• バリフラットができるまで ②〜オープン化の前に説明できる状態に~

    前回の記事ではバリフラット組織には、オープンにすることが重要であったことお伝えしました。 ※連載記事①: 〜バリフラットは目標ではなく、結果だった 今回はその「オープン化」の前にしなければならないこと、また実際にISAOで何に取り組んだのかを書きたいと思います。 2010年、新生ISAOに着任 2010年4月1日にISAOは元の親会社のCSKから、豊田通商に売却され、僕は豊田通商の社員として出向でISAOに送り込まれた落下傘経営者として、ISAOにやってきました。 しかし、僕が実際にISAOに着任したのは2010年6月21日でした。 新しいISAOのスタートに間に合わなかったのは、その前の仕事(ドイツ)での引き継ぎに少し時間がかかったことが原因です。 ですから4月からの新ISAOの代表には、豊田通商の先輩がまずなり、その後10月で代表を引き継ぐことになりました。 だれも僕を知らないというスタート 僕は小学校の時に、2回転校した経験があります。 1度目の転校では、その地方の言葉がなかなか話せないという問題もあり、かなり苦労した記憶があります。 イジメみたいなものも経験しました。 ISAOに来た時も、ある意味転校生のようなものですから、どんな展開になるのかドキドキしました。 上述したように、10月まではタイトルもなく、中途半端なポジションでしたので、幹部の人たちを除き、160人くらいいたほとんどの人たちは僕のことを全く知らない状態でした。 当時よく喫煙室で仲良く話をしていた女性社員は10月になるまでの3ヶ月ほど、僕が新しくきた営業の人だと思っていたみたいです。笑 ともあれ、誰も僕のことを紹介してくれませんし、ITサービスは全くの素人だったこともあり、ほぼ透明人間のように過ごしていました。当時の役職者の人たちからも**「中村さんはあんまりわかってないでしょうから、事業に関わらなくて大丈夫です」**と言われ、仕事もほとんどなく、完全におミソ状態でした。 ただ、おかげでいろいろな人と、変な遠慮なく話ができましたし、親切な同僚がわからないことなどを教えてくれたおかげで、この期間は僕にとっては非常に重要な時間となりました。 あと、席の近かった2人がかなり構ってくれて救われたことを付け加えておきます。 リョウさん、ヒデさん、ありがとう。いまでも感謝してます! 情報クローズの闇 しばらくすると、いくら情報が閉ざされているとはいえ、徐々に僕が10月に代表になることを知って話かけてくる人が出てきました。 その中で、営業マンがいたのですが、その人は**「この会社の給料は不公平すぎる」**と僕にクレーム(?)を言ってきたのです。 今のISAOは給料が完全公開されているので、調べるのは簡単ですが、当時はそういうものはありませんので、無理やり人事の人に一覧表を作ってもらいました。 (かなり怪訝な顔をされた気がします) するとびっくりするような現実が浮かび上がってきました。 「給料」がめちゃくちゃなのです。 多くの人が、仕事のレベルと給料のレベルが合っていない。 トップ営業マンの給料が、コーポレートのアシスタントの人よりもずっと低かったり、若手で活躍している人が不当に低くて、年齢が高い人が相対的に高い給料になっていたり。 前職の条件をただ引きずってしまっていたり、局所的には好き嫌いが人事にでていたのかも知れません。 しかも、細切れの情報や、噂が飛び交い、みんなが疑心暗鬼になっている。 これはヤバいと思いました。 給料をゼロベースで見直す 先のブログで「オープン化が重要」と書きましたが、実はオープンにするためには、まず**「説明できる状態」**にする必要があります。 給与体系の見直しと人事制度の刷新が急務と判断しました。 当時の幹部の人たちと相談し、12月頃から、役職者を集めて、一人一人の人材価値を、計3日かけて話し合いました。 意見の相違があれば、満場一致になるまで時間をかけてやりました。 これによって、縦横斜めの角度から全社員のバリューを判断し、新しく作った等級(11段階)に当てはめていく。 評価として、年収で200万円くらい上がる人がいる一方、100万円以上下がる人も結果として出ることとなりました。 あまり原資を考えずに、まずが絶対的に判断しようとみんなで決めてやったのですが、面白いことに結局給料の総額はほとんど同じになりました。 大荒れした人事評価の通達 2011年4月に新しい等級制度はスタートしましたが、通達はその2ヶ月くらい前から行いました。 給料が上がる人は全く問題ありませんが、評価がいままでの給料よりも下がる人に伝えることは辛い仕事でした。 突然**「あなたは、今の給料の価値はありませんので、給料が下がります」**と伝えられたら誰もいい気はしませんし、怒る人や、じゃあもういいやと辞めてしまう人も出てきます。 給料を上げるのは即時、下がる場合は調整給で2年かけて調整する制度を作って運用をしました。 人事評価は「神の領域」 人事評価に完全な正解はありません。 人のやることですから、エラーもあり得ます。 僕は、人事評価に関しては常に**「神の領域」のことを人間がやっているのだから、自分たちが常に間違っている可能性があることを意識**しながらやらなければならないと思っています。 また、人事評価は「その会社の」評価であって、「マーケットでの評価」とも完全に同じものではないことも理解しなければなりません。
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  • バリフラットができるまで ①~バリフラットは目標ではなく、結果だった~

    階層型、閉鎖的組織の闇 いまから9年前の2010年、僕はISAOに参画しました。 その時のISAOは典型的な**「階層型」で「閉鎖的」な会社**でした。 いまと同様の「カジュアル」な社風ではあったものの、組織は階層型で硬直化し、情報格差が激しい、僕から見ると閉鎖的な会社でした。 一方、情報が完全にクローズかというと、そうではなく、役職が高い人や、それらの人と近い関係の人には、情報があり、それ以外はあまり情報が行き届かない、という状況です。 こうした状態の会社は、正しいこと、間違ったことを含めて噂が飛び交います。 噂というのは伝言ゲームと同じように、伝わっていくごとに、少しずつ歪曲され、最後は最初の形など跡形もなくなってしまうものです。 落語であれば笑い話で済みますが、会社では笑い話では済みません。 間違った理解は、疑心暗鬼や、間違った行動を生み出すのです。 また「一部の役職の高い人がいいようにやっている」と社員が感じれば、「勝手にやってればいいじゃん」と、その会社に対してのロイヤルティはどんどん下がってしまう。 