かれて人の音声でユーザーテスト⇒テスト結果からの改善 のサイクルを2回転。

オルビス AlexaスキルVUIワークショップ

午後になるとチームの雰囲気もかなり温まってきて、みなさん笑顔でワークされていたのが印象的でした。

オルビス AlexaスキルVUIワークショップ

フェーズ4〜5:プロトタイピング・ユーザーテスト

ハッピーパスが決まったら、Amazon Echo実機で動くプロトタイプを作ります。

今回は、Invocable (旧Storyline)を使って、ノンプログラミングでAlexaスキルのプロトタイプを作成。

オルビス AlexaスキルVUIワークショップ

かなりタイトな時間ですが、なんとか動くものを作ることができて感動!

ここまでの工程で夕方17時30分頃。
朝の段階ではスキルの企画がゼロの状態から、実機でアレクサと対話できるところまで作ることができました。

全員がとてもモチベーション高く取り組んでくださったおかげで想像を超えるプロトタイプとなり、素晴らしかったです!

VUIデザインスプリントワークショップ 参加者の声

スプリント終了後、みなさんからはこのような声をいただきました。
デザインスプリントのプロセスを、VUIだけでなく普段の業務でも使っていただけているそうで、とても嬉しいです。

– 事業の課題をスマートスピーカーにどのように落とし込むかをじっくり考えることができた。
– 部門を越えて課題解決に向けた活動ができた。
– 自分たちのアイデアがプロトタイプでありながらも数時間の中で具現化出来た事に興奮しました。
– ゴールが明確であり、受講者の興味を引き付ける講義内容・ワークだったと思います。
– 目標があやふやなままミーティングしていたり、会議をしても決まりづらいときもあるので、今回のワークショップのやり方が効率的だと感じました。

プロトタイプから、本開発へ!

次の展開としては、
なんと!
このワークショップから出たアウトプットから、実際にオルビスさんのAlexaスキルを開発することが決まりました!

オルビス AlexaスキルVUIワークショップ

デザイン・スプリントで短い時間でコンセプトが検証できて、Echo実機で動くものがあるので、素早い意思決定をしていただくという、まさに理想的なスプリントとなりました。

リリースした際には、改めてISAOからもお知らせします!

後日追記:Amazon Alexaスキル開発・VUIデザインのお話 “オルビスの「今日のうるおい」” 編

さいごに

VUIデザインスプリントワークショップにご興味のある方・企業様はいつでもお問い合わせください。

1DAYワークショップの前に、1時間半程度でハイライトを体験いただけるセミナーも開催しています。
気になるけど、どんなことするのかまず試してみたい、という方におすすめです。

次回日程はconnpassにて、セミナーの様子は過去のブログにてご確認いただけます。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!

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