今回もコーチングについて書きたいと思います。
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OKRを運用している会社は、それをフォローアップするために定期的に1on1をやるケースが多いのではないでしょうか。
1on1をするケースは、いわゆる上司がやる場合と、メンターなど別の人が担当する場合がありますが、ここでは「コーチ」と「メンバー」で統一したいと思います。
1on1といままでの評価面談の違い
定期的に行う1on1は、いままでの評価面談と全く違うやり方、内容です。
まず頻度。
評価面談は、基本的に期初と期末に行います。中間面談を行うこともありますが、多くても年に3回という組織が大多数です。
一方の1on1は、圧倒的に回数が多く、比較的頻繁に行われます。 月1回や、週一回などです。
そして内容です。
評価面談は、評価に特化して行われます。 まずメンバーが自己評価をして、それに対してコーチが評価を伝え、その説明をするのが一般的です。
どちらかといえば、コーチからメンバーへ一方通行になりやすいコミュニケーションです。
1回のミーティングに1時間かければ良い方で、少なければ20〜30分で終わります。
一方1on1は、最終的には評価的な意味合いが入ることが多いですが、通常のコミニケーションは、メンバーが中心となって話が行われます。 そして関係づくりや相互理解なども含め話されますので、一方的ではなくインタラクティブなものであることが違いといえるでしょう。
1on1だからできること
このように1on1は評価だけでなく、目標達成へのプロセスや、それに対して必要な能力開発なども包括されますので、メンバーの成長について一緒に考える時間を、より多くとることができます。
また評価面談に比べ圧倒的に頻繁に行われますので、タイムリーにメンバーのケアをすることが可能となります。
1on1で陥りがちなワナ
このように良いことばかりに思える1on1ですが、やってみると陥りやすい罠がたくさんあります。 それはどんなことでしょうか。
膨大な時間を使ってしまう
コーチがメンバーのケアをしているという大義名分があるため、1on1は必要以上に時間を使ってしまうと傾向があります。
厳しくなりすぎてしまう
コーチはメンバーよりも経験が豊富なため、ついついやってることを一つ一つにダメ出しをし、厳しくなりすぎてしまうということがあります。
感情移入しすぎて甘くなってしまう
コーチも人間ですので、接触頻度が上がると、本来のコーチングでは厳しく指摘をしなければいけないところも、感情移入してしっかり伝えられなくなったりします。
実は、元々厳しい人ほど、日々厳しいフィードバックをし続けることが重なると、最終的かつ決定的に厳しいことが言えなくなってしまうという傾向もあり、一概に甘めのコーチだけが陥ってしまう事象ではないことでないことが、僕も最近わかってきました。
行き詰まったらプラスワンを試してみよう
こういった罠に陥っているときは、客観的に見ての修正が必要となります。 僕がお勧めしている方法は、プラスワン。
ここでのプラスワンは、もう1人のコーチを連れてくるというやり方。
この人は、ある程度メンバーのことを理解していることと、一定レベルのコーチングスキルを持った人が望まれます。
プラスワンを入れることで、一対一のときには厳しくなりすぎたり甘くなりすぎたりするバランスを修正することができます。
特に、感情移入しすぎて甘くなってしまっていて、それを修正したいと思っている場合、第三者が入ることで「本当にそうなのか」と突っ込んでもらい、「実は、xxxの部分はしっかり伝え切れていなかった」というような話もできるようになります。
ぶっつけ本番はNG
プラスワンはぶっつけ本番でやってはいけません。 やる前に、コーチは準備を十分にしましょう。
今のコーチングでやりきれてないこと、感じている課題などを、しっかりとプラスワンの人に事前に伝え、プラスワンのミーティングでどうやってうまくいっていなかったところを軌道修正するのかを確認します。
こうやって、軌道修正できたらまた新たな認識のもとで1on1を再開します。 みなさんも、1on1に行き詰まったらプラスワンをぜひお試しください。
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