みんなにとってフェアな仕組みをつくる その時に、僕が考えたことは二つあります。 一つは**「フェアな環境をつくる」** もう一つは**「効率的な組織にする」** フェアな環境とは何か。 これは、皆が格差なく情報を持ち、自分を自由に主張し、自由に意見を言い合える環境だと考えました。 重要なキーワードは**「オープン」**です。 とにかく情報をオープンにしていく。究極的には「全て」の情報をオープンにすることを目標にしました。 効率を上げる もう一つの「効率的な組織にする」ですが、少なくとも階層が多すぎて、レポーティングラインが長すぎたり、誰が決めるのかがいつもはっきりしない状況は解消したいと考えました。 そのためには、徐々に階層を少なくしていく(=フラット化)ではないかと。 ただこれは、ある一定まではフラット化をイメージしていたものの、必ずしもいまのISAOのような完全な**フラット化(バリフラット)**を目指していたわけではありませんでした。 オープンに取り組む前にやらなければならないこと こうして、ISAOのオープン化、フラット化が始まりました。 しかし、オープンに取り組む前に大前提としてやらなければならないこともありました。 次回はそれをお話ししたいと思います。 続きはコチラ➡バリフラットができるまで ② 〜オープン化の前に説明できる状態に
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  • 2020年、新年のご挨拶

    あけましておめでとうございます。ISAO中村です。 本年もよろしくお願いします! 2019年振り返り 2019年はISAOにとって大きな変化があった年でした。 2019年10月1日、創業20周年のタイミングで、2010年から100%株主だった豊田通商株式会社から独立し、新しい資本構成で再スタートをいたしました。 豊田通商グループに入った2010年当時のISAOは62ヶ月連続経常赤字の真っ只中。 黒字化するのに2年以上かかりましたが、見捨てずに支え続けていただきました。 そして昨年、新しいステップに踏み出そうとするISAOを後押ししてもらい、ISAO社員一同感謝の気持ちでいっぱいです。 2020年の日本と世界はどうなる!? さて、日本にとって、2020年は何といっても**「オリンピックイヤー」**です。 僕自身、前回の東京オリンピックは生まれる前でしたので、全世界の注目が集まる東京でその期間過ごすことを、とても楽しみにしています。 ISAOにいるリオ出身のブラジル人に聞いたところ、前回のオリンピックでは交通機関は完全に使えず、1ヶ月間リモートワークをしていたそうです。 ISAOを始め、東京の会社はその期間どう働くかを考えておかなければです。 ちなみに彼は「1ヶ月は長すぎて嫌だった」と言っていました。笑 経済的にはどうでしょうか。 日本の株式市場は、1月6日(初日)いきなり336円安で始まりました。 去年は、バブル崩壊後の上げ幅でいうと最高でしたので、波乱の幕開けと言えそうです。 世界全体で見ても、米中対立はますます深刻化してきていますし、アメリカはイランともコトを構えようとしています。 欧米諸国は20%程度に比べ、日本は原油の中東依存率が現時点で87%程度ですので、万が一戦争が始まってしまえば、大きなマイナスの影響を受けてしまう可能性が高い。 世界の政治的緊張が高まっている中で、昨年から経済指標も徐々に悪化しています。 そう遠くない将来に久々の経済後退が始まるかもしれません。 そこを乗り越えられるかが、日本全体にとっても各企業にとっても生き残りをかけた挑戦になると思っています。 注力していくこと 〜①Build Strong Fundamental(強力な事業基礎をつくる) そんな2020年、ISAOとして注力していくことは2つあります。 一つ目は、**「Build Strong Fundamental(強力な事業基礎をつくる)」**です。 今後は、上述のような経済が予想される中、この先10年20年と生き残っていくことのできる会社の基礎をつくるということです。 よく言われることですが、フロー(単発)よりも、ストック(積み上げ)のビジネスをつくることを今まで以上に意識してやっていきたいと思います。 注力していくこと 〜② Go Global! そして二つ目はやはり**「Go Global!」**です。 ISAOのビジョンは**「世界のシゴトをたのしくするビジョナリーカンパニー」**ですから、当然と言えば当然です。 また、成長の観点から考えても、これから世界の5%しか経済規模のない日本マーケットのみで生き残るという選択肢をとることは、縮小均衡を意味しますので、ビジネスが世界に向かうのは必然です。 日本と比較して”20倍”のマーケットにアプローチすることで、はじめて中長期的な爆発的成長が目指せる。そう考えています。 また人材採用も、全世界であれば日本のみの採用と比較して70倍のチャンスがあります。 グローバルなチームで、グローバルなビジョンを達成する。 2020年はその第一歩にしたいと考えています。 Go Global 〜マイルストーン 2019年のISAOは、チームとしては非日本人比率は約10%。ビジネスは99%日本マーケット。 まだまだ日本人中心の日本の会社です。 目標はあと5年。
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  • よいレビューをするための、シンプルなたった一つの秘訣とは

    レビューは重要! ISAOのバリフラット経営(オープン&フラット)は、権限委譲を進めるので、各個人の裁量が大きくなります。 意思決定のプロセスをぎゅっと縮めて、とにかくスピードを上げることが重要だと考えているからです。 担当者がどんどん判断して進めていくからこそ、逆に、自分では見えなかった客観的な視点をもって、周りがレビューをしっかり行うことが重要になってきます。 バリフラットと階層型組織の意思決定プロセスの違い よく誤解されるのですが、この仕組みは「自分勝手になんでも決める」ということではありません。 必要な人と、協議したり、協力を仰いだりして、しっかり決めていくというのは、従来の階層型組織と変わりはありません。 ですから、ISAOでは必要に応じてそこら中で、小さなミーティングが行われています。 今までの組織と大きく違うのは、決まった役職者ではなく、本質的かつ客観的な視点で事業に貢献できる人をレビュワーにすること。そして決定者はあくまで担当者である、というのがバリフラットでのやり方です。 世の中の多くのレビュワーは、貢献していない!? 多くの企業で、役職者は自動的にその部門のレビュワー兼決定者となります。 