• 誰も悪くないのに結果が出ない、残念な組織は何が悪いのか

    今年に入って緊急事態宣言がでたことから、人の動きが止まりました。 ファイザーのワクチンの承認も下りたことで、今後コロナは落ち着いてくる流れになりそうになってます。 (どっちやねんw)

    というのも、これを書いているのは2月15日ですが、ブログに載るまでにタイムラグがあります。 その頃、また感染者数増加…になっていたらすいません。

    みんな一生懸命やってるのに、色々残念な日本のコロナ対策

    そのコロナ対策ですが、日本のコロナ対応はこのタイトルのようなことになっています。

    日本のベット数は欧米に比べて3〜4倍。それに対して感染者は20分の1以下。 欧米が医療崩壊を起こしていない状態。理論的には絶対に医療崩壊しそうもない日本で、医療崩壊の危機だと、現場は悲鳴を上げていえる。

    みんなそれなりに一生懸命やってるし、誰もサボってないけれど、うまく対応できていない。

    不思議ですね。

    理由ですが、よく言われていることは…

    • コロナを2類感染症という、エボラ出血熱とかと同じ扱いにしているので、病院の負担が不必要に重すぎる
    • コロナを受け入れると他の患者が減るので、経営的観点から民間の病院はなかなかコロナを受け入れない
    • 病院や、個人に対して強制力のある施策を打つことができない日本の法律
    • 政治が何かをしようとすると、足を引っ張るマスメディア

    などなどですね。

    専門家の方々がたくさん説明していますので、興味ある方は色々みてみてください。 マネジメント観点で見ると面白いです。

    実はこれは「みんなが一生懸命やっているのに、全体としては結果が悪い会社や組織」と同じ構造です。

    悪い状況で、リーダーが何もできなくなる理由

    コロナのような悪い状況下におかれた場合、何をやっても、完璧な対策はありません。 ですから、批判する側は、リーダー(この場合は政治)が何をやっても文句をつけることができます。

    緊急事態宣言を出さなければ「緊急事態宣言を出さないから感染者が増えた」

    出せば出したで「緊急事態宣言で経済が止まって、困窮している人が増えた」

    ワクチンを確保しても「副反応の責任は誰が取るんだ」

    そうやって、ワクチンのネガティブキャンペーンをしておいて、接種した人が少なければ「仕切りが悪い」

    何をやっても、ネガティブなことを言われます。 ネガティブなことを言われるだけでなく、責任を取らされたり、訴えられたりする危険もある。

    こういった状況の中で、弱いリーダーが取るオプションは「議論を呼ぶようなこと、現状を大きく変更するようなことはしない」です。

    本来ならば、全体的なバランスを見て、大局的に判断し行動しなければならないリーダーが、保身のためにその機能を果たさないことで、結果として全体が停滞してしまうのです。

    安易なポピュリズムは危険

    以前、大切なことは多数決では決めてはいけないという記事を書きました。

    バリフラットができるまで ③〜多数決では改革はできない~

    ここで書いているように、多数におもねると、本当に重要なことができなくなることが多い。

    ただ、だからと言っていつも強引にしてしまうと、みんなが嫌になってしまいます。 この按配が難しい。

    リーダーは、一時的には賛否があったとしても、総合的に成果を出すことで、みんなが納得している状態を維持しなければならないのです。

    リーダーだけの問題ではない

    と、ここまでリーダーについて考えてきましたが、実はメンバーのリテラシーも重要です。

    メンバーのリテラシーという観点で例を挙げます。

    環境や人権の中長期的、かつ世界的な課題。 これらは、多くの人がしっかり取り組まなければならないと漫然とは思っているものです。

    その議論をリードしているのは、経済的にトップであるアメリカではありません。 ましてや、第二位の中国でもないですし、三位の日本でもありません。

    それらをリードしているのはいつもヨーロッパの国々です。

    ヨーロッパが環境や人権の中長期的な課題において、近視眼的にならずに、世界をリードできるのは、市民のリテラシーが高いからだと僕は考えています。

    企業におけるメンバーのリテラシーは、リーダー目線・経営目線・全体最適で考えることができるかということが指標です。

    リテラシー向上を加速させる組織運営とは

    リテラシーを上げる要素は二つです。

    ...
  • 自発型組織のススメ② 〜自発な組織のつくり方~

    前回は、管理をするのではなく自発型の組織にしていくことが、これからの時代において重要であることを書きました。

     

