シゴトたのしくを科学する~②職場の苦痛の正体とは~
...シゴトたのしくを科学するの第二弾、今回は職場の苦痛について考えます。
第一弾はこちら。 ▼シゴトたのしくを科学する
①仕事つまらないの正体とは職場の苦痛の原因ナンバーワン「人間関係」
いつも通り、職場、苦痛、ストレス、原因などを組み合わせて、色々なアンケート結果をググってみました。 ほぼ予想通りどのアンケートでも「苦手な人との人間関係」がダントツでトップの理由。
「そりゃそうでしょ」と思った人が大多数ではないでしょうか。
今回はこれを掘り下げて行きたいと思います。
人間関係のナニが苦痛なのか
では、どういうケースで「苦手な人との人間関係」が苦痛になるのでしょうか。 それらの多くは、上司や先輩などとの関係なのではないでしょうか。
もちろん、上司や先輩ではなくとも苦手な人はいるかもしれません。
ただ、例えば部長をやってる人が、「今年の新入社員はちょっと苦手だ」という理由で、そこまで大きな苦痛を感じるでしょうか。 先輩が後輩から感じる苦痛も同様に、そこまで大きなものではない。
もちろんどんな人間関係でも、苦手な人は多少気になるでしょうが、大きな苦痛とまでは感じないケースがほとんどだと思います。
苦手な人に、組織の中で自分より上の役職という「ポジションパワー」が加わることで苦痛は倍増する。 これが人間関係の苦痛を生み出す方程式です。
相手にポジションパワーがあると、何ができなくなるのか
一方、相手が上司や先輩であっても、「言うべきことがちゃんと言えている状態」であれば、そこまで組織の中で苦しくならないのではないかと、僕は考えます。
自分が言うべき、または言いたいと思っていることを、我慢して黙っていなければならない状態。 理不尽なことが起こっていても声を上げられない状態。
これらが起こったときに人は苦痛を感じます。
起こりうるのは大抵の場合、相手にポジションパワーがあるときです。
「こんなこと言ったら、自分の評価が悪くなるんじゃないか」 「こんなこと言ったら、嫌われて、コミュニケーションが悪化して、仕事がうまく進まなくなるんじゃないか」 「自分の意見を主張することで、自分の周りに迷惑をかけることになるんじゃないか」
こんな恐れを持ったとき、理不尽であっても人は黙ってしまう傾向にあります。
思ったことをなんでも言ってきた自負のある僕でも、組織の中で理不尽に対して、不本意ながら黙らざるを得なかったことは、数多く経験してきました。
必要なのは心理的安全性
「不本意ながら黙らざるを得ない」 自分でも経験した、こういった状況をできる限り無くしていきたい。
Colorkrew(カラクル)のバリフラットは、明示的な「上司」がいないという点で、こうした職場での苦痛が起こりやすいメカニズムの一つを排除しています。
ただ、それだけで人間関係の苦痛がなくなるかというと、そうではありません。
もう一つ重要なのは、その組織に「心理的安全性」が保たれているかどうかです。
▼心理的安全性の定義 「チームにおいて、他のメンバーが自分が発言することを恥じたり、拒絶したり、罰をあたえるようなことをしないという確信をもっている状態であり、チームは対人リスクをとるのに安全な場所であるとの信念がメンバー間で共有された状態」
上司部下関係なく、思ったこと、正しいと思うことを堂々と発言することができる環境を整えましょう。
心理的安全性を担保するカルチャーとシステムをつくる方法については、過去のブログで書いていますので、そちらも合わせて読んでみてください。
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心理的安全性をうみだす組織のつくり方
...組織研究で有名なグーグルのピープルアナリティクスチームが行った研究で、チームのパフォーマンス向上のために最も重要な要素だと結論づけられた「心理的安全性」。
組織人の多くが願ってやまない、この心理的安全性について書きたいと思います。
心理的安全性とは
毎月一度開催している組織改善セミナーで、「心理的安全性を知っていますか?」というアンケートをとると、3分の1から半分くらいの人は知っているようです。さすがグーグル。
さて、元々心理的安全性という概念は、ハーバードビジネススクールで、組織行動学を研究しているエイミー・エドモンドソン教授(Amy C. Edmondson)が1999年に論文の中で提唱したものです。