しかしながら、担当者や、事業に貢献しているかどうか、要はレビュワーとしての本来の役割を果たしているかを問われないことが多いのが現状です。 むしろ、マイナスの貢献をしていることすらありえます。 貢献しないレビュワー3つのタイプ 以下のような場合、レビュワーはマイナスの貢献をしているといえるでしょう。 判断する物事にたいしてリテラシーが低すぎるタイプ このタイプのレビュワーの口癖は「オレにわかるように、簡単に説明しろ」です。 多くのレビュワーは、社会経験が担当者よりありますので、一般的なビジネスの損益に対してや組織についての知見はあります。 ただ、ビジネスそのものを概念的に理解できるだけの「最低限」の専門知識がないので、レビュワーとしての機能を果たすことは非常に難しい。 「専門的なことを含んだ判断は担当者に任せる」と権限委譲できればいいのですが、リテラシーが低いまま、レビュワーが決定者になろうとすると、間違える可能性は高くなります。 担当者より立場が上だというだけで、役職者であるレビュワーが質の低い決定をし、それを押し付けるようなことになれば、競争力も、皆のやる気も失われます。 もちろん担当者と同じレベルで専門知識を持つ必要はありませんが、専門的な部分も含めて判断をしたいのであれば、一定レベルにリテラシーを上げてから臨むことが必須条件になります。 「レビュワーが理解するだけ」のために、とても時間のかかる資料を作らせるタイプ レビューできるだけのリテラシーがないと、「理解するための資料」が必要になります。 ビジネスに貢献することのない、理解するためだけの資料は時間の無駄遣いです。 しかも「資料の作り方が悪い」などといって、重箱の隅をつついて、なんども作り直させるパターンは・・・言わずもがなです。 権威により、有無を言わさず、余計なオーダーを出すことで時間とエネルギーを浪費させるタイプ 本当に必要なことであればもちろんやるべきですが、社内手続きなど、うまく立ち回れば短縮できるものはたくさんあります。 ただ、社内で権力のある人が、工夫すれば短縮や省略できる社内手続き的なことを、正論を振りかざして、やらせようとすれば、担当者は対抗する手段を持ちません。 これにより組織としては、無駄な時間が浪費され、社外に対しての競争力を失っていくことになります。 良いレビュワーとは 逆に「良いレビュワー」とはどんな人でしょうか。 ある程度の専門性を持って、ビジネスについて担当者と対等に話し合える また、レベルが足りなければ、それにキャッチアップする努力をする 担当者には見えづらい、客観的な観点から指摘をし、新しい戦略を一緒に考えることができる レビューの中で、定点観測可能で適切なKPIを見つけ出し、共感させ、共有することができる 煩雑な社内手続きなど、対外的な競争力を削ぐことを、その力を使って、低減させてくれる レビューをすると担当者のやる気が倍増する これら全てをカバーしている上司(レビュワー)が自分に関わってくれているという人、あなたは幸せです! 良いレビューをするシンプルでたった一つの秘訣 良いレビューをするために心がけなければならないことはシンプルにたったひとつしかありません。 それは**「担当者の仕事に貢献する」**という一点です。 レビュワーがこれを肝に命じておけば、無駄な仕事が生まれることもありませんし、権威を振り回して、担当者のやる気を削ぐこともありません。 それではみなさん、良いレビューを!
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  • オープン化の鍵は、xxxを排除すること

    オープン&フラットは競争力を圧倒的に上げる企業変革 これまでバリフラット(オープン&フラット企業運営)は、ビジネスにおいて、判断の質とスピードを圧倒的に上げることができることを説明してきました。 ほぼデメリットがなく、いいことしか起こりませんので、どんな会社にもオススメできる仕組みなのですが、色々な会社の方とお話しすると、「ウチではなかなか難しいなぁ」という声もよく聞きます。 なぜでしょう? 真のオープン化とは 「オープン化」というと、経営トップの発信や、財務情報、事業情報の開示を社員にしていく、「トップダウン型」の情報共有を思い浮かべるかもしれません。 しかし、トップダウン型の情報共有は、オープン化の最初の一歩に過ぎません。 全ての社員が、自分の想いや活動の情報を発信する「ボトムアップ型」の情報共有ができて初めて、真のオープン化と言えるのです。 トップダウン型の情報共有はトップが強い意志を持てば必ずできます。 しかし、ボトムアップ型はそんな簡単にはいきません。 その証拠に、社員が思っていることを、上司や役員に向かって話ができる会社はなかなかありません。 なぜでしょう。 その最大の要因は「権威主義」だと僕は思っています。 「権威主義」とは 権威(人を服従、強制させる力)に価値をおき、それに対して自己卑下や盲目的服従をする態度のこと。また逆に人にそれを要求する態度のこと。心理学的には、権威や伝統、社会的に価値のあるとされているものを無批判に承認し、これに服従、依存し、融通が利かないパーソナリティを指す。 *Hatena Keywordより引用 会社においては、地位が高い人が、内容の如何に関わらず、下位の人よりも常に「正しい」とされる価値観です。 議論において、最終的に地位が上の人が勝つというだけでなく、階層によって知ってはいけないこと、教えてもらえないことなどがあることも権威主義と言えるでしょう。 あなたの周りにある権威主義 権威主義という価値観があると、階層が違う人同士が遠慮なく議論し合うというのは不可能です。 みなさんも上司にこんなことを言われたことはないでしょうか。 「君はそんなこと考えなくていい」 「言われたことをやりなさい」 こういった言葉が出た瞬間に、お互いの議論はストップします。 そして、言われた方は、納得しないまま仕事をすることになります。 そんな環境で、自分のパフォーマンスを存分に発揮することができるでしょうか? 権威主義を排除して、真のオープン化でチーム力の最大化を実現する まずはトップダウン型の情報共有を徹底し、権威主義を排除することでボトムアップ型の情報共有で「真のオープン化」に向かいましょう。 真のオープン化によって、全ての社員の力を引き出すことができるようになり、チームの力は圧倒的に向上します。 *ISAOの提供する「Goalous」は、全ての社員の目標と活動を共有することで、チームの協働および、個人のパフォーマンスを向上させることができるサービスです。
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  • オープンな組織でクローズにすべきこととは!?