    ▼自発型組織のススメ 〜管理から自発な組織へ~

    https://blog.colorkrew.com/spontaneous_organization/

     

    では**「管理型組織」から「自発型組織」**に向かうためにはどのようなステップが必要になるのでしょうか。

    Colorkrew(以下カラクル)での実体験も含めて僕のやり方を紹介したいと思います。

    管理でも自発でもない、放置型組織だったカラクル

     

    僕がカラクルに合流したのは、2010年です。

    そのときのカラクルは、自発型組織でも、管理型組織でもありませんでした。

     

    ではなんだったのかというと**「放置型組織」**でした。

     

    放置型組織とは、誰も実質的・本質的な管理していない状態の組織のことです。

     

    もちろん、業績に関してはマネージャーや経営に関わる人たちが見てはいます。

    ただその一方、社員たちは、自分の思い思いに好きなやり方で、好きなことをやっている状態。

    事業の健全化に向けて活動をコントロールできている状態とは程遠い状況でした。

     

    経営の最重要課題である人事に関しては、前職条件引きずり型、情実人事です。

    前職条件が影響してしまうのは中途採用時にある程度仕方のないことではありますが、情実人事は大問題でした。

     

    権力を持つ人に気に入られれば、給料が上がり、気に入られなければ、給料は低いまま。

     

    管理か、自発かという前に、**「会社が存続できない」**というレベルの悪い業績が続いているにも関わらず、それをどうするかの方向性もありませんでした。

    規律を効かせる重要性

     

    そういった組織を立て直すのにまず重要なことは、方向性を定めることでした。

     

    方向性を定めるとは、ミッション・ビジョン・スピリッツを憲法として定め、その上で全社的な戦略、戦術を決めることです。

     

    その方向性に、みんなが向かっていくために必要なことが「規律」です。

    方向性を定め、ブレないオペレーションをしていくために規律を守っていくことで、業績は劇的に改善され、4億円以上の赤字から2年で黒字化、そしてその後5年間で5億円ほどの経常利益を出すまでに成長することができました。

     

    これらをやりきるために、まず導入した規律は**「会社から与えられた規律」**です。

    与えられた規律とは

     

    与えられた規律とは”ルール”です。

    ルールは決めたら上から下に降りてくるというイメージ。

     

    この時期に、僕が決めたルールは、以下のようなものです。

    • 時間を守る
    • 交際費など経費の自己決済は禁止(必ず他人の目を通す)
    • 「赤字は悪」を徹底(当時は”これは意味がある事業だ”という説明で赤字を正当化していました)
    • 全員で現場の仕事に取り組む。人の評価だけする人の撲滅
    • すべての事業は、計画・実績をレビューする
    • 不機嫌禁止

    などです。

    レベルが低すぎる内容もありますので、少し恥ずかしいですが、これをわざわざルールに定めなければならないという状態だったのです。

    これらをルールとした目的は以下の通りです。

     

    • 社内的パワーを持っている人も含めて、自分だけで勝手に物事を決めることはできない仕組みづくり
    • ずるずると赤字事業を続けないためのガイドラインを持つこと
    • 雰囲気をポジティブに変えるため**「上から詰める文化」を一掃すること**

     

    これらを、口うるさく徹底していくことで、必要な厳しさを持つチームに向かうことができました。

    与えられた規律から、自己規律へ

     

    その状態を数年間続けると、これらのルールを守ることは「当たり前」になっていきました。

    その中で、自然と業績はV字回復したのです。

     

    これらが当たり前になると、ルールを守れているか管理する必要性が薄くなります。

    次のステップでやっと**「自己規律」**へ向かうことができるようになるのです。

     

    自己規律と言っても、前提条件は組織によって変わってきます。

    カラクルの場合は、以下の共有する価値観が定められています。

    Colorkrew Spirits

    ...
  • 縦割り、階層が組織を滅ぼす。今、時代が求める【新・組織論】

    新しい組織づくり、どうしたらいいの?