彼女は、心理的安全性を以下のように定義しています。
「チームにおいて、他のメンバーが自分が発言することを恥じたり、拒絶したり、罰をあたえるようなことをしないという確信をもっている状態であり、チームは対人リスクをとるのに安全な場所であるとの信念がメンバー間で共有された状態」
**”信念が共有された状態”**という部分に、プロフェッショナルな匂いを感じます。
なぜ心理的安全性が重要なのか 〜個人編~
組織に所属する個人としては、心理的安全性が確保され、拒絶されたり、バカにされたりしないことは日々の精神衛生上重要です。 恐れのない組織はまずなんといっても居心地がいい。
また、思ったことを言える環境というのは、間違えることのできる環境です。 どんどんトライして失敗を繰り返すことができるので、成長スピードが格段に上がります。
なぜ心理的安全性が重要なのか 〜組織編~
組織として、心理的安全性があるべき理由は大きく2つです。 一つは、間違ったことを修正できる可能性が高まること。
恐れのある組織では、上司が明らかに間違っているときの反論や、事業が当初の予定通りになっていないからと反対意見を言う事は難しい。結果として、間違ったことがそのまま進んでしまいます。
間違いをどれだけ素早く修正できるかは、マーケットでのその組織の競争力の源泉になります。
もう一つは、挑戦が生まれてくることです。
不確定要素が多く先の見えない現代において、未知の領域への挑戦がなければ縮小均衡へ向かい、その組織は弱体化していくと、みなさん感覚的にわかっていると思います。
生き残りをかけて挑戦するチームになるためには、失敗が許される環境は必須です。
組織の中の恐れとはなにか
では、組織の中で心理的安全性がない、平たくいうと発言することが怖いという状況は、なぜ生まれるのでしょうか。
まず短期的には、相手が圧倒的に組織上のパワーが上、かつパワハラなどの事態を周りが修正してくれない環境の場合、どんな理不尽なことを言われても我慢するしかありません。 理不尽な会話にならないように、思い切った発言はできなくなります。
中長期には、上司に対して強い反対意見を言うことで、社内でのキャリアに影響がでる(出世が遅れたりする)こと。 キャリアアップを諦めた人や、その組織に拘らなくても生きていける人は例外にはなりますが、大多数の人にとってはその組織でのキャリアは最重要事項の一つでしょう。
心理的安全性を担保するカルチャーとシステムをつくる方法
心理的安全性を担保するためには、制度としてのシステムと、組織のカルチャーづくりが必要です。 カラクルでの取り組みを一部紹介します。
カルチャーづくり
「どんなことを言っても安全だし、安心だよ」と発信するだけでは、安心はできません。 無礼講と聞いていたのに、自由に振舞うとあとで無茶苦茶怒られる飲み会みたいなものです。
ではどうしたら大丈夫だと信頼できるようになるでしょうか。
それは、実際に予定調和ではない、思い切った発言しても”大丈夫だった”という実績を数多く目にすることです。
その人の立場に囚われず、正しいと思ったことを思い切って発言する人を大切にする。 その発言が明らかに間違っていたとしても、思慮が足りなかったとしても、「正しいと思ったことを発言した」ことをリスペクトするのです。
もちろん、見当違いの発言は、それに対してしっかり対応しなければならないのですが、その時もリスペクト。 どんな状況でも礼儀正しいコメントをする。
これを社内SNSなどのオンラインでやるのです。
少し話が逸れますが、礼儀正しいといっても、慇懃無礼になると逆に怖くなるので、できるだけカジュアルにするのがオススメです。
オンラインでやる理由は、オフラインでは一人の人の体験にしかならないものを、同時に多くの人が目撃し、体験することができるからです。 それを積み重ねることで、チームに心理的安全性があることを心から理解できるようになります。
カラクルが提供する目標と活動をオープンにしチーム力を向上させる「Goalous(ゴーラス)」は、こうしたカルチャーをつくるために、最適なサービスです。(宣伝)

システムづくり
上述した通り、多くの組織で起こっている恐れは、役職による絶対的な権威の差が起点になっています。 そうしたこともあり、カラクルの場合は役職というヒエラルキーをなくすことで、権威をできる限りなくしています。