    オープンな組織でもクローズに話し合うことはある ビジネスパーソンにとって、情報とはパワーです。 いかに情報を持っているかで、社内でも社外でもパワーを持てるようになります。 ISAOでは、全社員が最高のパワーを持って経営参画できるようにするため、情報格差ゼロを目指しています。 一方で「なんでも全員でコミュニケーションするのですか?」という質問に関しては、「それは状況に応じて」と答えます。 オープンな組織で、クローズにコミュニケーションが行われるときとはどんな時でしょうか。 こんな時はクローズで 例えば、個人のメンタルに関しての課題や、チームの中でうまくいかないことがあるときに、周りが「どうしよう」と集まって話すとき。 全社員を巻き込んで話し合うというのも違いますよね。 ISAOでは、まずは関係する人が集まって話をします。 ここで大切なのは関係する人”全員”を立場に関係なく集めるということです。 その課題に関して話し合うべき全ての人を呼びましょう。 逆に「偉いから」みたいな理由は、呼ぶ理由にはなりません。 あくまでその課題解決に関して貢献できる人という観点で人を集めます。 (注)ISAOではバリフラットなので、そもそも「偉い」という概念はありませんが、ヒエラルキーのある組織の場合 みんなの時間を使うべきでないと思えば、まずは少人数で話す また、まず隣の人と相談してというときも、クローズというか、こじんまりした人数で話すことをお勧めします。 必要に応じて、人を継ぎ足していきながら、必要な会話をします。 これはクローズというよりも、他の人の時間を不用意に奪わないことが、組織の効率的に重要だということでもあります。 なので、聞かれても構わない話は、できるだけオープンスペースで話すことをISAOは心がけています。 クローズな話をオープンにしていく 少人数で話し始めたことでも、結論や方向性が決まったらどんどんオープンにしていきましょう。 できるだけ多くのことをオープンにすることで、情報格差はなくなりますし、さらにその課題に対して何か意見がある人がいれば積極的に取り入れていくことができるようになります。 とにかくスピード 大切なのはスピード。タイムラグを作らないことです。 決まったらとにかく共有する。 タイムラグがなければ、一部の人だけが情報を持っていて、情報格差が生まれる構図は解消できます。 いまは情報を共有する社内SNSなどのツールはたくさんありますし、ひと昔前にはできなかったスピードで情報共有ができるようになっています。 ISAOが提供するサービスである「Goalous(ゴーラス)」では、単なる情報共有に止まらず、自分たちの目標やそれに向かう活動など、全ての社員に重要な情報を共有し、最強のコラボレーションを生み出すことを目指しています。
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  • マネージャー不要の組織論

    バリフラットのISAOにはマネージャーという役職が存在しません。 では、**「誰がどうやって決めていったり、チームをリードしていくの?」**という質問をよくいただきます。 マネージャーはいないが、リーダーはたくさんいる ISAOでは、全ての活動が「プロジェクト」になっています。 プロジェクトの推進役は、PL(プロジェクトリーダー)という役割を明確に持ちます。 PLは、そのプロジェクトに関しての責任者ですし、クリティカルな判断をするときは、多数決せず、最後はPLは決めるというのがISAOのルールです。 マネージャーは「役職」、リーダーは「役割」 マネージャーとは、**「任命された役職」**です。 それと比較し、リーダーは**「自然発生的な役割」**です。 ですから、リーダーを選ぶときは、メンバーたちが「この人がリーダーであるべき」という人になってもらう。 また、マネージャーは人事制度の中で決められていくものですが、リーダーはそうではありません。 階層ではない リーダーは「役割」ですから、マネージャーのように組織の中で「高い地位」にいるわけではありません。 ですから「偉い人」はISAOには存在しません。 「でも結局PLが偉い感じになっちゃうんじゃないの?」という疑問に関して この質問をとても良く聞かれます。 確かに、どんな場合でもリーダー的な役割を果たしているとなんとなく「偉い感じ」になってしまうような気がします。 それを避けるために、ISAOでは、PLの人でも、他のプロジェクトではメンバーとして入ってもらう。 時にはリーダー、時にはメンバーとして、活動することで、「偉い人」を作らずフラットな関係を保つメカニズムになっています。 ちなみに、僕自身も、ISAOの経営プロジェクトリーダーとしての役割を持ちながら、その他のプロジェクトに入る場合はメンバーとして活動をします。 ちなみに、僕は職種としては「営業」を長くやってきたので、営業としての活動もしています。 例えば、自社サービスのGoalousでは、事業のリーダーが他にいて、僕は営業としてその中の一メンバーとして営業活動をしたりしています。 Goalousというサービスにおいて、難しい決断をするときは僕ではなく、PLがする。 僕はPLに対して建設的に意見を言うという役割を担っています。 フラットは気持ちいい 僕も経験がありますが、役職の高い人が威張っている組織は楽しくありません。 人間として偉いわけでもないのに、フラットに議論ができず、結局役職の高い人が自分の意見をメンバーに押し付ける。 そして、その人は常にマネージャーですので、立場が逆転することはありません。 そういう環境はつまらない。 誰も威張らない。だから仕事がたのしい。 それが、ISAOのバリフラットなのです。
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  • 久々の台湾出張で感じたこと