     

    現状、なんとなく機能していない組織をどう変えていけばいいのか。 多くの経営者、管理職は悩んでいます。

     

    最近流行っている上下関係や管理をなくしていく**「ティール型」組織**はどうだろう。 今の組織と比べてとてつもなく遠い感じがする…。

     

    逆に、「部下のモチベーション管理はしなくていい」「社長は社員と話してはいけない」など、「階層強化型」組織

    それってみんなのやる気は出るんだろうか?

     

    ISAOは**「バリフラット」**というティールで言われているような内容に比較的近い組織運営をしていますが、実は「こういう形にしよう」といって組織づくりをしているわけではありません。

    形から入ろうとすると間違う!?

     

    僕は「形」から入るだけでは、結局いい成果を出すことはできないと思っています。

     

    「じゃあどうしたらいいの?」

     

    僕が思うのは**「大切なのは形ではない。何を目的にして組織づくりをするか」**です。

     

    当たり前の話ですが、組織は人の集まりです。

    人には個性があるように、人の集まりである組織にも個性があります。

    ですから、「すべての組織にはこれが正解だ!」なんて組織論はないのです。

     

    これからの組織運営のセオリーを考えてみる

     

    ここで終わってしまうと身も蓋もありませんので、ISAOを例にとって「これからの時代の組織運営」について考えていることをお伝えしたいと思います。

    「ISAOを」と言っていますが、これは多くの会社に当てはまるはずです。

     

    特に下に書いた**「目的」が一致するものがある会社は、ぜひそれに続く「目標」「手段」**を参考にしてみていただければと思います。

    組織運営について、3段階に分けて考えてみましょう。

     

    目的:最終的に実現しようとしている事柄 目標:目的を実現するために、やらなくてはならないこと 手段:目標を実現するために行うこと

     

    ISAOの組織運営の目的・目標・手段

     

    ■「目的」

    1. 会社として:掲げるミッション・ビジョンを徹底的に目指す組織であること
    2. 社員に対し:社員が、成長する環境を提供し続けること
    3. 世の中に対し:組織づくりを革新し続け、世の中の組織づくりのリファレンスになること

     

    ■「目標」

    1. 価値観を醸成していくこと
    2. 権威による上下関係が生む人間関係の不要なストレスをなくし、健全な厳しさの中で仕事ができる環境をつくること
    3. スピードを上げた運営をすること

     

    ■「手段」

    1. 価値観の醸成
    2. 健全な厳しさ→オープンで実現
    3. スピードを上げた運営→フラットで実現

    と、ここにきて初めてオープン&フラットという言葉がでてきました。

     

    「手段」は時代によって変化する

     

    上記の目的・目標・手段のうち、目的と目標は中長期で変化しないものとして捉えています。

    逆に「手段」は目的や目標を叶えるためであれば、時代によってどんどん変化していっていいものであると考えています。

     

    現段階のISAOにおいて、最も自分たちの目的に近づくための有効な手段がオープン&フラットであるということなのです。

    オープン&フラットについては過去のブログで色々書いているので、ご興味ある人はこちらからどうぞ。

    縦割り、階層型の組織が、なぜ致命的にダメなのか

     

    ではなぜこれからの時代において**「縦割りと階層が組織を滅ぼす」**のでしょうか。

     

    ”前”世紀、特に高度成長期には、こういった組織が有効でした。 それは「やることが決まっていた」からです。

     

    20世紀は**「プロダクト(製品)の世紀」**でした。

     

    全てのプロダクトがまだまだスペックアップを目指していて、消費者もそれを求めていた。だから今までの延長線上で目標を決めることができた。

    ですから、過去実績のあるシニアを階層の上に置き、その人の知見で事業をリードすることができた。また、それぞれの部門がそれぞれのパートをしっかりやっていれば、プロダクトを進化することができた。

     

    そういう時代でした。

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