    先日、一泊二日で台北に行ってきました。 実は20年くらい前によく仕事で台湾に行っていて、その時の付き合いが残っているので、たまに人脈のメンテナンスを兼ねて、ISAOのサービスの売り込みをしたりしてます。 今まで80回以上行っていて、街中で、台湾人の中国語とその匂いを嗅ぐとなぜかアットホームな感じがします。 因みに中国語は全く喋れません・・・ 仕事でできた仲間ですが、人生10本の指に入るほどの親友も二人います。 あ、そういえば飲みにいった回数は彼らとがダントツだからかも知れません(笑) キャッシュレスは全然進んでいない 中国はQR決済などのキャッシュレス化が進んでいますが、同じ中国語を使う台湾は全く進んでいません。 街中の店や、マッサージ屋などはむしろクレジットカードだと10%上乗せするとか言ってきます。 空港について、ほとんど現金に変えなかったのですが、タクシーも現金しか使えず、あっという間にキャッシュがなくなり、ミーティングした人に帰りのタクシー代をもらうという恥ずかしいことになりました。 グローバル化は相変わらず進んでいる 国内市場が小さい台湾は、僕が仕事をしていた20年前も、多くの企業がグローバルにビジネスをしていました。 タクシーの運転手さんや、街中では、英語を話せない人もいますが、ビジネスをしている会社員で英語を話せない人はほとんどいません。 因みに今回会った相手とも会話は全て英語でした。 ITサービスはあまりメジャーではありませんが、コンピュータ関連のハードウエアや、半導体製造などで強い会社が多いです。iPhoneを製造し、シャープを買収したホンハイも台湾の会社ですね。工場は中国ですが。 給料は驚くほど上がっている 20年前の台北のサラリーマンの給料は、日本と比較すると3分の2くらいでした。 今回、あるテックの会社の社長に会って最近の給料を聞いてみました。 びっくりすることに、新卒エンジニアの給料は500万円を超えていて、3年も経てば、普通で700万円の年収になるとのことです。 その会社はアメリカ西海岸にも支店を持っているのですが、そこはさらにすごくて、中途採用のエンジニアは大体1,500〜2,000万円の年収だとのこと。 日本はすでに中国にも、台湾にも抜かれてしまっている印象です。 日本以外の空気を吸う重要性 日本国内で生活していると、ともすれば危機感を失いがちです。 日本以外の国に行って、色々聞いてみると、やはり世界は進化していて、大きな刺激になります。 旧友たちが頑張っているのを見て、自分たちもグローバルを目指して頑張らなきゃいけないなと再認識し、また台湾と一緒に仕事をしてみたいとも感じた台湾出張となりました。
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  • 自分の価値を上げるたった3つの方法

    会社の中での、その人の価値はほぼ給料や役職と連動しています。 今回は、自分の価値をどうやって上げていったらいいかを考えてみたいと思います。 個人のパフォーマンスを上げる① 〜ファンダメンタル 個人の価値の要素を考えた時に、一番初めに思い浮かぶのが、スキルではないでしょうか。 スキルは、仕事を通じて育てて行くこと、すなわちOJTが最も重要です。 しかし、それだけでは足りません。 通常の仕事をしているだけでは、自分のできる領域が限られてしまうからです。 ではどうすればいいか。 良質なインプットを定期的に心がけることが非常に大切です。 まず、基礎的な部分。ファンダメンタルを鍛える。 専門バカにならず、世の中全体のことや、自分の専門外に触れる。 新聞や本を読む。 視野を広げることができるだけでなく、新たな刺激を得ることがモチベーションを上げていくことにも繋がりますので、特に本を読むことはオススメです。 ある調査によれば、年収800万円の人は、年収400万円の人より、2倍本を読むそうです。 間接的ですが、やはり成長と読書は相関関係がある気がします。 個人のパフォーマンスを上げる② 〜スキル 仕事に直接影響する自分の職種としてのスキルを上げるにはどうしたらいいでしょうか。 もちろん、自分のやっている仕事を突き詰めて、レベルを上げて行くことは重要ですが、それだけでは最高の成長することはできません。 ではどうするか。 それは、自分の「周り」の仕事を理解することです。 周りの仕事を理解するようにすると、自分の仕事が周りにどう影響するかがわかるようになってきます。 そうなると、自分視点で仕事を考えるよりも、広い視野で自分の仕事を考えることができるようになり、いままで気づかなかった成長のポイントもわかるようになるのです。 気づけばその時から成長できます。 逆に気づかなければ、一生かかっても成長できないものなのです。 チームの成長に貢献する 上の2つは「自分が成長することにより価値を上げる」という話でした。 それにプラスして3つ目は**「チームの成長に貢献する」**です。 価値の高い人は、周りの人の成長に貢献します。 自分自身のパフォーマンスは出すものの、周りの人への成長貢献がゼロの人。 一方、自分自身だけでなく、自分と密接に仕事する周りの人への成長貢献がある人。 そういう人は、自分の価値に、周りへの貢献を足した総量がチームへの貢献、すわなちその人の全体的な価値となります。 総合的に価値が高いのは後者の人であることは明確です。 価値を二次曲線的に上げるには 仕事はチームでやるものです。 自分自身のパフォーマンス、価値向上(成長)は重要ですが、それだけでは限界があります。 周りへのプラスの影響が多ければ多いほど、その人の価値は二次曲線的に上がっていく。 自分の成長を積み重ねながら、同時にチームへの貢献を意識して仕事をしていくことが、全てのビジネスパーソンにとって、最も成長できる方法なのです。 <大人気コンテンツ>組織やマネジメントに関するセミナー開催中!
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  • 「空気読めない」を排除の危うさ

    ハイコンテクスト文化の日本 日本は**「ハイコンテクスト文化」**だと言われています。 「コンテクスト」というのは、慣習、知識、価値観などの我々が持っている文化の背景のことを言います。 その背景が共通認識になっていて、**「言葉で言わなくてもわかるよね」**というのがハイコンテクスト文化です。 日本は、ほぼ単一民族で、長い間クローズに文化が作られてきた歴史もあったため、みんながなんとなく同様の認識を持っているので、言葉ではっきりと伝えなくても意思疎通ができるというのが常識でした。 一方、アメリカのように多民族で価値観も多様な人が集まる社会は、ローコンテクスト文化であり、言葉で直接的に伝えないと、意思疎通が不十分になります。 グローバル時代は、ローコンテクストが大前提 ビジネスの現場ではどうでしょうか。 今までほとんどの日本の会社は、「世界第2位のマーケット」「日本語の特殊性」に守られ、日本人だけ、もしくは日本人中心の会社作りが行われてきました。 ところが、国内市場が先細りし、労働人口もどんどん減っていく今のような状況になり、会社もビジネスも、グローバル化が余儀なくされてきています。 グローバルチームは、**「ローコンテクスト」**が大前提。 「なんとなくわかるよね」は通用しない。 「言葉で」「はっきりと明確に」「敬意を払いつつ、ストレートに」 古き良き日本のやり方では、グローバルチームは運営できないのです。 「空気読め」という発言は禁止 「KY」と言えば「空気読めない」ですが、チームの中で誰かが少しわかってなさそうな話をした時に「空気読めよ〜」という感じになるのは良くありません。言いたくなる気持ちは理解できますが。 なぜかというと、「空気読めよ」を許容すると、今度はコンテクストを理解していない人が、怖くて発言できなくなり、結局同質性の高い人たちだけが中心で物事を進めていくことになってしまうからです。 疑問があれば、誰でも素直に質問したり、異議を唱えたりする。 そこに遠慮や不安はないようにしていかなければなりません。 「空気読め」がうみだす忖度による弊害 空気を読まなければいけないチームで発生するもう一つの大きな問題は、**「忖度」**です。 チームの中で、偉そうな人に忖度すると、説明するにしても先回りして色々なことを準備しなくてはいけなくなる。 そうやって、結局必要ないことまで準備すると、効率は格段に落ちてしまいます。 ですから、何かをお願いするときは、明確に言葉にしなければいけませんし、逆にそれ以上のことを忖度してやりすぎることは効率やスピードを上げるためには絶対にやってはいけないことなのです。 僕が感じる同質性の高い組織の弱さ 同質性は、国籍が一部に集中していると起こりやすい現象です。 例えば、日本にある、日本人がほとんどを占める会社など。 その点では、現在ISAOは、日本人以外はまだ10%程度で、国籍集中型で、同質性の高い組織と言えると思います。 ISAOは、基本的に**国籍を問わず「いい人採用」**というふわっとした採用方針もあり、意地悪な人がいないのが特徴で、僕たちはそれをとても気に入っています。 ただ一方、たまに少し強めのKYキャラが入ってくると、お互いに分かり合えないことがあってもダイレクトに話をせずに、なんとなく「あの人付き合いづらいな〜」と言って、その人を遠巻きにしてしまう傾向もあり、それを僕は問題だと思っています。 様々なタイプがいなければチームは強くなりません。 サッカーで例えれば、みんながフォワードだけのチームとか、みんながディフェンダーでは勝てないというところでしょうか。 もちろん多様性があれば、最初からは分かり合えないことは多くなります。 当たり前です。そして、分かり合えなかったら、直接言い合えばいいのです。多少の軋轢は織り込まなければなりません。 「チームの発達段階」という有名なモデルがあります。 そこでは、最強のチームになるまでには4段階が必要と言われています。 フォーミング(形成期) ↓ ストーミング(ぶつかりあい) ↓ ノーミング(規範形成期) ↓ パフォーミング(チームのパフォーマンスが最大化) 同質性の高い組織は、ストーミングが苦手な傾向があり、ぶつかり合わず**「排除」**してしまおうとする傾向があると僕は思っています。 多国籍のチームだと、単純に「排除」するということはあまり起こらず、多少揉めたとしてもまず正面から話し合い、わかり合う努力をします。 それはきっと**「元々の価値観が違っているので、はっきり話さなければ分かり合えないことが前提」**なのだからでしょう。 多国籍、多様性、忖度なしのプロフェッショナルチームを目指す ISAOのビジョンは、「世界のシゴトをたのしくする」。 ですから今後、日本人の比率は益々下がっていって、10年後には日本人は一部、みたいな形を想像しています。 様々な国籍の人が集まる場所の会話はきっと**普通に「英語」**になるでしょう。
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  • ISAOが求めるリーダー像について

    ISAOでは全員が「リーダーシップ」を求められる ISAOの組織運営は「バリフラット」です。情報は極限までオープン。階層や役職、部署はありません。 役職がありませんので、マネージャーはいません。 マネージャーでなくとも、ISAOのメンバーは全員「リーダー」であり、「リーダーシップ」を発揮することが求められます。 では、リーダーとは何でしょうか。今回は僕が考えるリーダー像を書きたいと思います。 基本編 〜Basic〜 基本動作をやりきること、この一点につきます。 ではリーダーとしての基本動作とは何か。 僕がチームに出しているメッセージは以下のようなものです。 【時間】 特に朝に関しては、ギリギリは許容しません。確実に目標とした時間に会社につけるようにバッファを設定してください。 一般的にはミニマムで15分は余裕を見るべきです。いつも5分前に来ていて、電車が少し遅延したら遅刻、となる人は基本動作ができていないとみなします。 *朝だらしないひとは必ず仕事もだらしない部分がでると経験則で理解しています。 【相談・報告】 必要な相談・報告は、自分からしてください。特にBad News Firstは重要。 【提出物の期限を守る】 業績チェック・自身の工数管理・勤怠承認など。 リマインドを受けることなく、自分で管理してしっかり提出物の期限を守ってください。 守れなかった後に言い訳として「仕事が忙しい」は許容しません。守れない場合は事前に相談し、必要な対処をしてください。 【Goalous】 リーダーは率先垂範。Goalousのアクション(投稿)が全くないリーダーは評価しません。 (注)Goalousとは目標を掲げ、それに向かった日々の活動を徹底的にオープンにシェアするISAOのサービスです 【全社理解】 月曜朝会(全社の簡単な共有会)は重要です。参加してください。これに参加せずして全社の動きがわからないということは許容しません。 【体調管理】 プロフェッショナルとして体調管理をしてください。土日遊びすぎて月曜に出社できないなどは論外。体の弱い人はそれなりのコントロール方法を身につけてください。 *社内向けのメッセージですので、少しダイレクトで恐縮です。 応用編 〜Advanced〜 【コーチング】 コーチしてください。時間はMax10%。コーチに自分の時間のほとんどを使うと自分自身の成果を出せません。 【基本動作の浸透】 基本動作ができないメンバーには厳しく対処してください。 【事業への関心、コミット】 自分のプロジェクト、カテゴリを俯瞰し、成長戦略を自分なりに描いてください。 【全社への貢献】 全社最適、全社貢献を強く意識してください。 【ペルソナになる】 自分の職種で、後輩たちの「ペルソナ」になってください。 【経営への参画】 影で愚痴を言わず、建設的な批判をもって会社の経営に参画してください。 【プロフェッショナル】 どの職種でも、会社の代表として外部でプレゼンができるプロフェッショナルを目指してください。 リーダーに求める成果とは? 行動は成果を生み出します。 リーダーシップの先にある「成果」とはどのようなものでしょうか。 「成果の定義」については、以下のように伝えています。
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  • 「発言しない」は「存在しない」

    発言しないは罪!? チームで仕事をしている人にとって、自分が考えていることを発言することは、**「した方がいい」のではなく、「しなくてはならない」**ことだと僕は考えています。 世の中には、常に自分からは発言せず、他の人が考えを言った後に初めて自分が発言する、というスタイルの人がいます。 自分から発言することは勇気が必要です。 でも、だからと言ってみんなが、他の人が何か言うのを待っていたらモノゴトを進めることはできません。 思ったこと、考えたことをどんどん発言することは、チームの仕事のスピードを高め、進めていくことに大きく貢献することなのです。 チームのグローバル化 文化背景が共通の、例えば日本人のみで構成されるチームであれば、それでも**「共通理解」**みたいなものが漠然とあります。 発言しなくてもある程度は伝わる環境と言えるでしょう。 ところが、現在のISAOもそうなのですが、これからの日本の組織は、日本人だけでなく、世界の人たちが集まってチームを作っていくことも多くなってくるでしょう。 そういったチームでは、共通理解や、共通の常識がありませんので、自分の考えを明確に発信しなければ、しっかり議論し、最終的にコンセンサスを取ることはできません。 発言することは**「しなくてはならない」**ことになります。 発言しないは、存在しない グローバルなチームにおいて、発言しないのは存在がないと同義です。 活動においても、どんなに素晴らしいことをしていても、その中身をオープンに語らなければ、周りに十分に認めてもらうことはできません。 これからの時代は**「有言実行」**が確実に求められる時代になります。 説明のうまさだけで、人を評価しないことの大切さ こういった話をすると**「プレゼンがうまい人しか評価されなくなる」**と拒否反応を示す人がいます。 確かに、プレゼンテーション的な発信だけを考えるとそうなります。 でも、それでは本質に迫ることはできません。 ではどうするか。 プレゼンのうまさではなく、活動を評価するようにすればいいのです。 活動の評価をするために。例えば日報。 活動の評価をするためには、みんなで自分の活動を発信していくことが重要です。 例えば日報です。それであれば、プレゼンのうまさではなく、活動の内容で、周りはその人を評価することができます・ ただ、日報には問題があります。 **「文字だけでつまらない」**という問題です。 つまらなければ、読まなくなる。読まなければ結局みんなの活動が正しく評価できない。悪循環です。 Goalousで、活動共有をたのしく それを解決するのが、ISAOのサービス「Goalous」です。 スマホでもPCでも、サクサク活動を共有できて、写真があるので見る方も飽きずに楽しくチームの活動を確認できます。 たのしく共有しているうちに、組織の壁がとけ、コラボレーションを生み出す。 そして、Goalousに搭載されたHR Techで、活動を分析することでわかる、個人間や、個人とチームとのエンゲージメントや、バイオリズムなどを利用して、チームに必要なサポートを行っていくことも可能になります。 Goalousは、世界のチームをたのしくすることを目標に、これからも進化し続けます。
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  • あなたにチームが必要な理由

    以前「個人とチームの関係」について記事を書きました。 ■https://blog.colorkrew.com/for-the-team/ 成長し強くなっていく個人が、チームに貢献していくことで、より大きな成果が出せる。 成果が出れば、より大きな挑戦のための成長環境ができ、それにより個人もさらに成長していく、というスパイラルが回ります。 個人で働くか、会社で働くかの選択 世の中は、会社に入って働くのが一般的ではありますが、最近では、会社という組織に入らずに、フリーランスや個人事業主として働く選択をすることもできるようになってきました。 個人で働き、組織にいるより多くの収入を得ている人も数多くいます。 一昔前のように「生き残っていくためには組織に所属しなければならない」というのは常識ではない。 「選択肢が増えて、良い世の中になってきたな〜」と思います。 もちろん、個人で働いたとしても、周りと緩やかなアライアンスというチームを組むことはありますが、かなり流動的で、状況により作られるバーチャルなチームと言えるでしょう。 ここからは、個人の嗜好の問題ですが、僕は会社という**「チーム」で仕事をすること**に大きな意義を感じています。 チーム(会社)をどう選ぶか 会社を選ぶとき、考えるべきことがいくつかありますが、僕は下記に集約されていると考えます。 その会社の、ミッション、ビジョン、スピリッツ(以下MVS)と給与条件です。 ミッションは**「なぜマーケットにその会社が存在するのか。その意義」** ビジョンは**「具体的に何を成し遂げようとしているのか」** スピリッツは**「その会社の価値観」** 給与条件は、「”いま”だけでなく、将来に渡ってどのように給料を上げていける可能性があるか」 MVSは、飾りではなく、本質的、実質的なものでなければ意味がありませんので、ホームページに書いてあるものではなく、その会社が実際にどうであるか、を考えることが重要です。 外から見ると、会社の中は見えづらいものです。 ですから、外に向かって、経営者や、その会社の人たちが発信しているブログなどをたくさん確認することが、間違いない選択をするためには必要となってきます。 かくいう僕も、それが重要だと周りから背中を押され、IsaBを書いています。笑 チームで働くことと、そのチームでビジョンを達成することに意義がある 僕が、会社で働きたい理由は、一定の期間は必ずチームであることが決まっている仲間と、仕事に一緒に取り組み、一緒にビジョンを達成したいからです。 個人的には、過去のキャリアの中で、会社に所属しながら個人プレーで成果を出したこともありますが、達成する喜びは、チームで取り組んだときとは雲泥の差です。楽しくないのです。 苦しさも、楽しさも、達成も一緒に分かち合うことが、仕事をする上で非常に重要ではないでしょうか。 多くの人にとって、働いている時間は、人生の半分です。 その時を最高にすることが、クオリティオブライフの向上にも大きく貢献すると僕は信じています。 チーム(会社)は全員で作っていくもの チームは生きものです。 いまと将来では、変わったり、成長したり、退化したりします。 一人一人が、チームに良い影響を与え続けることで、チームは成長していく。 自発で行動し、個人からチームへと発信し続けることが、強いチームを作るためには最も重要です。 ISAOは、そんな社内のコミュニケーションを最強にサポートする目標達成型コミュニケーションサービス「Goalous」を提供し、世の中の会社の進化に貢献していきたいと考えています。
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  • 中村流コーチング公開します!

    コーチングの定義 コーチングは、コーチが対象者(以下:メンバー)に対して教える(ティーチ)のではなく、問いを繰り返すことでメンバー自身が持っている考えを引き出すことだと定義されています。 新卒であったり、まだ社会人経験が浅い人に対しては、ティーチングの要素をミックスしながらコーチングをすることになりますが、今回は**「コーチング」**に特化します。 以前ISAO流コーチングについて書きましたが、今回は僕自身のコーチングについてより具体的に書きたいと思います。 コーチはメンバーと同じ職種である必要はない ISAOでは、コーチの指名は本人の自由です。 僕に関して言えば、現在は3人からコーチに任命されています。 僕の元々の職種は「営業」です。ですから、専門的なことを伝えられる(教えられる)可能性があるのは、営業のことか、ビジネスに関してになります。 一方、僕をコーチに選んだ人の中には、エンジニアもいます。 その場合、もちろん専門的なことは教えることはできません。 ではどうやってコーチングをするのか。 コーチング前の事前準備 コーチがまずしなければいけないことは、そのメンバーの現状や、思いを理解することです。 事前準備では、メンバーの周りの人がメンバーをどう評価しているか、可能であればヒアリングします。 また、日常会話を重ね、カジュアルに話せる関係性をまずは作っていきます。 ここまで準備できたら、最初の1on1のミーティングを設定します。 2つの1on1ミーティング コーチングをスタートするために、僕の場合は2回のミーティングを設定します。 1回目は1時間半~2時間。2回目は1時間で設定します。 なぜ二つに分けるかの理由は、レイヤーの違う課題をしっかり認識して話す必要があるからです。 1回目のミーティングは、**「ファンダメンタル」について、2回目のミーティングは、「スキル」**にてついて話します。 第一回1on1ミーティング ~ファンダメンタル編~ ファンダメンタルのミーティングでは、2つのことを話します。 一つは、ビジネスパーソンとしての基礎力です。 例としては下記のような項目があります。 有言実行すること(実行だけでなく、宣言することも重要) タスク管理 社会人としての様々な場面でのコミュニケーション能力 時間管理 仕事以外の一般常識をどれだけ持っているか(リベラルアーツ) この項目が増え、一つ一つのレベルが高くなればなるほど、低次なレベルの判断に頭を使うことがなくなり、より高いレベルの判断をしながら仕事ができるようになります。 この時に使うフレームワークは・・・ ①1~2年後のあるべき姿では、基本動作がどのレベルになっているかを考える。 各項目と、そのレベル(1~5) ②それぞれの項目に関して、現在の自分のレベルを考える ③ギャップを理解する ④あるべき姿に向けて、毎日意識して繰り返すことを決める ⑤毎日振り返る(自分自身で記録をつける) もう一つは、仕事の環境についてです。 成長するために、いい環境が作れているか。 この時に使うフレームワークは、こんな感じです。 これらの象限で、自分がどの象限にどのくらいの割合で時間を使うべきかと、現状の割合をまず考えます。 そこにギャップがうまれるので、その割合をどう修正していくのかを具体的なアクションに落とし込みます。 例えば、若手で、仕事に追われているけれど、成長実感のない人はこんな割合の人が多いです。 重要ではない仕事が多く、かつ長期で重要な仕事を全くできていない。 この場合は、重要ではない仕事を止めたり効率化することで、割合を減らし、出来るだけ「緊急ではないが、重要」な仕事に時間を振り分けていくことが重要です。 その際、コーチとして最も重要な役割は、周りとの調整があれば解決を手伝うことです。また、ツールの導入をするなどで効率化できる仕事は、一瞬コストがかかってでもやるべきかをバランスよく判断することです。 第二回1on1ミーティング ~スキル編~ 二回目のミーティングでは、スキルについて話します。
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